キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

「金太が亡くなっているという報せが入ったのは、その翌朝のことでした。」

さんざん「朝ドラ史上最高の傑作だ」ほざいてた『おかえりモネ』。

が終わり。

11月からはじまった『カムカムエヴリバディ』もなかなかで。

あ、以下ネタバレ注意な。

 

 

きょうなんて衝撃的すぎて一日中、金太のことを考えておった。

表題は、そのあまりにも衝撃波だったラスト数秒のナレーション。

よく言われる「ナレ死」なんて甘っちょろいもんではなかった。

 

(「ナレ死」ってのは、亡くなったという情報を)

(演技中ではなくナレーションのみで補足的に伝えられるやつで)

(「それが、いっちさんがキクチとした最後の乾杯となったのであった」)

(→キクチ、ナレ死でドラマ本編からフェードアウト、みたいな)

(たとえが悪すぎるぞっ!)

(いっちさんと飲みてえ!)

 

8:00からの本放送の直後。

いわゆる「朝ドラ受け」。

NHKのジョーダマチャンネーアナウンサーなんか、ガチ号泣してたもんな。

 

 

エヴリバディ。

「ブ」じゃなくて「ヴ!」

 

 

金太ってのは、ヒロイン安子(上白石萌音)の父親。

もともとあんこ屋さんの主人で、絶品なおはぎをつくる職人。

甲本雅裕。

 

あえて野暮な物言いをすると、甲本ヒロトの弟な。

 

 

順を追うとまたクソ長くなるので。

すべての時系列を無視して。

 

とりあえず、きょう残った謎を(観てないひとは完全に置き去りで)ほざいときますね。コレ、問題提起としては自画自賛的にすげえ的確だよね?

 

1)金太の幻?はいつから始まったのか?

2)算太は生還したのか?戦死しちゃったのか?

 

(ここ数日の雑なあらすじは末尾のほうで補足するので、もしあれなら先にスクロールしてそっちを把握しておくテもあり)

(まあ、知らない人にとってそこまでの興味を惹くかってえと、ふつう惹かねえわな。。。)

(あ、最低限だけ補足しとくと「算太」ってのはヒロイン安子の兄=あんこ屋の長男な。放蕩息子。濱田岳)

 

 

たとえば(1)。

順当に?考えると、現実と幻とのさかい目はおはぎを盗み食いしたガキが夜、訪ねてきて引き戸を開けた時点なんだろうが。

だって、訪ねてきた声はガキだったのに、引き戸を開けたら帰還した算太が立ってたじゃないすか。

 

ガキの姿を出征した息子の算太の子供のころに重ね合わせてた父・金太目線では、そこがわかりやすいさかい目。

 

 

ただ、おととい(火曜)の放送分では。

「金太は心身ともに立ち直ることはありませんでした」と言ってた。

のを踏まえると。

 

そんなにたやすく?、また前を向いて「たちばな(あんこ屋さん)を再興すっぞ!」ってなるものだろうか?

 

金太が立ち直るきっかけとなった、焼け跡から見つけ出した「配給されたものを少しずつとっておいた」という砂糖。

おうち兼店舗が跡形もなくなっちゃうほど空襲が直撃したんであれば、砂糖なんか溶けちゃうか焦げちゃうかしてるよね。とか。

 

するってえと、そこがすでに金太の幻だった? とか。

 

 

(2)算太は生還したの?戦死しちゃったの?

についても、真正面からみるとぜんぜんつじつまが合わない。

 

「おはぎを盗み食いしたガキに課したタスクを、なぜか算太が果たしてくる」

「出征してたはずなのに、金太以外には『安子とわしだけが生き残ってる』ということをなぜか知ってる」

「身も心も完全にぶっ壊れちゃった父・金太に『それは(金太のせいじゃなく)戦争っていうのはそういうもんだからしようがない』っていう、メタ的に?ものすごく正しくてやさしい金太への声がけをする」

とか。

 

(観てないひと完全に置き去りぇ。。。)

 

 

これは、NHKの公式発表にもすでにあるケド。

でいてネタバレでもあるから注意がひつようなんだけど。

 

ヒロイン・安子の夫、稔は戦死しちゃうらしい。

夫の稔→戦死

ってことを先に踏まえとくと。

 

