ゴールしてコースにおじぎをカマし、
振り向くとすぐ近くにトガーさんがいた。
ゴールしてから、たぶん
ゆうに20分以上、経ってる。
何でそこにいらっさるのか、ワケワカメ。
かつてのトガーさんは
「ブログがむちゃくちゃおもしろくて、
ついでにむちゃくちゃマラソンが速いひと」
だったのに、ブログを書かないいまや
「ただマラソンが速いだけの
(何のおもしろみもない)ひと」
だが、wktkがまさり、追いかけて声をかける。
「トガーさーん!」
「おっ、はじめまして!」
安定の伝統芸能だ。スキがねえ。
====
*
トガーさんといっしょにいた
長身のイケメンさんが、声をかけてくだすった。
「ヨッチと申します」
ヨッチさんもマラソン的にトガーさん側のひと。
略してみっと、ト側。
何でそこにいらっさるのかは
やっぱりワケワカメ。
ヨッチさんはツイッターでつながってて
おなまえは存じ上げてたが、
まったくの初対面デアル。
「はじめましてっ!」
ほんとうのはじめましてはこういうもんじゃ
よくみとけ、ってていでもって。
*
ゴールしてから。
みそらさんとかっきぃさん、官九郎さんが
いつゴールしてくるのか、気になっていた。
ひょっとしたら、気づかなかっただけで
パスされてるかもしんねえし。
ということも忘れて(?)、
トガーさんとヨッチさんと
喋りながら導線を伝い、記録証をもらう。
喋るったって、けっきょくこんなん(↓)。
「次こそは、初めてお会いしたいですね」
もうね。
言ってもマラソンを完走した直後。
たぶん40代のいまや、そんなに訪れない
「なんかくせえこと言ったって
フインキですべて許されそう」なきょくめん
だってのによくぞ、ここまで中身のねえことを。
トガーさんは、ブレない。
*
そうこうしてると。
うしろから、みそらさん。
おれがグロス13分01秒だったので
クソみそらは15分カットしたに違いない。
と、おもい、訊く。
「切れてないっすよ」
長州力のモノマネするひとみてえだ。
スライドでシカトをカマされたガッカリと
イヤホンを見つけたときの恐怖を、こぼす。
*
さらに、そうこうしてると。
官九郎さん。かっきぃさん。
個室でタイムスリップした、motoさん。
おれがゴールしたあたりは、このように
村界隈的にボリュームゾーンだったらしく
いろんなひとに会えた。
が、トガーさんとかっきぃさんと
あるきながら話してたら、
みんなとはぐれちゃった。
まあいいや、陣地に行きゃ会えるだろうし。
とりあえず陣地に向かおう。
競技場を出て道を渡り、
陣地のある広場のほうへ向かおうとすっと。
「うっ!!!!!!」
*
競技場の出口、階段の上に、ハンター。
じゃなくて、にょうぼう。。。
にょうぼうは10kに出走したあと
(家族はクルマで25k地点で応援してたので)
合流せずマッサージとか受けたりしてて。
ヒマだからおれのゴールを見に来てたんだそうだ。
なんだよヒマだからって、は措いて。
トガーさん、かっきぃさんといるの楽しいし。
気づかなかったフリしちゃおう。
とは、いっしゅん足りとも
おもったわけないじゃないすか。
*
いや、めんどくさくてね。
それはにょうぼうに出くわすこと
自体がめんどくさい。
ってのも、あったり、あったりするが。
トガーさんとかっきぃさんに説明すんのが
めんどくさい。
*
というのも。
にょうぼうは、キホン。
おれのジョグにまったく関心がない。
いちおう、おれの自己ベストだけは
把握してるらしくて。
にょうぼうの会社のウタゲとか、
おれ不在の大学の同窓会とかで
(おんなじ大学のおんなじサークル)
社交辞令的に、自己紹介的に
おれがマラソンを走ってて、
こんくらいで走る。みたいのを、
さもてめえの手柄のように言ってる。
ということを、本人からではなく
ムスメっこからタレこまれてる。
程度に、コミュニケーションもない。
(でいて、おれの参加賞のTシャツ。
の気に入ったやつはカツアゲして着てる。
かすみがうらとか、しまだ大井川とか。
ちなみにこの日も、数年前の
赤羽ハーフ(青色のやつ)を
