このクソつまんねえ辺境ブログ。
あまつさえ、レースで完走すらしてなくて。
「リタイアその1」なんつって
オイシイネタ的に、ほざいてる。
バカじゃねーの、おもわなくもない。
が、措いて。
マラソンのリタイアについて
その1、その2とかぬかして
さも、貴重な経験シマシタ的な
ドヤ顔をカマして、クソエラソーなんだが。
エクスキューズ的に
いちばん伝えたいことをさいしょに言っとくと。
「マラソンは、ぜったいリタイアしちゃダメ」
====
*
20k地点でリタイアしますってって
ハーフ地点までさまよい
そこから坂を下りて救護テントに飛びこんだ。
11:30すぎ。
コースの特性上。
収容バスが出発すんのは13:30
と、スタッフのかたに訊いた。
*
2時間、テントのなかでいろいろ考えた。
ずーっと、いろんなことを、考えてた。
なんで2時間つうと。
関門=交通規制解除。
ってのは、措きまする。
*
収容バスに乗ってくださーい。
ってことになって、みんな、群がる。
バスが出発する。
*
コースの特性上アゲイン。
上記地図をクリックするとわかりやすいんだが。
救護所=歩崎公園。
そこからゴールまで近道の
湖畔のコースは、ランナーが走ってる。
ので、坂を上り、マラソンコースの往路をひき返す。
さっきまで。
いろんな想いを抱えながら進んできた道を
バスはほぼ、逆走する。
おれは救護所で寝ちゃって。
ハッと起きたらバスにみんな乗り込んでて
ギリギリ、ドア付近に乗り込んだので。
運転手さんの横で立ちんぼで、風景が見れる。
*
「ここのガソリンスタンドで側道に入ったよね」
「はあ、このコメリのころはサブスリーでけるって
根拠のない自信もってたおれのばかばかばかー」
どうしても、考える。
こういうの、なんてえの。
将棋の感想戦みたいだ。
将棋でその日の対局が終わったあと。
盤面で棋譜を再現して、
その日の対局をふりかえる。
感想戦。
むろん、リタイアしたわけだから。
感想戦ったって、苦い想いしかキョライしない。
それをバスにぬくぬく揺られながら
いやおうなく、風景でもって
フラッシュバックさせらる。
まっこと、イタイ。
*
バスは進み。
土浦駅近くの川口運動公園。
スタートゴール地点にだんだん、近づいてくる。
バイパスを通り、坂を下りて、赤信号で止まる。
上記地図(拡大すっとわかりやすい)。
「フル折り返し」ってとこの交叉点だ。
すぐ横に、がんばってるランナーども。
容赦なく吹きつけてる風。
が、よくわかる、幟のはためき。
あいかわらず雲ひとつない青空。
から、憎たらしいほどふりそそぐ、陽光。
39k地点ぐらい。
車窓を通してみえるランナーは、
みんなゾンビみたいだ。
うわっ、だっせー。
*
そこにすら至ってないおれ。
くそだっせー!
ゾンビどものくせに、かっけえ!
*
ゾンビ状態のランナーをどんどん抜かし
収容バスは走る走る。
*
また、赤信号で止まる。
41k手前。
距離調整的に大通りから迂回し
もうちょっとだがんばれ的な交叉点。
右側には、常磐線との立体交差がみゆる。
1k地点の、立体交差。
スタート直後ににほしこさんを見つけて
てんしょんまっくすになった、交叉点。
ああ、ほしこさんってやっぱビジンさんだよね
ノーテンキにメロメロになってた交叉点。
*
このあたりは沿道の応援、ロットオブ。
赤信号で止まる収容バスから外をみて。
おれらバス
↓
ゴール直前のランナー
↓
ものすごい数の沿道応援
沿道からの、おれらバスの蚊帳の外感。。。
*
いたたたたまれなくなって、ウオッチに目をやると。
13:50ぐらいだった。
つまり、横を走るゾンビランナーは
サブ4めざして、ゴールに向かってる。
走ってるひとたち、超絶がんばってる。
沿道の応援、超絶がんばってる。
バス車内のおれ、ドナドナされてるだけ。
*
沿道で応援してるひとたちはたぶん。
おれらのことなんか、アウトオブ眼中で。
でも、「なんか来たよ」的に
みちゃいけないものを認識するかのように
あえて、こっちに目を向けない。
ほんの4時間前、同じスタートラインに立ってたのに。
クソむなしい。
って、意味もなくてめえを責める。
*
バスはゴールの競技場の近くに停まった。
ドアが開き、降りる。
ひとの流れにさからうように、会場に向かう。
おれらの流れにさからう人波は、帰路。
会場をあとにし、土浦駅に向かってる。
走りきった顔。Aブロックのゼッケン。
それとは逆方向に、おれらは会場に向かう。
会場に戻って、リタイアを告げるために。
そこに何の意味があるのか、わからないが
ゼッケンについてる計測チップを返さなきゃって
とりあえず、進む。
すれ違うAゼッケンのひとはひょっとしたら
さっき、並走してたひとかもしれない。
がんばりの格差社会。
脱落を痛烈に、想い返させられる。
*
「インフォメーション」ってテントにゆき
「リタイアっす」って、チップをはがしてもらう。
「おつかれさまでした」
参加賞のTシャツとレンコン麺が入った袋をもらう。
おれのなにがおつかれさまなんだろう?
