キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

「飲みが足りないんだよね」

夜、職場でボスと2人きりになると。

「キクチくん、仕事ばかりするのは
カラダによくないんじゃないかなあ」

どうやら、話したいことがあるようだ。

ソッコーでパソコンの電源を落とし
近所の仕出し屋がやってる小料理屋へ。

あ、おれがそれまでやってたのは
仕事とはおよそ関係のない個人的なことで。

たとえば、ボスが声をかけてくれたとき
やってたのは「ブログのネタ探し」w

最近、というかずいぶん前から
ブログの更新頻度がガクンと落ちてる。

でも、それはただネタがめっかんないからで
ブログを更新する気はちゃんとバリバリあって
そういう状況にひそかに
どうっでもいい危機感を抱いてて。

ちょうど今週は繁忙期と繁忙期のはざまで。

ってんで、ネタを探してた。
とか、ボスには言わないよね当然。

ボスはこないだのMGCについて
キクチと語る機会をうかがってたらしい。

ボスは、じぶんでいうのもナンだが。
キクチ以上にスポーツ全般に造詣が深くって。

ほんとうによく、みてらっさる。

たとえば、キクチなんか。
「野球がすきなてい」だが。
特にここ10年ぐらいは
「ジャイアンツのローテーションや
スタメンすらよくわからない」
ていどに、ぜんぜんみていないし。
(高校野球は除く)

あるいは。
「相撲は人並みには押さえてるてい」だが。
千代大海が引退したあとぐらいから
もうまったくみてなくてわかんなくって。

それは特定の力士が立ち会いのとき
「カ・イ・オー、カ・イ・オー」
って場内でコールと手拍子が出るのをみて
なーんか、いわくいいがたい違和感を覚えて
みなくなっちゃったり。

ゴルフも、10年ぐらい前からかな。
パッティングのとき、クソギャラリーが
「入れー!」とかドヤ顔で叫ぶのに
なーんか、いわくいいがたい違和感を覚えて
みなくなっちゃったり。

たとえがクソ長えが
そんなん感じでグッとみる頻度が落ちたのに。

いっぽう、ボスは。
いまのジャイアンツのスタメンも言えるし
相撲とか柔道とか野球とかバスケとか
「これからこの子が楽しみだ」
的なことをちゃんといえる程度に
すげえみてる。

メジャーリーグとかも日本人選手はおろか
「これからこの子が楽しみなんだよ」
的に、ヤンキースの若手のこととか
ちゃんと語れる。

程度に、ちゃんとすげえみてる。

なんつうか、マラソン観戦における
官九郎さんみたいなニュアンス。

っていえば、わかりやすいのかな()

でも、マラソンに関しては
主要なレースはみてるらしいし
箱根駅伝もみてるらしいんだが
それは「眺めてる」の範ちゅうで。

ボス比、さほどの興味はなくって。

で、いて。
こないだのMGCは熱狂してみてたから
その話をしたくてしようがなかった、と。

よくわかんないケド。
ボスの身近で、マラソンに関しては
キクチがじぶんで走ってもいるし。
スペシャリスト認定されてるらしい。

そんなレベルの高い話、知んねえわ!

は、措いても。

なんつうか、「スポーツの見方」って
あるじゃないすか。

すげえ感覚的なんだけど。
それって、英才教育みたいなもんで。

オトナになってからいくらがんばっても
ガキのころから見続けてないと身につかない
そのスポーツなりの空気感とか間合いとか
そういうのがすげえ重要だとおもってて。

ボスもおそらく、マラソンに関しては
じぶんにはないからこそ
感想を熱く語りつつ
キクチごときの話も聞きたがった。

ってことなんだろう。

表題、ないがしろぇ。
たどり着く気がしないが、つづける。

「スタートから飛び出した設楽悠太に
たまらなく胸を打たれたんだよ。」

ボスは言う。

「そうっすね」
とは言わない。

ボスはここでそれを求めていない。

たとえ「そうっすね」だとしても
なんで「そうっすね」なのか
どこがどう「そうっすね」なのか
を、語りにここに臨んでいる。

ということは、文脈からあきらかなので
じぶんのMGCに関する設楽悠太感をほざいた。

こういう、以下。

たしかに、最初からじぶんのペースで
一人旅に飛び出した。

とても重要なレースで
その勇気はものすごいものだし。

これは本人がおもってたかしらんが
あくまで想像の範囲で。
「オリンピック本番をこのコースで戦う」
ということまで視野に入れたばあい
ケニアとかエチオピアと伍するには
そんくらいのハイペースで押して
最後まで押し切れるぐらいじゃなきゃ
話になんないだろう。

って覚悟もあったのかもしれない。

たしかにそれはビンビン伝わったし
おれも走るさまをみて一定程度に胸が躍った。

でも、で、ある。

本番をそこまで想定するならば。
帽子もサングラスもつけず、
給水所の氷に目もくれなかった。

「準備」ってものに
「レース前の走り込み&調整」と
「レース中の避暑対策」の2つがあるならば
あきらかに後者をないがしろにしてて。

それってどうなの?

となれば。
28k?からの想定以上の失速は
必然的だったんじゃないの?

