たとえばブログだったら
殺し文句だったり文体だったり芸風だったり。
ひとたびそういうのを見つけると、すごく楽。
っていうの、あるとおもう。
いい意味で、ブログにおけるてめえのキャラ設定
確立しましたぜっていうか、なんというか。
鉱脈めっけ感、パねえ。
受信側にしても、
「あれはああいうブログ」ってわかるから
ある程度、安心感っていうか
ブランディングっていうか担保につながるとおもう。
*
かたや、そういう「鉱脈」って。
早かれ遅かれ飽きちゃう飽きられちゃうし
早かれ遅かれ「これでいいのか?」って自問する。
「じぶんの型」っていうのは
一歩踏みはずすと、ただの「自己模倣」で。
(「型」と「自己模倣」はぜんぜん違うものだが
ややこしくなるので、措きまする)
自己模倣してるものなんざ
たぶん、演ってる本人もつまんねえんだろうし。
本人がおもしろがってないんだから
それを見せられるひとなんか
おもしろくなるはず、ねえわけで。
楽曲にしろ演芸にしろ文芸にしろ
そういうの、あるじゃないすか。
*
何が言いたいかというと
今回の青森家族旅行シリーズ。
まず。
「こねくりまわして本編に至れず」パッターン。
書いてて楽しかったは楽しかったんだケド
「おめえまたそれかよ」感はあった。
⇒青森をあなどってた。チョーオヌヌメだ
⇒2018年夏、弘前のコーモンめぐり その0
そして、前エントリー。
⇒旅行のメインは弘前城なのに、みたいなこと
と、おんなじすたっらくちゃーで
この旅行日記を進めようとしてる。
それはいかんだろう、と。
*
「目的地に行く前になんとなく寄ったとこで
すげえ時間を食ってしまい
メインイベントがなおざり」のループ。
1日目(前エントリー)。
目的→弘前城にいく
実際→県立美術館と三代円山遺跡に夢中になり、弘前城をかけ足に
とおんなじように。
2日目。
目的→恐山にいく。あわよくば大間も。
実際→田んぼアートに夢中になり、恐山がかけ足に
3日目。
目的→八戸城にいく。あわよくば三沢高校も
実際→尻屋崎に夢中になり、あとすべてかけ足に
ザ・自己模倣で、さすがにこれを
○次エントリー、2日目のこと
○その次のエントリー、3日目のこと
ってやるのは、あまりにあまりだ。
ってんで、旅行日記を強引に締めにかかる。
*
2日目の朝、弘前駅前のビジネスホテル。
チェックアウトしにロビーへ。
地元の観光パンフ、見てると。
にょ「この田んぼアートって、SUGEEEE。
ちょっとだけ、のぞいてみようよ、隣町だし」
キ「(おめえ、こっから恐山まで
何時間かかるとおもってんだよ)
(いけたら大間までいくんだろ?)
(あまつさえ、運転手はおれ一人だろ?)
お、おう、ちょっとだけな。。。」
この日の行動予定。
ゴールは「むつ」にあるホテル。
田んぼアートがある田舎館町は
「ひろさき」のすぐ上の赤丸。
下北半島の斧の柄みたいなのの
左岸をぐいっと上に進む。
*
田舎館町役場着。
キ「SUGEEEE!」※これは第2会場。
キ「いやまじ、SUGEEEE!」
※着色してるんじゃなくて「こういう色のを植えてる」
町の公式サイトにあるいままでの作品を見ると
品種改良の技術の目覚ましさと
グラフィックの進歩の目覚ましさにビビる。
変な話。
平成15年の「モナリザ」とか
ちょっと前に海外の教会で話題になった
「修復師がやっちまったキリストの肖像画」
ぐらいのクオリティじゃん。
いや、モナリザをくさしたいんじゃなく
もろもろの技術の進歩とその速度が
超絶すげええってこと。
*
そりゃ、長居しちゃいますよね。
気づいたら、もう昼。
大間(斧の刃の先っぽ)なんかとてもいけない。
どころか、恐山だってギリで。
あまつさえ、ろくすっぽ予習してねえから
ビビるし(↓)
ワイハーか?ってなるし(↓)
寺に入ってくちょい手間に
古い赤い橋があって
「なんだこれ?」ってふつうにスルーしてったが
あとでネットを見たら「三途の川」って
それ、おれぐらいの異界ビギナーでも知ってる
超メジャースポットじゃねーか!