ヒロインの実家の家族。

祖父・杵太郎(大和田伸也)→戦禍がまだそれほど激しくなる直前ぐらいに病死。

祖母・ひさ(鷲尾真知子)→空襲で死去。

母・小しず(西田尚子)→空襲でおばあちゃんといっしょに死去。

父・金太→きょう(終戦のわりと直後)死去。

 

って、メンタルガッタガタ案件なのに。

兄・算太→戦死。

 

ってなったら。

今回の朝ドラ「ヴ」のヒロインは朝ドラのヒロインテンプレそのままっぽい

「いろんな困難を越えて明るくつおく生きてゆく」

って設定なんだろうけど。

 

いくらなんでも残酷すぎるっていうか。

メンタル、バッキバキになって展開しようがなくないすか?

 

 

ヒロイン・安子の立場でいうと。

父・金太は、盗み食いのガキに長男・算太を重ね合わせて。

おはぎを一箱?お盆ひとつ分?預けて。

「このおはぎを売って、盗み食ったおはぎ分を稼いでこい」っつって。

 

周りにいたひとは

「ちょwww金太www」

「そんなん戻ってくるわけねえだろwww」

って当然なったんだけど。

 

金太は。

「もしガキが売上をもって戻ってきたら、出征してる長男・算太も戻ってくる!」

みたいな願掛け?をして。

 

 

夜に引き戸をノックして訪れたのが。

もしそのガキであるならば。

 

予言どおり?算太も生還してくるはずで。

 

よしんば、それはただのサイドストーリー的な

添え膳的な扱いで算太が還ってこなかったら。

 

ヒロイン・安子は。

(新生児のモコちゃん。。。じゃなかった、るいはいるにしろ)

概ね、天涯孤独になっちゃうわけで。

 

えねーちけー、そこまではしないよね???

 

(これも先のことだから公式発表されてるネタバレなんだけど)

初代ヒロイン・安子の娘である二代目ヒロイン・るいは。

いきさつを全然知らなかったっていう設定で。

 

「『私を捨てたにっくき母・安子』って恨み憎しみを抱えてる」

って設定らしくて。

 

戦禍で家族みんな失って孤立無縁なうえに。

最愛の一人娘と引き離されたうえに。

その最愛の一人娘に恨まれながらどこかで生きてる。

 

って、救いようがなさすぎね?

メンタルぶっ壊れるじゃ済まされなくね?

 

 

なので。何を言いたいかというと。

せめて兄・算太には、なんとしても生還してほしいです!!!

 

ってのが。

これからもキクチが平日の朝を楽しみたいうえでの、切望。

いや、マジで頼む!!!!

 

(これらは明日金曜のをみたら)

(ちょっとは話が進んで解決されるのかしらん?)

 

 

ヒロイン・上白石萌音。

略して、カミさん。

よしんば、ビルドアップ総帥!

(カミさんとも飲みてえ!)

 

 

。。。

 

 

以下とりあえず、補足的に。

きのうきょうあたりの放送を雑にかいつまんできますね。

キクチのとぼしい記憶力と

センスゼロな文章センスが織りなすので

「やんなきゃよかった」的なことになるかもしれないが、ともかく。

 

 

ときは昭和20年。

太平洋戦争の戦局がヤバくなってきた。

安子の実家のあんこ屋も物資不足や若い職人が兵隊にとられて一時閉鎖を余儀なくされる。

 

そのちょっと前、あんこ屋の先代・安子のおじいちゃんである杵太郎も肺の病でみまかった。

 

 

6月29日、岡山大空襲。

父・金太は祖母・ひさと母・小しずを防空壕に誘導し。

消火係として奔走する。

 

しかしして。

ひさと小しずの防空壕は焼夷弾にやられ、全員焼死。

母と愛妻を誘導した金太は後悔の念にさいまれ、完全にメンタルをぶっ壊す。

ヒロイン・安子の嫁ぎ先の一室で廃人のように過ごす。

 

「小豆が手に入った」と安子。

あんこを炊き、金太に食べてもらおうとする。

が、紙のような表情で無反応な寝たきりの金太。

 

みたいなことを、何日かくりかえす。

 