*
競技場にはぞくぞくとランナーがゴールしてくる。
数時間前、おれはたしかにかれらと
おんなじスタート地点に立ってたはずだ。
完走したかれらは記録証をもらい。
おれらにはとうぜん、記録証は、ない。
マジもう、いやだいやだいやだ。
*
預けた荷物を受け取り、
着替えて、ブログ村の陣地へ向かう。
ブログ村の陣地に向かう途中、
ゴール地点の横で、伯父に出くわした。
朝、クルマで会場へ連れてってくれた伯父。
「スタートは10時じゃん。
13時までにはゴールするから、
競技場で待ってて」
ほんの数時間前に、フイた。
おれにぐうぜん出くわした伯父は
心底ホッとした感じだった。
「いやあ、おつかれさん」
*
リタイアを決めて救護テントで休んでるとき。
伯父にメールした。
「すんません。リタイアしちゃいました。
いま歩崎公園で、バスのつごうで
言ってたよか帰りが遅れそうです」
すぐ、返事が返ってきた。
「どうした? ムリしすぎてないか? 待ってる」
あわてて返事を返した。
「メールを打てるぐらい、だいじょうぶだよ」
*
競技場で偶然、おれに出くわした伯父は
心底、ホッとした感じだった。
「じぶんは大変なことをしてしまった」
実感した。
ものすごーく、実感した。
おじさん、ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ。
*
「メールみて、ちょっとドキッとしちゃったよ」
伯父はクールに言うが。
おじさん、マジ、ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ。
コレぜってー、あのパッターン。
ここで言うのはちがうかもしんないが
いやおうなく、キョライする。
*
4年前のいまごろ。
おじさんの長男が急逝した。
いくつかのちょっとした偶然が重なった
とんでもないアンラッキー。
おじさんの長男=おれのイトコは
誰にも何にも告げず、帰宅を「しなかった」。
待てど暮らせど、イトコは二度と帰ってこなかった。
当時、事故の一報を訊いた直後、伯父は
「まったく、ありえないことだ。。。」
きわめてクールにつぶやいた、という。
*
おれのただの趣味なマラソン大会。
どうっでもいい、年寄りの冷や水。
にもかかわらず、
少なからず、そんなことをフラッシュバックさせちった。
申しわけない気持ちを覆うように
祝杯として用意してた缶ビールを
つとめてなんでもないように、横で飲み干した。
「おれは、とりあえずちゃんと帰ってきたよ」
あまりにも苦いビール、ビール、苦い。
*
ブログ村の陣地に向かってて
たぶんきょう報告もできなかったひとたち
ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ。
伯父の網をくぐり抜けて(?)
ドヤ顔で乾杯したかったなあ。
でも、陣地にクソリタイアの厚顔さらさなくて
ショージキ、安心したなあ。
おじさん、そこで出くわしてグッジョブ!
ナドト。
*
マラソンをリタイアする。
ってのは、そんくらいみじめなもんだ。
撃沈覚悟のなんたら。
なにがなんでもがんばってみる。
とかってのは、当人の想いだけで。
周りのひとからしたら、クソドーデモイイ。
周りのひとはみんな、ふつうの帰宅を待ってる。
何時間何分とか、本来どうでもいいのだ。
だからこそ。
道中どんなにヘロヘロになったとて。
カラ元気でもって、
ゴールにたどりつかなきゃなんない。
だってそもそも、ただの趣味でしょ。
*
そんなことを、伯父の家に帰る道中。
クルマの助手席でずっと反すうしてた。
こんりんざい、リタイアしない。
リタイア、もうたくさん。
秋までまた、いっぱい練習しよう。
秋までまた、いっぱい練習しよう。
を、脳内再生した。
そういえば、ジョックロック、鳴らなかったなきょうは。
ま、いいや。
ぶじ、帰ってこれたし。
てな、ふうの。
つづく。