堂々と身につけて、出走してた)
*
絶滅危惧の辺境クソブログなんか、
ジョグ以上に、まったくのノー関心。
おれは別に隠してるわけでもなんでもないし
むしろ、快心のエントリーなんかは
「これ、読んで読んで!」って
プリントアウトまでして、渡したりした。
が、読んだ形跡はビタ一文ねえ。
そんな感じだから
村のひとなんか、誰も知らない。
*
あ、こっから次の★まで
すっとばしてもいいです。
を後づけしといた。ムダに長えので。
*
たとえば去年の夏、OTTのとき。
あ、にょうぼうはOTT
(オトナのタイムトライアル)
とつくばの10kだけ
いつも進んで参加しようとすんだが。
あ、あと狛江多摩川ロードレースもか。
まあいいや。
去年の夏、OTTのとき。
一見こわもてそうなおじさんが
「プロシード2600と申します」
ってわざわざご挨拶してくだすってんのに。
「コイツ何言ってんだ?」ありありな
きょとんフェイスを隠しもしねえ、みたいな。
*
プロシードさん、そりゃ戸惑うよね。
エントリーしてるってことはとうぜん
「キクチのにょうぼうも、いちおう走る」
「ブログつながりのひとが、いる」
あまつさえ、家族で陣地に来てる。
ってことは、少なくとも事前に
キクチから何らかの情報が入ってるはず。
「ああ、あの!」とか
「プロシードさんの話、よくきいてます」
ふつう、そうなる。
はずなのに。
*
いや、おれもいちおう事前に
話してはいるんですわ。
でも、なんていうか。
「マラソンを走ってるブログ仲間の
おじさんがいて、そのひとは
プロシード2600っていうんだけど」
ってとこでいきなり理解できないっていうか。
それも表情にありありで。
このたとえがそぐうかあやしいケド。
「分数」の概念がまだわからない幼稚園生に
2分の1たす3分の1が何で6分の5なのか
何で5分の2じゃねえのかを
わかりやすく教えなきゃいけないみたいな
道のり、だいぶ長くなりそうだわ。
そりゃ、めんどくせえわ。
って諦めちゃったりして。
けっきょく、何も伝えられてない。
*
えっと、何を言おうとしてたんだっけ?
ついでだから、どんくらいかっていうと。
どんくらい、にょうぼうが
おれのマラソンっていうかブログっていうか
おれ自体っていうかに、無関心かというと。
*
巷にゃ「マラソンポイント」
なんてもんがあって。
調子に乗って、欲望のおもむくままに
レースや練習に出まくってると
家庭が崩壊する。
ので、ふだんは抑え気味にしたり、
なんなら家族に献身的なていをみせる。
=マラソンポイントを貯める・稼ぐ
で、ここぞというときにそなえる。
みたいなことがある(らしい)が。
わが家はそんなもんとは、無縁で。
冠婚葬祭レベルの
よっぽどの行事さえはずさなきゃ
基本的にまったく自由でラッキーなんだが。
たまには「あ、いやきょうはKNJで。。。」
ナドトぬかしてみたいなあとおもったりする。
(KNJ=家庭の事情、な)
何をどこまで言っちゃってんだろう。
は、ともかく、
そんくらいの、自由な身っていうか
無関心っていうか、ネグレクト。
その論からすっと、結婚記念日ってのは
「よっぽどの行事」じゃねえんだな。
っていま気づいたが、まあいい。
これ以上、いい。
*
★
なもんだから。
「にょうぼうに気づかねえフリ」をマズって
はち合わせちゃう段になったら
コトが円滑に運ぶよう、
しとかなくちゃなんない。
*
ザンネンながら、にょうぼうまで
15mホドのとこで。
にょうぼう、こっちに気づきやがった。
あわてて、繰り出す。
「あ、あれ、うちのにょうぼうです」
「いつもは、おれのジョグとかチョー無関心なんすけどね」
「あ、きょうは10kにエントリーしてまして」
「マジ、これ、スーパーレアケースなんですよ」
「エア夫婦っすから」
「そうそう、にょうぼうはブログに無関心で」
「ブログつながりのひと、誰も知らないんですけど」
「失礼があったら、ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ」
もっと端的に説明しやがれ。
