キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

後藤と話すときはそんなふうに笑うんや。。。(金鳥少年シリーズ2017その2)

金鳥少年シリーズ2017。
その1はこちら。

まずはこちらをご覧いただこう。



テープ起こし、どーん。
その2 蚊がいなくなるスプレー

大「おはよう、高山さん」
高「おはよう、大沢くん。暑いね」
大「うん」

後「おい、高山っ!」
高「なによ、後藤。。。」
後「ゆうべも寝る前に、蚊がいなくなるスプレー、ワンプッシュしたんか?」
高「後藤に関係ないやん。ねっ、大沢くん」
大「へへへへっ」

後「高山のフトンの上に、何匹蚊落ちたんかな?」
高「知らんわ」
後「ワンプッシュ! ワンプッシュ!」
高「アホちゃう?」
後「へへへ。ワンプッシュ! ワンプッシュ! ワンプッシュ! ワンプッシュ!」
高「何とか言うてよ、大沢くん」

大「高山さんて、後藤と話すときはそんなふうに笑うんや。。。」
高「えっ。。。」
大「ごめん! おれきょう日直やから、行くわ。。。」

高「大沢くん。。。」
(遠くで後藤「ワンプッシュ! ワンプッシュ!」)

――金鳥の蚊がいなくなるスプレーだよ、青少年!
使用上の注意をよく読んで、正しくお使いください。

音声はこちらから。
(画像をクリックすっと金鳥のサイトにとぶんだよ、青少年!)
金鳥少年2017その2



いままで「高山さん」と「大沢くん」の会話で
成り立ってきた、このシリーズ。
ここではじめて3人目が登場する。

「後藤くん」。
2016年版のラストで、
名前だけ出てきた同級生男子だ。
ワンプッシュ、しに来てよ、大沢くん、女子の部屋に(金鳥少年シリーズその4)

こういうふうに。
高「2班の男子が、夜中に女子の部屋来る。とか言うてるらしくてさ、むっちゃいややわ」
大「ふーん……」

高「どうしよっかなあ。2班の後藤くんが部屋に来たら」
大「後藤な。かっこいいよな」

あるいは、こういうふうに。
高「大沢くんに、ワンプッシュしてほしいねん」
大「そんなん、もし先生にみつかったら」

高「いいの? 後藤くんに頼んでも?」
大「えっ!!!」



今回、後藤くんは
高山さんを執ように茶化す役割で出てきた。

じぶんが抱える淡い想いを
あえてこういう逆目でしか表現できないやつ。
みたいな。

こういうやつ、いるよね。

後藤くんがもしほんとうに
「高山さんに淡い想いを抱いてる」としたら
たぶんこの夜。じぶんの部屋で後悔する。

「何でまた、ああいう絡みかたしちゃったんだろう?」
「こないだもそうやって、すごく反省したのに」
てなぐあいに。



淡い想いを抱いてるって意味では共通してるのに。
どうも煮え切らない大沢くんと
表現の仕方が決定的におかしい後藤くん。

だからこそ大沢くんは、
表題のセリフで妬いてみせる。

「後藤と話すときはそんなふうに笑うんや。。。」

これだって、本来的には。
高山さんにぶっつけるべきじゃなくって
後藤くんにぶっつけるべき感情なんだよね。
(もっと本来的には、大沢くん自身に)

だから、後藤くんとおんなじように。
大沢くんもこの夜、じぶんの部屋で
死ぬほど後悔する。

「そっちじゃないって!」って。



。。。



あ、アレなわけですよ。

「大沢くんとおんなじように
後藤くんも高山さんに気がある」前提で
ここまで、なんとなくハナシを進めてきたが。

必ずしもそうとは、かぎらないわけで。
(って、書きながら気づいちった)

去年版も合わせて、ここまで何度も
読み返したり聴き返したりするなかで
明らかに判明してるのは。

○高山さんが大沢くんのことを気になってる
○大沢くんが高山さんのことを気になってる
○後藤くんは、大沢くんが高山さんのことが
気になってるということを知ってる

この3つだけなんだよね。


つづく。