「わりとうまくできたかも!」

無反応な金太に、おはぎをさしだす。

きょうはちょっと強引すぎたかもしれない。

金太は、それを手で払いのける。

 

安子はおもわず逆上してしまうが。

すぐ我にかえり、ごめんねごめんねっつって

片付けの手ぬぐいを用意しに席を外す。

 

その間、こぼれたおはぎから指ひとつまみ

金太はあんこを口に運び。

何かをおもいついたように、外に駆け出す。

 

片付けをしに戻ってきた安子。

金太のふとんがもぬけの殻になってることにビビり

外に出て金太を探し、さまよう。

 

安子が実家があった跡に行ってみると。

泥だらけになって地面をまさぐる金太。

小さい飯盒みたいな缶を探り当てる。

 

「配給の砂糖をちょっとずつ貯めておったんじゃ!」

「おめえのおはぎは食えたもんじゃねえ!」

口元に笑みをたたえ、目に光を戻した金太。

 

(ってのが、おとといぇ。。。)

(説明がクソ長い上にへたっぴいぇ。。。)

 

 

立ち直った金太。

安子の義父・千吉(段田安則)におはぎをふるまう。

千吉は戦前、「たちばな」のおはぎが大好物であった。

「ああ、これはなつかしいたちばなの味じゃ!」

 

金太は千吉の家を出て。

たちばなの跡地にバラックを建て。

「たちばな」の再興を図る。

 

「甘いものを食うときは誰でもおのずと優しい顔になる」

 

「戦時中は甘いものはぜいたくで敵扱いされてたけど」

「戦後のこんなときこそ、甘いものが必要なんじゃ」

1ケ25銭のおはぎをつくりはじめる。

 

父金太のメンタルケアに全力を注いでた安子。

あんこ屋さんをバックアップする。

「女には継がせねえって言われてたけど」

「いまこうして、父さんといっしょに小豆を炊いてるのがものすごくうれしいの!」

 

 

ある日。

いつもどおり店頭でおはぎを売ってると。

一人の子どもが脇から手を伸ばし、

おはぎをかっぱらってった。

 

千吉はそのガキを追いかけてつかまえる。

が、ガキはすでにおはぎを食っちまってた。

 

「安子、おはぎを1箱もってこい!」

お盆ひとつぶんのおはぎをそのガキに渡す。

「これを売って弁償せい!」

「売上の1割はおまえの儲けだ。そこから返済せい!」

「いま25銭で売ってるが、1コ10円なら1円、100円なら10円がおまえのはたらきになる」

 

おはぎがいっぱい詰まった箱をぶんどり、ガキは走り去っていった。

「なんてバカなことを。。。」

周りにいたひとたちが金太に言う。

 

「売上をそのままトンヅラされるか」

「おはぎを全部食われておしまいじゃ」

 

 

「お父さん、何であんなことしたの?」

「あの子供が、算太に似てたからじゃ!」

 

あんこ屋を継ぐことを拒否して家を飛び出し。

その先でさんざん迷惑をかけ。

借金をこしらえてきた、長男・算太。

 

金太は算太を勘当し。

算太に赤紙(召集令状)が来たときも。

けしてたちばなの敷居をまたがせず、

出征の見送りにもいかなかった。

 

妻・小しずからはいろいろ言われたが。

そこは職人気質の頑固さで乗り切ったが。

実は金太はそのことを後悔していた。

 

 

逃げちゃう説が濃厚な、おはぎを盗んだ子ども。

金太は「もしあのガキが売上をもってここに戻ってきたら、算太もきっと生きて還ってくる」

ガキに金太を重ね合わせる。

 

夕方。片付けをしながら。

「なあ、安子。あの子どもはけっきょく、戻ってこんかったのう。。。」

 

 

夜。

翌日分の小豆を仕込んでいると。

引き戸を叩く音。

「あんこのおじさーん!」

あのガキの声である。

 

引き戸を開けると、そこに立っていたのは算太であった。

「ただいま、還りました(敬礼)」

 

「ああ、かたっくるしいのはやめじゃ!」

算太が札束を取り出す。

「あのおはぎの売上じゃ!」

 

「いやの」

「街に出て金持ちをねらってて」

「セレブ婦人に『お母さんですか?』」

「『あ、いやすんません。亡くなった母に似てたもので。。。』」

「言ったら、その婦人が『そこにあるおはぎ、全部買う』」

「つって、この札束をせしめた」

 

