キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

「おしんなんたら」

4月から朝、「おしん」の再放送をやってて。

あらすじとか名場面とか
なんとなくは覚えているケド、

おれがいちばん印象に残ってるのは
だいこん飯を食ってるとこでも。
7歳で奉公に出される別れのとこでも。
おらの50銭、返してけろ。でもなく。

中村雅俊が出ていたシーンで。

今週がその、中村雅俊が登場するシーンで
明日は中村雅俊が登場する最後の回なので
すでにもう、気分がざわざわしはじめてる。

まさか、この辺境クソブログで
3行たてつづけに「中村雅俊」と書く日が来る
なんて、夢想だにしなかったぇ。

とりたてて中村雅俊がすきでも嫌いでもなく
この程度の想いしかないんだけどな。

このエントリー(↓)の下部の
むかしのツイッターアカウントのツイート。 www.kikuchiroshi.com

いま。
「ネタバレになってもいいから
あらすじ書いちゃえ」っていうキクチと
「いやいや、それはよしたまえ」
っていうキクチが脳内でせめぎあってるなか。

「書いちゃえ」ってキクチが圧勝。
ゆえ、ネタバレしたくないひとは
次の * まですっとばしたほうがよい。

ええっと。
どこから説明すりゃいいすかね。

おしんは、明治後半に生まれた女性で
実家は山形の小作農? すごく貧しい。

なので、7歳のときに口減らし?のために
1年間、材木問屋に奉公に出されるんだが。

真冬に奉公先から逃げ出して、
家に帰ろうとして吹雪で行き倒れる。

(ちなみに「逃げ出す」ってのもゆえありで。
おしんはがまんづおい女性だから
「奉公がつらい」「いじめがひどい」
って理由じゃない。むしろそんくらいのこと
耐えきるアビリティがある)

真冬に吹雪の山中で倒れていたしんを助けたのが
猟師の俊作(中村雅俊)。

ただ、この俊作はいわゆる「脱走兵」で。
見つかったら死刑なので
雪深い山に隠れ、猟師をして食いつないでる。

次の春。おしんを家に帰すため
麓まで送っていく途中、憲兵に見つかり。。。

んで、その。 麓まで送ってくくだり以降が、
明日、土曜の話。

俊作(中村雅俊)が軍属を離れたいきさつとか

それゆえに当初、おしんに情が移らないよう、
わざと冷たく接してたとか

餞別にあげたハーモニカとか、
いろいろ細かいことはあえて措く。

ネットで「おしん あらすじ」とかで検索すりゃ
そんなん、死ぬほど出てるし、
明日、BSをみりゃいい。

みたあとでこれ聴くと
たぶんぜったい、泣ける。


庭の千草 ハーモニカ 品川勝邦

。。。

んで。
おれは「おしん」ってドラマがすきで。

それは何でだろうって考えたら
「説教の内容が本質的だから」
だって、いま、ただのおもいつきだw

橋田壽賀子のドラマって、きほん
やたらと説教くさいじゃないすか。
いちいち長ぜりふだし。

この「おしん」も、よくわかんないけど
大きなテーマのなかに
「反戦」と「女性の社会進出」があって。

でいて、なんつうか。
政治くさくない。

やじゃん。
なんかこう、創作物にいちいち、
政治とか思想のメッセージをからめられるの。

あ、そうでもないすか。
そんならいいです。

たとえば。

行き倒れてたおしんを助けた俊作。
が、軍隊から脱走して行き倒れていたとき
助けて、それからいっしょに住んでた
松造っていうおじいさんがいて。

松造がなんで俊作を助けたかというと。

すげえ貧しい育ちで、幼いころから働きづめて
やっと結婚できて、息子ができて。
その息子が成長したら、兵隊に取られて戦死。

「おらは何のために苦労して子を育てた?」
「息子は戦争で鉄砲玉の的になるために生まれた?」
とか、考えるじゃない。いやおうなく。

そこに、軍隊から逃げ出した
息子が生きてたら、おんなじような齢の俊作。
そりゃ、ぜってー、助けるわな。

とか。

俊作は俊作で。
戦地でじぶんが殺めた敵兵に想いをめぐらす。

「あの敵兵にも、おれとおなじように
親やきょうだいがいて。戦死したらそれを悲しむ
奥さんや子どもがいたのかもしれない」と。

それを悔い、山中の小屋で
木彫りの観音様を彫りつづける(日本語ぇ?)

とか。

何を言いたいかというと。

「戦争はよくない!」とか
主義主張を正論するんじゃなくって。

「こんな体験をして」
「そんときこうおもったから」
「こうする」
(そこに世間的な正しい正しくないは含まれてない)

っていう盛り込み方が
じぶんの本質的なぶぶん?に訴えかけてくる
っていうか。

いや。
「戦争に反対」な姿勢に感銘受けた
とか、じゃなくて。

言ってしまえばここではそれは。
「反対」でも「賛成」でもよくて。

「じゃあ、おれはどうおもうから
{反対/賛成}か」を考えちゃう。
みたいな意味で。

その「政治くさくなささ」な出し方?
が、橋田壽賀子すげーっておもった。

って、何の話してたんだっけ?www

。。。

しかし、「おしん」って
視聴率が平均52.6%、最高62.9%とか
記録としてアンタッチャブル感、すげえな。

あまつさえ。
このころの中村雅俊ってたんじゅんに。
顔の造形がむちゃくちゃカッコよくって。

どんくらいかというと。
おれのまっくす中村雅俊知識としては。
「あの松田優作と五十嵐淳子を取り合い、
そして五十嵐淳子は中村雅俊をえらんだ」
ってのがあんだが。

それもナットク。
ぐらい。

おめえのその
「取り合い」って言いぐさはどうなの?
は、措いても。

いや、「いまの五平餅を焼く中村雅俊」
ってのも、すげえカッコいいんだけどね。

おしんって当時、流行りすぎて。
なんかあるとやたら「おしんなんたら」
って呼ばれてた気がする。

耐え忍ぶ系の隆の里が横綱になったら
「おしん横綱」っていわれちゃったり。

なんかこう。
そういう軽薄さって嫌いじゃなくって。

バースがすげえ活躍したら
高校生の強打者がのべつ
「九州のバース」「みちのくのバース」とか。

「ハンカチ王子」が出てきたら
「ハニカミ王子」「ぽっちゃり王子」とか。

「カリスマモデル」が出てきたら
「カリスマ美容師」「カリスマ女子高生」とか。

「カリスマ読者」に至っては、
最初聞いたときの世も末感、パねかったし。

だからなんだよ!?

ええっと。
「おしんマラソン」とかどうすかね?

最初から全力疾走で、
あとはとにかく耐え忍ぶの。
おしんが耐え忍んだていで。

もうすでに村おこしイベントで
そんなネーミングありそうだし。

あるいは。
500円玉1枚だけ持って、
東京から甲府まで走るとか。

って、フジヤマそのものじゃねーか!
フジヤマさん、ごぶさただな。
元気かなあ。