何ていうか、目の前だけみてちゃ、いかんのですよ。
「目の前のことにあたるに及び、
それは全体のなかのどの位置づけなのか」
「目の前のことをやることによって
全体にどう作用するのか」
分かっていてこそ、物事にあたれるってもんで。
逆にいえば。
「全体像も知らず、がむしゃらに突進して
アナタは一体、何ができるんすか?」
そうとまで、おれは言い切りたい。
*
そんな、ミスター凄惨性でおなじみの、
おれさまちゃんの本日の動静レッツゴー。
*
きょう、おれは2つのミッションを抱えていた。
「地元の外科で抜糸をする」
「池尻の病院に金を払いにいく」
ゴゴイチで用事があったため、
それらは午前中に済ませなくてはならない。
いや、かならずしも済ませなくてもいい。
一生、顔に黒い糸がぶら下がってても
たぶん見た目ほどの不便はないし。
病院の金なんか踏み倒してしまえばいい?
*
「用事はなるべくまとめて一気に片付ける」
生産性を上げるコツ、だ。
とはいえ、地元狛江の外科と池尻の病院。
アクセスがよくないのがネックで。
鉄道でいうと。
超絶ビッグシティ狛江を擁する小田急線と。
高級住宅街、池尻を擁する田園都市線は
3~5kの距離を置いて併行してるので。
どのみち、すごく長い長方形の
2.5辺から3辺を通ることになる。
直線距離なら大したことないのに
1時間以上かかっちゃうし。
運賃も1英世がふっとぶ。
*
「とりあえず、気合いとスピードだ」
地元の外科が開く9時に受付をして
それでも1時間待ち、
10時半前に抜糸を終えた。
「あんま飲みすぎないでねっ」を
クールにてへぺろで流しつつ。
残り1時間半で、
池尻の病院まで移動1時間弱。
病院での精算。
病院から職場まで30分。
精算時もそれなりに待つであろう。
予断はゆるされない。
*
まあ、外科の前には狛江駅のロータリー。
時刻表をたしかめると
10分後に、渋谷駅行きの小田急バスが出る。
ことを知った。
生産性の高い人間には、幸運がついてくる。
かどうかは知らんが、まっことラッキーだ。
*
ああ、文章へたくそだな。
つづける。
生産性の高い人間は、
狛江から池尻まで、電車を使わず
バスをとバス。
とバスと45分程度だし
運賃は一律220円(?)。
凄惨性高杉。
*
バスは世田谷通りで三軒茶屋まで
国道246に合流して、渋谷へ向かう。
「生産性の高い人間は、坂を上らない」
おれは知っている。
UC(アーバンなクロカン:職場から
おうちまでのジョグコース、な)の黎明期。
抜け道を知らず、246を突っ切ってて
池尻から三茶までずっと上り坂だったことを。
*
小田急バスの停留所的に。
三茶駅、昭和女子大、三宿、池尻、池尻大橋駅
という順になってる。
病院の最寄りは「池尻」。
だが、1つ前の「三宿」で降りれば。
距離は大して変わらない上に、下り基調となる。
病院でだいぶ待たされたものの
ぶじ、1週間前の凄惨な精算を済ませ、
池尻大橋駅まであんよする。
つまり、三宿のバス停~病院~池尻大橋駅。
おれはずっと下り基調となるルートをえらんだ。
ということになる。
それに気づいたとき
おれは軽く、じぶんに嫉妬した。
「こいつは何て、生産性が高いのだ!」と。
*
12時ちょいすぎ。
ぶじ池尻大橋の上りホームにたどりつく。
職場まで電車に乗れば20分弱。
ゴゴイチにはよゆうで間に合う。
一安心である。
*
上りホームで電車を待ちながら。
おのれの生産性の高さに舌を巻くも。
じゃっかんの疑問が拭い去れない。
「はたして。
ほんとうに生産性の高い人間は
飲みすぎてこけて、額を割って、
縫って、その週を棒に振るばかりか
さんざんヒトサマに迷惑をかけ
飲み代の5倍以上の治療費を払い
あまつさえ翌週の半日をつぶすだろうか?」
まったくもって永遠なるジレンマ、である。
*
足元をふとみる。
地面がおれに吐き捨ててる。
「このDT野郎が!」
田園都市線。コードネームDT。。。