ああ、表題のやつ。
文脈がわからないと、
「ただの耳ざわりよさげな言葉」
で終わっちゃうな。
*
って「こうこうこういう場面で」
を説明しようとしたものの。
コレ『ちはやふる』の映画全般にいえるんだが
話の流れがあんま、つかめてねえ疑惑ぼっぱつ。
マジかよ。。。
*
いや、大づかみなストーリーは
だいたいわかってる、つもり。
高校3年、最後の団体戦で優勝をめざしてるとか
その過程で太一っていう
主人公・千早のことをすきな秀才イケメンが
いろいろ懊悩するとか。
クイーンの若宮詩暢を演ってる
松岡茉優、超絶ジョーダマだな、とか。
*
でも、なんていうか。
大きな話の流れよか
そのなかの一断片に出てくるセリフとか情景
のほうが、印象が立ちすぎて。
あわよくば、このエントリーをとおして
「ちはやふる、マジおもしれえから
観に行かなきゃ、損するぜ」
ぐらいのことをアッピールしたいのに。
そうできる自信が微塵も出てこねえ。
*
表題のシーンは。
競技かるたって、
日本一になれば名人なりクイーンなり
(団体戦日本一の高校なり)
っていう称号が得られるわけだが。
世間的に、けしてメジャーなことじゃないし
名人なりクイーンになったからって
「名人(なり、クイーン)になったんすね」
以上のことは、あんまりない。
大金をせしめれるわけでも
国民的ヒーローみたく祭り上げられる
わけでも、ない。
*
あまつさえ。
名人なりクイーンなり高校チャンピオンに
なれるのは、ほんの一握りの一握りで
なれなかったら、それまで。
*
みたいな背景があって。
(で、合ってるんだろうか?)
太一だったか、誰だったかが
「すげえがんばったのに
負けたら、何が残るんだろう?
何の意味があるんだろう?」
的な疑問を持ったところで。
原田先生っていうかるたの師匠が
表題のことを言う。
つまり、意味のないことなんてない、と。
*
ふーっ。
説明ったらしいぜ。
その説明も合ってるかどうか、
はなはだ疑問だぜ。
*
「やってることに意味のないことは
ひとつたりとも、ない」
って、すげえキレイゴトじみてるが。
映画の冒頭。
その原田先生は名人戦に出て
周防って名人に完膚なきまでにやられる。
周防は現役大学生の天才カルター。
カルターって何だ?
いまテキトーにつくっちったぞ。
*
ふつう、競技かるたって。
最初の数音を聴いて取りにいくものなのに。
周防はその前段階、
音になる前の音を聴き分け、
誰よりも早く、取る。
周防にしかできない芸当。
(そうやってすげえ耳がいいことを
「感じがいい」っていう言い方をする)
*
で、原田先生はオーバー50歳。
たぶん、体力も視力も若い頃よか落ちてるし
膝に爆弾を抱えてもいる。
でも、現役のカルターとして
名人になる夢をまだ追いつづけてる。
絶対王者・周防っていう天才が立ちはだかってるのに
なお、じぶんの夢を追いつづけてる。
*
な、もんだから。
そういう原田先生から発せられる
「手触りは残りつづける」は
ものすごい、説得力を生む。
その説得力ってのは。
「(原田先生が)じぶんのここまでの
数十年におよぶ努力を肯定してやる」
とかそういう、甘っちょろいもんではなく。
*
でいて。
それが太一に向かって発せられたバヤイ。
ちゃんと「青春をぜんぶ賭けてきた」
太一に向かって発せられたバヤイ。
ある意味での甘っちょろさと
肯定感に満ちあふれてる。
その感じ。
ああ。
「甘っちょろさ」っていうか
同志感っていうか。
*
うーむ。
ろくすっぽシーンがおもいだせないうえに
じぶんの思い入れ存分に込みなもんだから
たぶんこれは、独りよがりすぎる解釈だ。
えーーーっ。
ここまで語っといて、そんなん!?
*
。。。
*
そのシーンをみていて。
原田先生のそこまでの背景とか
太一の必死な問いをとおして。
おれってば、じぶん大すきなもんだから。
やじるしをてめえに、向ける。
いやおうなく、重ね合わそうと、する。
*
生きるために、はたらいて金を稼ぐ。
その稼いだわずかな金で、
生活がやっとこさっとこ、まわってく。
その「はたらく」って行動は
生活をまわすための燃料を燃やしてるだけで
何が残るわけでもない。
「はたらく」じたいに、意味はあるのか?
*
もっというと、「ジョグ」。
走って楽しいとか
前より早く走れるようになったとか。
それはそれで楽しかったりうれしかったり
すんだろうが。
生きるに欠かせないものでもないし
残るものなど、なにもない。
そんな「ジョグ」に、なんの意味があるのか?
「楽しけりゃいい」って
ちょっと空虚すぎやしねえか?
*
ってところで。
「手触りは残りつづける。何年でも、何十年でも」
ちゅどーーーーーん!
そもそも、おめえ。
走ることに意味を求めてたっけか?
を、ともなって。
あと。
じゃあ、アレか?
空虚すぎる「楽しけりゃいい」って
そんなに、いけねえことか?
も、ともなって。
*
。。。
*
ここ最近の「マイブーム」っていうか
もはや、ビジネスじみてきたキクチの
「走る気がまったくなくなった」
「またちょっと、走る気が出てきた」
じぶんでじぶんに
「かまってちゃんもたいがいにせえよ」
わりとキツめにおもってもいるんだが。
そういう往復運動っていうか
けっきょく最近、また
「走りたいなあ」っておもえてきたのは
じぶんのなかに「走った手触りのよさ」が
じぶんの予想以上に残りつづけてるゆえ。
*
ということに気づいたら。
映画に出ているすべてのカルター。
主人公の瑞沢高校とか千早とか
相手の強豪校のひととか
読手とか原田先生とか
なんか敵味方かんけいなく
「みんながんばれ」的な気持ちになっちゃって。
「おれもがんばる」的な気持ちになっちゃって。
隣にいるムスメっこにバレないように、
ちょっと斜め下を向いて、目の端を拭いた。
瑞沢ふぁいとー♪( ´ ▽ ` )ノ♡
キクチもふぁいとー♪( ´ ▽ ` )ノ♡
きょうも元気にがんばろ~♫
ぽえむ、おしまい。