夜にぼーっとテレビをみてたら。
「亡くなった人がVR?AI?でよみがえる」的な番組をやってて。
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これってたしか去年かなんか、出川哲郎だったっけ?(ネタがネタだけに間違えたらアレだけど)のお母さんがVR?AI?でよみがえる的なテレビをみたような気がして。
とりあえずその話はすっとばして。
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あ、あとこれも去年だけど紅白だっけ? VR?AI?美空ひばりってあったよね。
新曲をうたう、的な。
美空ひばりにごく薄く浅く一家言もってる分際としては、まだ技術が追いついてないってのもあんのかもしんないけど、なんかビミョーっていうか、ちょっと冒とくされてる気分になったっていうか、「リアルタイムで知らない世代が見て、これを美空ひばりだとおもってもらっちゃ困るぜ、美空ひばりはぜんぜんこんなもんじゃねえんだぜ」って言いたかった、とかも措いて(長えぇ)。
コロッケが「ロボコップ風の五木ひろし」的なモノマネをしてたころ、「北野ファンクラブ」でビートたけしが「ロボ村西」ってやってたよね。「ナイスですね」とか言っちゃって。も、クソどうでもいいので措いてw
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きょう観た番組では、母親が癌で亡くした7歳のムスメとVR?AI?で再会するというのがダイジェスト。
なんでも、癌がわかってわりとすぐ亡くなっちゃったんだって。
そんで、VR?AI?をとおして、伝えられなかった「ムスメにどうしても伝えたいこと」を言えたって話なんすけどね。
まあ、これはむつかしい問題を含んでおって。
上記したように、それで遺族が前向きになったり、ある種の癒し?になったりすればいいんだろうし、たぶんそういう目的でつくられたシステムなんだろうが。
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おれ、リアルタイムでは知らなかったんだが、これが放送されたとき(きょうの放送は「こういう技術がある」ってのと「それを使った番組があって世界で大反響だった」というのの総括的な立ち位置なのね)、賛否両論で。
たとえば上記「ある種の癒し的なこと」は賛否の「賛」として。
「否」側だと「なまじっか遺族の悲しみを増幅させるだけじゃなかろうか」とか「これははたして亡くなった人の意思なのだろうか」とかあって。
キクチもじぶんの身に置き換えてみたら、ちょっとないかな、キツいなっておもった。
「思い出す」だけなら形がないからまだしも、中途半端に生々しいじゃないすか。それはこのばあいトゥーマッチなんじゃね?って。
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んで、上で措いた出川哲郎のやつ?は、まあなんつうか(それはそれで感慨は深かったんだけど)ショー的な要素が濃いっていうか、出川も一流の芸人だから、割り振られた役割をきちんと演じてるっていうか、いい意味でそういうのが見え隠れして、ある種、安心してみていられたのね。
ゆえに、7歳のムスメを亡くした母親ってのとは、エンターテインメント性?が違う。
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まあ、賛否でいえば否側でみてたんだけど、「絶対いかん!」とか強硬なやつじゃなくって、「いやあ、むつかしいよねえ」ぐらいの心持ち。
当然、もし当事者となったらば、亡くなった人との関係性やそのときの状況などによってもそれぞれ違うわけで。こういうVR?AI?的なニーズもどこかに必ずあるんだろうし。
キクチごときが謎の上目線でほざくならば、そういうものとして受け入れられるぐらい、科学技術と倫理規定的なものが同時に整備された世界が訪れたら、それはそれですばらしいな、いいなっておもう。おもいましたとさ。
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。。。
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ナドト、むつかしい話はよくワカランチンなので。
4連休でいつにも増して誰にも見られてねえのをいいことに、オカルト体験の話をしまーす。
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キクチは神とか仏とか心霊とか、そういうものは一切合財、信じていないいわば科学の申し子みたいな存在でw
でいて、これは物心ついたときから知らないうちになんだけど、おばけが怖い。
極度に怖がる。
っていう自己矛盾を内包しててw
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だからといって、実際におばけ的なものを目撃したことはないし、いわゆる霊感みたいなものもまったく持ち合わせていなくって。
父親とか、すきなひと/親しい人が亡くなったときは逆に「なんでキクチに霊感がねえんだ?」っておもったりもした。
霊感があれば、そのひとの魂?を感じられたり、よしんばおばけ的なものとしてぬっと現れたとしても、それを認識でけるじゃないすか。会えるじゃないすか。
だから極度におばけが怖いくせに、「むしろいまは積極的に出てこいや!」なんておもったりして。
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そんな霊感皆無なキクチが一度だけオカルト体験したことがあって。
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20年近く前。
仕事帰りに超絶地元駅からチャリを飛ばしてたら、超絶豪邸の300mぐらい手前でわりと買ったばかりのチャリの電気がいきなりチカチカ点滅しだして、ミョーな胸騒ぎをおぼえた。
帰宅すると父が言う。
「さっき伯父さんが亡くなった」と。
(あまつさえ翌日以降、チャリの電気はまったくふつう)
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そのおじさんは父の長兄で。
父とは15離れてるので、早く亡くなった実親代わりとして、父は大学まで出してもらってて。
おじにとっても父は息子みたいなもんで、その子・オブ・キクチは孫みたいなもんだってんで、実の孫かそれ以上にすげえかわいがってくれてて。
おじは江戸っ子だから、キクチを「シロシ」なんて呼んでくれてたりしてね。
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なもんだから、キクチもそのおじが大すきで。
よく一人でおじの家に遊びにゆき、おじの話を聞くのが楽しみだった。
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そんなかで。
「もうカラダがおもうように動かなくなって、医者からは酒とたばこはやめろって言われてんだけどよ」
「酒はやめられるけど、たばこはやめられねえや」
「だからおれが死んだら、酒はいいから線香の代わりにたばこをそなえてくれ」
って言ってて。
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父からおじの訃報を聞いてすごく悲しいのに、親に泣き顔を見られるのが恥ずかしくてソッコーでじぶんの部屋に飛び込んで。
「おじさんは、あんなこと言ってったっけなあ」
って思い出して、たばこに火をつけて座って、目の前の灰皿の対面側のふちに、もう一本たばこに火をつけて置いたのね。
「おじさん、いままでほんとうにありがとう。とりあえず、いっしょに一服しようよ」なんつって。
そしたら、部屋の窓は閉め切ってんのに、向こう側のふちに置いたたばこの煙がじぶんの顔面とおなじぐらいの高さに、斜めにたちのぼるわけよ。
ふつう、煙は真上にいくもんじゃないすか。
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そういうたぐいのものをビタ一文信じてない&極度におばけ的なきらいなキクチだけど、「うおお、おじさんがおれに会いに来てくれとる!」って、むちゃくちゃてんしょんアガった。アガりましたとさ。
しばらくずっと煙が不自然に斜め上にたちのぼってるから、「!!!」ってソッコーで父親を呼びに行ったけど、父親が部屋に来たときはもう、煙はふつうに直角に真上にのぼってた。
という、チャリの電気チカチカ&たばこの煙。
たった一度のオカルト体験。
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そんなことがあったから。
父親と飲みにいったときか何かに「もし父ちゃんが死んで会いに来たら、なんらかのわかりやすいシグナルちょうだい」ってって。父親もノリノリだったんだけど。
父親が亡くなったあと、シグナル的なものはこなかった。
のでやっぱり、キクチはそういうたぐいのものはビタ一文信じておらぬ。
(ちょうど3000字。いらねえ情報)