っておもったので、
「最初に飛び出す勇気すげえ」以外に
おれはまったく思い入れられませんでした。

って、ボスにほざいた。

ビッグ4の一角っていわれてた井上大仁。

たぶん、スタートしてから
本調子じゃねえって自覚してたんだろうね。

このままじゃやべえ、このままじゃやべえ
本人は何とか、気分を変えようとして
10数キロ地点だったかな。
よりによって、帽子を投げ捨てちゃった。

「おれはあれ見て、画面に向かって
ここでそれはやっちゃダメだよ!
叫んじゃいましたよ」

「だって中盤から後半、日陰のない直線を
延々と走るって、わかってるはずでしょ」

ってのも、添えて。

(いずれも、ドシロートの
いわば結果論ってことは承知してる)

正しいかとか首肯できるかとかはともかく
ボスは満足してくれたようだ。


↑まいんち12時楽しみにしてますアッピール。
ゴロが悪い。

。。。

んで。

キクチが仕事するふりをして
どうせうかばないブログネタを探してたとき。

ボスは原稿を書いてたのね。
井上康生にインタビューしたらしい。

そんなん、おれも同席させろよ!

あ、表題にたどりついた。

インタビュー原稿ってのは、
けっこう手間がかかる仕事で。

中でもいちばんの手間は
録音のテープ起こし。

一字一句ちゃんと起こそうとすっと
いくら速くても録音時間の
6〜10倍の時間を要する。

1時間の取材なら、6〜10時間。

音声を聞きながら、キーボードを叩く。
録音状態によっては、声が小さかったり
(椅子を引くみたいな)雑音が入ったりして
聞きづらいとこを行きつ戻りつして

「1時間、超絶集中して起こしたのに
5分ぶんしか進んでねえ」
的なこともざらにある。

昼間は職場のいろんなほかの用事とか
電話がかかってきたりして中断されるので。

静かになった夜とかに一気にやるんだが
それは措いても。

6〜10時間ってことは
ほかのいろんな用事をひっくるめて
1日8時間働くのの半分を充てられたとしても
2〜3日もかかっちゃうことになる。

あまつさえ、テープ起こしはただの下準備。

テープ起こしを下敷きに
ちゃんとした原稿にするという
あくまでも、資料のひとつで。

(必ずしも一言一句、正確に起こす
ひつようはないんだけど。
細かいことはここでは措く)

クソ長えケド、つづけますね。

音声入力と音声認識の技術って、
ひと昔前とくらべても
信じらんねえくらい進歩してる
じゃないすか。

してるんっすよ。

さりとて。
「録音したものがそのまま
たちどころに文字に起こせる」
ってとこまでは技術がいってなくって。

ってのもいいとしても。
(ああ、何が言いたいんだろうな)
(ってのは、ここから言う)

おれも最近やっててボスに薦めたのが

「イヤホンで1/2速を再生してんのを
聞きながら、声に出してスマホに音声入力」

取材の場は少なくとも
「取材するひと」「されるひと」
2人の異なる声を認識しなくちゃいけなくて。
録音機材からの距離もまちまちだし

上記したように、雑音とか場の環境もあるから
録音素材をそのまま音声認識にかけても
笑っちゃうぐらい、うまくいかない。

(ためしに会社の会議かなんかで
スマホで音声入力をセットして
置いといてみると、よくわかりる)

んなら。

録音したものを
○静かな環境で
○じぶんのみの声でリピートする
んなら、精度が格段にあがるし。

1/2倍速にすれば
○聞き逃がさず、行きつ戻りつもさほどせず
○音声も、よりクリアに認識させられる

ってんで。

1時間のインタビュー。
6〜10時間(2〜3日)かかってたものが
2時間でできうる(理想値で)。

って、おれら比、まっこと革新的で。

古希手前のボスは、それでも
ちょっと疑心暗鬼だったんだけど。

今回やってみたら、
「こりゃ、すごいね楽だね、キクチくん」
ってなった。

たこぶつを食いながら。

「でもね」

ボスには、ちょっと不満があるらしい。

それは。
「いくら完璧な環境で滑舌良く喋ったとて
音声をテキストに変換するのは
けしてパーフェクトじゃない。」

っていう技術のもんだいはわかったうえで。

「たとえば、ね」
「ぜんぶ、ひらがなで起こしてくれていいのよ」
と。

「音声認識だかAIだか知らないけど」
「その、いまの最先端の技術」
「を披露してくれなくてもいいのよね」

「変に最先端技術が頭をはたらかせて」
「誤変換されるほうが後々めんどくさい」
と。

「それなら、最先端のちょい手前」
「ぜんぶひらがなで句読点もなしで」
「起こしてくれていい」
と。

「電化製品って機能で値段、変わるじゃん」
「なら、音声認識だって」
「『ここまではやります』が
いろいろ段階あってもいいんじゃないかな」

「『ひらがなとカタカナと漢字を識別・変換
したうえで、欧文にも対応します』
そのかわり、動作はけっこう重いかもですが。
という最上位モデルがあって」

「変換は一切しません。
『全部ひらがなに起こします』
そのかわり、動作はすごく軽いです。
という廉価モデルもある、とかね」

「ぼくらは完璧は求めていないし
完璧なんならちゃんと完璧にしてほしいし」

「そこを現時点での最先端にしようとするのって
どこか科学者・研究者のプライドが
ジャマしているのかなあ」
と。

。。。

つまり、あれだよ。
彼らには飲みが足りないんだよねっ!
たこぶつ、ホントおいしいねキクチくん!

ボス、リスペクト!