はじまった。算太の詐欺師気質。

苦虫をかみつぶしたような表情の金太。

「よく帰ってきてくれたのう」

 

「おまえが帰ってきたときのために、またここに店を構えたんじゃ」

「でもな」

「おれは小しずもばあちゃんも失ってしまった。守れなかった」

 

算太がカマす。

「戦争だったんじゃ!しようがねえ!(父ちゃんのせいじゃねえ)」

 

(たぶんここで金太は魂が解放されたんだよねっ)

 

 

金太は回想する。

おじいちゃん、おばあちゃん、小しず、安子、若い職人たちと居間でおはぎを頬張りながら団らんしてたいい時代を。

 

本放送でいうと、8時14分50秒ぐらい?

 

 

親も妻も喪い、沼に落ちた金太。

でも、またおはぎをつくりはじめ。

「たちばな」の再興に走りだした。

算太も還ってきた。

 

よかったねえ、金太。

今週のカムカムエヴリバディはつらいことばっかだったけど。

なんか光明がさしてきて。

トータルプラマイゼロだよ、よかったよ。

なにより、金太に笑顔が戻ってきたよ。

おれはそれがどうしようもなくうれしいよ!

 

 

からの。城田優のナレーション。

「金太が亡くなっているという報せが入ったのは、その翌朝のことでした。」

 

。。。

 

「報せが入った」ってことは。

たぶん主人公の安子目線でってことなんだろう。

 

金太の死を最初に発見したのがたぶん安子ではない。

とすれば、せめて、ほんとうによかった。

 

安子にしてみれば。

「お父ちゃんから習ってる小豆炊き」っていう未来への希望を叩きつぶされることになるわけだが。

朝、うっきうきで「たちばな」に行ったら金太が死んでた。

それを最初に発見した。

とかだったら、いたたまれなさすぎるじゃないすか。

 

 

ってんで。

クッソ長くて文章がへたすぎてわかりづれえあらすじ、おしまい。

 

ね? こうなったら、

算太はちゃんと生還しててくれないと困るでしょ?

 

 

寝込んでる金太っていうか、甲本雅裕は

ものすんげえやつれてるように見えて。

それが役作り的に痩せたのか、

こっちの勝手な印象操作なのかはわからない。

 

でもなんかコウ。

現実かマボロシかの境界線がどこにあるのかはあんまよくわかんないとしても、金太が贖罪を全部解決して。

前向きな気持ちで小豆を炊けるようになって。

いちばん幸せだったころの楽しい記憶を最期に胸に抱いて亡くなってれたとしたら。

 

ああ、せめてものよかったと。

 

 

。。。

 

 

クッソどうでもいい語りをブチかますと。

少し前にちょっとほざいたかもしんないが。

 

「じぶんが死ぬ」とか「じぶんが死んだあとの世界」って、想像したくないもんじゃないすか。

 

たとえば、ムスメっこは順序的にいえば、キクチがいなくなったあとにも生きてるはずで。それが次、次、みたいに連綿してくんだろうけど。

キクチにとっては、じぶんがいなくなればそのあとはすべて無なわけで。

 

その「じぶんにもいつか、果てしない無が襲ってくる」っていう得体のしれない怖さが、イコール(おのれの)死に対するこわさってことじゃないすか。

 

ななちゃんがこれからどういう人生をあゆみ。

どういうおばあさんになってゆくかってのは、たぶんキクチには最後まで見届けられないわけで。そんなんしようがないことなわけで。

 

 

たとえば、ガンプさん家のモコちゃんがブイブイいわせて。

「ななちゃんが早めに産んだ息子がモコちゃんのダンナ」みたいになったとしても。

 

天国では、「じゃあガンプさんとキクチの間柄はどういうことになるの?」

「ややこしくてよくわかんねえから、とりあえずカンパーイ!」

ってなるのが関の山くせえ。

 

(ん? その関の山ってちょっと楽しそうじゃね?)

おもっちゃったりして。

 

 

。。。

 

あ、やべ。

もうすぐ23:00。

BSでカムカムなんたらの再々放送がはじまるらしいから終わりますね。