キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

きょうのメインは恐山なのに、みたいなこと

「じぶんの型」って、あるじゃないすか。
たとえばブログだったら
殺し文句だったり文体だったり芸風だったり。

ひとたびそういうのを見つけると、すごく楽。
っていうの、あるとおもう。

いい意味で、ブログにおけるてめえのキャラ設定
確立しましたぜっていうか、なんというか。
鉱脈めっけ感、パねえ。

受信側にしても、
「あれはああいうブログ」ってわかるから
ある程度、安心感っていうか
ブランディングっていうか担保につながるとおもう。
あるいは読む読まないの判断材料とか。



かたや、そういう「鉱脈」って。
早かれ遅かれ飽きちゃう飽きられちゃうし
早かれ遅かれ「これでいいのか?」って自問する。

「じぶんの型」っていうのは
一歩踏みはずすと、ただの「自己模倣」で。
(「型」と「自己模倣」はぜんぜん違うものだが
ややこしくなるので、措きまする)

自己模倣してるものなんざ
たぶん、演ってる本人もつまんねえんだろうし。
本人がおもしろがってないんだから
それを見せられるひとなんか
おもしろくなるはず、ねえわけで。

楽曲にしろ演芸にしろ文芸にしろ
そういうの、あるじゃないすか。



何が言いたいかというと
今回の青森家族旅行シリーズ。

まず。
「こねくりまわして本編に至れず」パッターン。

書いてて楽しかったは楽しかったんだケド
「おめえまたそれかよ」感はあった。
青森をあなどってた。チョーオヌヌメだ
2018年夏、弘前のコーモンめぐり その0

そして、前エントリー。
旅行のメインは弘前城なのに、みたいなこと
と、おんなじすたっらくちゃーで
この旅行日記を進めようとしてる。

それはいかんだろう、と。



「目的地に行く前になんとなく寄ったとこで
すげえ時間を食ってしまい
メインイベントがなおざり」のループ。

1日目(前エントリー)。
目的→弘前城にいく
実際→県立美術館と三代円山遺跡に夢中になり、弘前城をかけ足に
とおんなじように。

2日目。
目的→恐山にいく。あわよくば大間も。
実際→田んぼアートに夢中になり、恐山がかけ足に

3日目。
目的→八戸城にいく。あわよくば三沢高校も
実際→尻屋崎に夢中になり、あとすべてかけ足に

ザ・自己模倣で、さすがにこれを
○次エントリー、2日目のこと
○その次のエントリー、3日目のこと
ってやるのは、あまりにあまりだ。

ってんで、旅行日記を強引に締めにかかる。



2日目の朝、弘前駅前のビジネスホテル。
チェックアウトしにロビーへ。
地元の観光パンフ、見てると。

にょ「この田んぼアートって、SUGEEEE。
ちょっとだけ、のぞいてみようよ、隣町だし」

キ「(おめえ、こっから恐山まで
何時間かかるとおもってんだよ)
(いけたら大間までいくんだろ?)
(あまつさえ、運転手はおれ一人だろ?)
お、おう、ちょっとだけな。。。」

青森2日目
この日の行動予定。
ゴールは「むつ」にあるホテル。
田んぼアートがある田舎館町は
「ひろさき」のすぐ上の赤丸。

下北半島の斧の柄みたいなのの
左岸をぐいっと上に進む。



田舎館町役場着。

キ「SUGEEEE!」※これは第2会場。
IMG_1440

キ「いやまじ、SUGEEEE!」
IMG_1447
※着色してるんじゃなくて「こういう色のを植えてる」

町の公式サイトにあるいままでの作品を見ると
品種改良の技術の目覚ましさと
グラフィックの進歩の目覚ましさにビビる。

変な話。
平成15年の「モナリザ」とか
ちょっと前に海外の教会で話題になった
「修復師がやっちまったキリストの肖像画」
ぐらいのクオリティじゃん。

いや、モナリザをくさしたいんじゃなく
もろもろの技術の進歩とその速度が
超絶すげええってこと。



そりゃ、長居しちゃいますよね。
気づいたら、もう昼。

大間(斧の刃の先っぽ)なんかとてもいけない。
どころか、恐山だってギリで。

あまつさえ、ろくすっぽ予習してねえから
ビビるし(↓)
IMG_1452

ワイハーか?ってなるし(↓)
IMG_1457

寺に入ってくちょい手間に
古い赤い橋があって
「なんだこれ?」ってふつうにスルーしてったが
あとでネットを見たら「三途の川」って
それ、おれぐらいの異界ビギナーでも知ってる
超メジャースポットじゃねーか!
おもったり、した。