は、措いて。
あああ、すでにトガーさんとかっきぃさん
ありったけのきょとん顔だし。。。
*
まあ、とりあえず、おれ。
すげえ、バツが悪いよね。
バツが悪いっていうか、居所なさ感満載。
しかも、よりによって、
トガーさんとかっきぃさんとか。
何がよりによってだかわかんねえが。
「そうじゃない」感しか、ねえ。
*
でも、考えようによっちゃ。
どうせにょうぼうとはち合わせるんなら
逆に、あすこでよかったのかもしれない。
これが、村の陣地だとしたら。
マジ、いたたたたまれねえ。
*
にょ「おっ、ダンナ!」
※「ダンナ」が何かについては省きますね。
おれ「ダンナ、こんなとこでどうしたの?」
にょ「いや、ヒマだったから(前出)」
あ、以下、会話形式でお届けしようとおもったが
困難がともなうことに、もう気づいた。
やめる。
トガーさん、かっきぃさん。
おふたかたとも、オトナでらっさるので。
ごくごく無難に、ご挨拶は通りすぎた。
と、おもう。
*
というのも、おれはテンパって
わりとアタマが真っ白になってたゆえ。
マジ、恥ずい。羞恥プレイだ。
おれなんかべつに。
家とかにょうぼうのこと、
ブログにも書いたりしてるし。
よほど立ち入ったことじゃなきゃ
あえて隠す必要性は感じてない。
ので、よゆうだとおもってたら。
リアルって、けっこうキツいのな。
レースの間、あれだけプラス思考で
ゴールしてからゴマンエツしてたのに。
いま、おれはマイナス思考のかたまりだ。
揺り戻し? 揉み返し? キテマス、だ。
*
なお、キクチの悪意に満ちた被害妄想(↓)。
トガーさん
「あのキクチなんかとわざわざ結婚する
クソものずきなオンナってのは、こいつか」
かっきぃさん
「どれどれ、キクチがたまにブログに
書いてるにょうぼうとやら
どんなもんか見定めてやろうじゃねえの」
ふたり
(ふっ、あとで2人でこれを肴に
美味い酒を飲もうぜ、ヒッヒッヒ)
(おうよ、ヒッヒッヒ)
*
おふたりとわかれ。
にょうぼうと、あるきだす。
マラソンとかブログとかおれとかおれとか
に、まったく関心のないにょうぼう。
なぜかおふたりには、キョーミしんしん。
*
「あのトガーさんって、むちゃくちゃハンサムじゃない?」
おっと。その箱をオープンしましたか。
「ブログがとにかく、むちゃくちゃおもしろいんだよ」
「でもって、きょうも2時間50分とか、クソ速いし」
「でもでも、ジツはけっこう齢上なんだよね」
「そんでもって、斉藤由貴すきだし」
「えーっ、わたしらより齢下かとおもった」
「ブログ、ちょっと読んでみたいかも」
「あ、でもいまはブログ見れないんだよねえ」
トガーさんの往年のアメブロ。
にょうぼうがみたら、どうおもうんだろうか?
アレを読んでもなお、「むちゃくちゃハンサム」
なんて、言いきれるんだろうか?
あんがい、ドハマリしちゃったりすっかも。
*
「かっきぃさん、さわやかなひとだね。ダンナ、ぜったいすきだよね」
「お、おうよ」
「かっきぃさんはね、いまあそこにいたぐらいだから、女性としてはむちゃくちゃ速いほう」
「でもって、ブログもクオリティーが高えの」
「1つの記事が、やたら長いんだけどね。それにハマる」
にょうぼうはおれのブログみないから
長さなんて、自分比とか考えなくて
言いたいこと、いえる。
「それは見れるの?」
「かっきぃ、ひらがな、小さい『い』でググれば、たぶん出てくるよ」
「みてみるみてみるぅ」
もしその場にタブレットがあったら。
かっきぃさんがちょっと前、
このクソバカについて書いてくだすったエントリーやら
大阪マラソンのエントリーを
さぞ、ドヤ顔で見せたことだろう。
ザンネンだ。
たぶん、にょうぼう。
かっきぃさんのブログのああいう芸風。
けっこうすきなんじゃないかと、おもう。
*
その後、にょうぼうがかっきぃさんのブログを
拝見しにいったのかは、知らない。
それは、ふだん。
にょうぼうとのコミュニケーションが
まったくといっていいほど、
ないからだとか、ないからだとか。。。
つくばマラソン関連。
あと1回だけ、つづく。