キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

はじめてのワープ

おしごとが終わって
おうちまでジョグしてるとき。
「ぬーん(股関節痛い)」が金切り声あげた。

「もう、ムリムリムリムリムリ!」

環七と国道246の交叉点。
超絶豪邸までは、まだ9k弱ある。

「ぬーん」とは相変わらずマブダチだが
ゆっくりなら、走れなくはない。

何度も走って熟知してるコース。
「これから、おうちに着くまでに
あすことあすことあすこを通るのかあ」
想像しただけで、ぬーんが再度主張する。

「もう、ムリムリムリムリムリ!」

とりあえず、いつものコースをやめ。
国道246沿いに進むことにした。

とりあえず進んでみて
ほんとうにムリッポだったら
246の地下を走る田園都市線に乗っちゃえばいい。

という保険をかけて。

しかしして。
350m進んだところで駅。
「ほんとうにムリッポ」ハズ・カム!

ムリッポの降臨、早すぎw

地下鉄の入口。
交叉点のガードレールに腰掛けながら
どうしたものか、考える。

「考える」ったって、アレだ。

電車に乗る気は100。
なぜなら、おうちまでのジョグの目的。
きょうのぶんのお百度は、
だいぶ手前に果てしてるゆえ。

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電車に乗る気100
ってのに、もはや揺るぎはないんだが
じゃっかんのもんだいがある。

Tシャツが汗でべちゃべちゃすぎ。

いくら夜とはいえ。ここまで
梅雨の晴れ間に14k走ってきたのだ。

ヒトサマのブログを拝見してると
「通勤で途中まで走って、
残りは公共交通機関つかっちゃう」
的な記述は、わりとよく見かける。

ありふれた風景。
なんだが、おれには未体験ゾーン。

正確にいうと。
むかし腸脛靭帯炎になったとき
「走って痛くなったらすぐやめて電車乗る」
を織り込み済みでカマしたことはある。

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が、それは
着替えなりデオドラントシートなり
ハナから電車に乗る準備をして臨んだんだし
そもそも真冬だから、そんなに汗かかない。

ので、参考にならない。

今回はアウトオブ計算外。
着替えはないし、
タオルもここまでそれなりに汗拭いて
それなりにべちゃべちゃ。

Tシャツは上記のとおり、べちゃべちゃ。

交叉点のガードレールに腰掛けてたら
いい感じでそよ風が吹いてるので
しばらく「この風でシャツ乾け」
の念力とともに、佇む。

が、そよ風が気持ちよすぎて
シャツが乾きもしねえうちに
汗冷えがさむくなってきた。

とりあえず、地下鉄のホームにいってみる。

そこならあるていど暖かいし
よしんば汗が乾くまで待っててもいい。

ただ、新たな強敵。
オイニー。

45のじじいの汗は
45のじじいなりの加齢臭がある。

あまつさえ、ホームに佇んでて
その駅を通過する急行電車。

の窓に映った45のじじい。
短え半ズボンじゃねーか!

あまつさえあまつさえ。
シャツがびちゃびちゃの副産物。
「胸の心拍計ベルト、透けまくり」

心拍ベルトって。
走ってるひとにとっては
なんの変哲もない風景だけど。

大多数の走ってないひとにとっては
まったく未知のもので。
「ブラジャー着用的な趣向を携えた
だいぶ風変わりなおじさん」
ってことになっちまう。

汗べちゃべちゃ、オイニー、半ズボン、透けブラ(45歳・男性・会社員)

たった数駅とはいえ
電車に乗るには、障壁が多すぎる。

ブログでたびたび見かけるヒトサマがた。
いったいどんだけの強心臓でもって
電車ワープをカマしてんだぜ?

。。。

けっきょく開き直って
最初に来た電車に飛び乗る。

言っても、ここって東京砂漠じゃないすか。

よっぽどパンチの効いたひとじゃなきゃ
電車に乗ってるひとたちって
周りなんかにゃ、だいたい無関心なんっすよ。

ってのに、心を落ち着かせようとする。

○汗でびちゃびちゃ
○加齢臭バリバリ
○半ズボン
○じじい

大したパンチじゃねえよな?

(おれが電車乗っててこんなのきたら、
ふつうに二度見はするな)

それなりのハードパンチぇ?

。。。

そんなこんなにドギマギしつつも。
乗ったら乗ったで開き直り、
数分、地蔵になってりゃいい。

キョライす。
「地蔵ってなんだ?」
「どうすりゃ地蔵になれるんだ?」
「窓に映ってる地蔵、違和感すぎるぞ?」

ってのにも慣れてきて。
「ちょっとオイシイ」すらおもえて。

「せっかくだから写真とっとこう」
と、おもったときには、すでに遅し。

降車駅に着く直前で。
ホームが明るすぎるから
ガラスに映るおれなんか映ってなくて。

なんなら「東京個別指導学院の広告に
興味しんしんで写メしちゃった」
ぐらいのことになってるよ。

そういう、ワープほろ苦デビュー。