本番のヨガでまったく爪痕を残せなかったので
アフターでは存在感を出しとこうとしたが
片隅でただ静かに酔っぱらってるだけ。
陰キャってそんなもんだ。
*
アフターの主役はオーさんだった。
そう、あのオーさんである。
(プロフィ写真でわかるとおり)むいた甘栗みたいな肩をしてる、あのオーさんである。
いつもライダー用のキャップをかぶっている、あのオーさんである。
桑田真澄にクリソツな、あのオーさんである。
握手をするときにわざわざ手袋をとる、あのオーさんである。
「ナガシマさーん、あ、いやいや、オーさん」と、ひつこく何度も言っても笑顔で対応してくださる、あのオーさんである。
お酒をまったく飲めない、あのオーさんである。
お酒をまったく飲めないくせにアフターの主役だった、あのオーさんである。
*
オーさんはお酒をまったく飲めない。
このアフターでも、ずっとノンアルコールビールを飲んでいた。
「きょうは6杯、イッてやりましたよ!」
アフターが終わったあと、
オーさんがドヤ顔をカマす。
むろん、ノンアルビールである。
完敗だ。
主役って「お酒をすげえ飲む」とか「居酒屋トークがおもしろい」とか、そういうことじゃない。
オーさんみたいな、こういうことなんだ。
その場にいたみなが、心から首肯したんじゃないだろうか。
*
でも、ご自分はまったく飲めないのに
まわりがどんどん酔っぱらってく場にいる。
って、どういうことなんだろう?
苦痛ではないんだろうか?
うざったくはないんだろうか?
*
オーさんがどうだかは知らんが
「飲めないケド、ウタゲのフインキがすき」
っていうひとがたまにいる。
よくわかんないけどそれって
ひとつの到達点な気がする。
*
キクチはというと。
冒頭のとおり、アフターでも空気のようだった。
ある種の透明感がハンパねえ。
でいて。
お店の片隅で勝手に酔っぱらってて
ほとんどあまり覚えてない。
まあ、いつものパッターン。
*
気づいたら、南武線の登戸駅だった。
ご近所のpetaさんと改札に向かってあるいてる。
も、もしや、これは!
いやな予感しかしない。
「餃子を1枚だけ!」
閉店まで粘る。
「おっ、ローソン100がありますね!」
ローソン100で缶チューハイをせしめ。
肩と肩とを寄せ合い、
指と指とをからませ合いつつ、
日付のかわった河川敷へ向かったんであった。
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このデジャブ感w
完全な再現っぷり、お見事なりー。
つづかない。