おもったり、した。
*
3日目の朝、むつのホテル。
チェックアウトしにロビーへ。
地元の観光パンフ、見てると。
キ「大間まではさすがにキツいケド。
この尻屋崎っての、ちょっと寄ってみようぜ」
にょ「うん、きょうは八戸城しか行くとこないし。
せっかくだから、ね」
いらねえ情報(↓)。
画像のトリミングを間違えて
八戸がちょんぎれてもうた。
*
最終日の道程。
18時までに三沢空港でレンタカーを返す。
というのが、唯一の絶対的なミッション。
尻屋崎に到着。
とりあえず、てっぺんまで上ってみるし
海がきれいすぎて眺めてるし
にょうぼうとムスメっこは岩礁?を
ガシガシ、極限まで進んでくし。
で、すっかり楽しみすぎる。
油断してたら、もう昼。
あわてて下北半島の太平洋側をひたすら下る。
八戸をめざす。
*
そうそう。
またいらねえ情報を連ねると。
灯台をみつけたのと絶景なのと
「ここは日本のなんかしらの端っこだ!」
って気分にwktkしすぎちゃって
灯台の受付のおねいさんに
「てっぺんまで128段あるんですよっ」言われて
「2のなんたら乗っすね!」ナドト
じぶん比、背伸びしすぎな理系トークをカマし。
128段のぼる途中でにょうぼうがへばったのを
さんざん、嗤い。
てっぺんに到達して外に出ようとするやいなや。
「や、やべえ。おれ比、高すぎる。。。」
*
すっかり、忘れてた。
⇒いきなり発覚した「いままで比、ミョーな高所恐怖症」ってのは。。。
たんじゅんに
「高いとこ、こわい」「足がすくんじゃう」
にとどまらねえってことを。
真下をみると平衡感覚がおかしくなって
目がぐるぐるまわってしまって
天地左右がわかんなくなる。
*
「じゃあ田んぼアートのときはどうしたんだぜ?」
かというと。
なるべく水平方面をみて
視界の下の端のほうにアートが来るようにする。
という超絶テクニックで乗り切った。
でも、灯台なんてのは先は海しかねえし。
風がつおいし、柵も心もとない。
ついつい反射神経で下向くじゃん。
そしたら、ジ・エンド。
嫌がられようとどうしようと
ムスメっこにしがみついて耐える。
的な。
去年いきなり発覚した高所恐怖症は
ぜんぜん治ってねえんだ。
ってことは、わかった。
まあいいや。どうっでもいいや。
*
そんなこんなで、14時ごろ八戸に着き。
なんとかっていう魚市場みたいなとこで
「そういえば、海鮮丼食ってねえな」
って、うにといくらをトッピングして食う。
写真は、なし。
ともあれ、根城(八戸城)へ。
「天守(閣)がない時代の城」
って感じがいい。
*
あ、すげえ大雑把にいうと。
天守閣ってのは、権力の誇示的な側面がつおくて。
戦国時代の後期につくられはじめたものだったりする。
つまり、戦闘的な意味はほとんどない。
だいたい、あれじゃないすか。
いくら天守が立派だろうと何だろうと。
敵が自国に攻めてきたとして
城内に入られちゃった時点で
もう、完全に負けてるじゃないすか。
そこでちょっと天守がでかかったり
天守の防衛力がすごかったりしても
「城内に侵入されて、あまつさえ
城内のもろもろをかいくぐって
天守までたどり着かれちゃった」ら
もはや、どうなるってもんでもない。
戦のすう勢的に。
*
そういう意味では、根城みたいなのって
(まあ、再建されたものだけど)
それでもその城の時代性を加味した
「リアル」は感じられるわけで
そのリアルさが、けっこうきゅんきゅんする。
実際、あるんっすよ。
「史実に従えば天守はなかったけど
いろいろなオトナの事情でつくっちゃえ。
すべて想像上で」的なやつ、けっこう。
*
城の受付のおねいさんに。
「これから祭りにもいかれるんですか?」
訊かれて、ファッてなった。
1日目の弘前のねぷたのように。
八戸では奇しくも、この夜からお祭り。
やぶさめみたいなやつをやるとか
なんだかすごい盛り上がるそうだ。
「いや、夜の飛行機で帰京するんです。。。」
無計画な旅行ぇ。。。
いや、キクチ家的には
この日程しかなかったんだぜ。
とかも、どうでもいいな。
*
。。。
*
そんなわけで2018年の家族旅行
ちゃんちゃん、なわけだが。
三沢空港の入口でウダウダしてると。
タクシーの運ちゃんたちが井戸端会議してる。
のを聞くともなく聞いてみたら
なにを言ってるか、まったくわからんちん。
ガチで、ちんぷんかんぷん。
なんとなくロシア語っていうよか
フランス語に近い。語感として。
*
3日間、青森のいろんなとこをめぐって。
おれらが接してきたとおもってた
「ネイティブな津軽弁?南部弁?」
ってのは、しょせんっていうか
「観光客向けに通じるよう
チューンナップされたバージョン」
に過ぎねえ。
ってことを思い知った。
思い知りましたとさ。
おしまい。