3日目の朝、むつのホテル。
チェックアウトしにロビーへ。
地元の観光パンフ、見てると。

キ「大間まではさすがにキツいケド。
この尻屋崎っての、ちょっと寄ってみようぜ」

にょ「うん、きょうは八戸城しか行くとこないし。
せっかくだから、ね」

青森3日目

いらねえ情報(↓)。
画像のトリミングを間違えて
八戸がちょんぎれてもうた。



最終日の道程。
18時までに三沢空港でレンタカーを返す。
というのが、唯一の絶対的なミッション。

尻屋崎に到着。
尻屋崎灯台

とりあえず、てっぺんまで上ってみるし
海がきれいすぎて眺めてるし
にょうぼうとムスメっこは岩礁?を
ガシガシ、極限まで進んでくし。

で、すっかり楽しみすぎる。

油断してたら、もう昼。

あわてて下北半島の太平洋側をひたすら下る。
八戸をめざす。



そうそう。
またいらねえ情報を連ねると。

灯台をみつけたのと絶景なのと
「ここは日本のなんかしらの端っこだ!」
って気分にwktkしすぎちゃって

灯台の受付のおねいさんに
「てっぺんまで128段あるんですよっ」言われて
「2のなんたら乗っすね!」ナドト
じぶん比、背伸びしすぎな理系トークをカマし。

128段のぼる途中でにょうぼうがへばったのを
さんざん、嗤い。

てっぺんに到達して外に出ようとするやいなや。
「や、やべえ。おれ比、高すぎる。。。」



すっかり、忘れてた。
いきなり発覚した「いままで比、ミョーな高所恐怖症」ってのは。。。

たんじゅんに
「高いとこ、こわい」「足がすくんじゃう」
にとどまらねえってことを。

真下をみると平衡感覚がおかしくなって
目がぐるぐるまわってしまって
天地左右がわかんなくなる。



「じゃあ田んぼアートのときはどうしたんだぜ?」
かというと。

なるべく水平方面をみて
視界の下の端のほうにアートが来るようにする。
という超絶テクニックで乗り切った。

でも、灯台なんてのは先は海しかねえし。
風がつおいし、柵も心もとない。
ついつい反射神経で下向くじゃん。
そしたら、ジ・エンド。

嫌がられようとどうしようと
ムスメっこにしがみついて耐える。
的な。

去年いきなり発覚した高所恐怖症は
ぜんぜん治ってねえんだ。
ってことは、わかった。

まあいいや。どうっでもいいや。



そんなこんなで、14時ごろ八戸に着き。
なんとかっていう魚市場みたいなとこで
「そういえば、海鮮丼食ってねえな」
って、うにといくらをトッピングして食う。

写真は、なし。

ともあれ、根城(八戸城)へ。
根城(八戸城)

「天守(閣)がない時代の城」
って感じがいい。



あ、すげえ大雑把にいうと。
天守閣ってのは、権力の誇示的な側面がつおくて。
戦国時代の後期につくられはじめたものだったりする。

つまり、戦闘的な意味はほとんどない。

だいたい、あれじゃないすか。
いくら天守が立派だろうと何だろうと。

敵が自国に攻めてきたとして
城内に入られちゃった時点で
もう、完全に負けてるじゃないすか。

そこでちょっと天守がでかかったり
天守の防衛力がすごかったりしても
「城内に侵入されて、あまつさえ
城内のもろもろをかいくぐって
天守までたどり着かれちゃった」ら
もはや、どうなるってもんでもない。

戦のすう勢的に。



そういう意味では、根城みたいなのって
(まあ、再建されたものだけど)
それでもその城の時代性を加味した
「リアル」は感じられるわけで
そのリアルさが、けっこうきゅんきゅんする。

実際、あるんっすよ。
「史実に従えば天守はなかったけど
いろいろなオトナの事情でつくっちゃえ。
すべて想像上で」的なやつ、けっこう。



城の受付のおねいさんに。
「これから祭りにもいかれるんですか?」
訊かれて、ファッてなった。

1日目の弘前のねぷたのように。
八戸では奇しくも、この夜からお祭り。
やぶさめみたいなやつをやるとか
なんだかすごい盛り上がるそうだ。

「いや、夜の飛行機で帰京するんです。。。」
無計画な旅行ぇ。。。

いや、キクチ家的には
この日程しかなかったんだぜ。
とかも、どうでもいいな。



。。。



そんなわけで2018年の家族旅行
ちゃんちゃん、なわけだが。

三沢空港の入口でウダウダしてると。
タクシーの運ちゃんたちが井戸端会議してる。

のを聞くともなく聞いてみたら
なにを言ってるか、まったくわからんちん。
ガチで、ちんぷんかんぷん。

なんとなくロシア語っていうよか
フランス語に近い。語感として。



3日間、青森のいろんなとこをめぐって。
おれらが接してきたとおもってた
「ネイティブな津軽弁?南部弁?」
ってのは、しょせんっていうか
「観光客向けに通じるよう
チューンナップされたバージョン」
に過ぎねえ。

ってことを思い知った。
思い知りましたとさ。


おしまい。