新横ぐるぐるのつづきの、つづき。
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いまから10年ぐらい前。
韓流ドラマが流行ってたころ。
おれは『チャングム』が大すきで。
NHKで放送されていたドラマは
総合テレビでやったときも、BSでやってたときも
毎週欠かさず観てた。
ぶ厚い文庫本3冊の原作をむさぼり読み
ブームに乗って出されたムックも
ブームに乗って、せしめた。
「チャングムのドラマがすき」ってより
主役を演じてたイ・ヨンエに
メロメロにやられてた。
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だって、ほら。
こんなカンペキな造形でもって。
虐げられながらも一途にがんばる
的な役を演じられたら、もうね。
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イ・ヨンエは、その透明感から
「酸素のような女性」って
キャッチがついたんだか、してたらしい。
おれさまちゃんとて。
その圧倒的な存在感から
「空気のようなにんげん」ってキャッチが
ついてないんだかついてないんだか
してる。確実に。
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。。。
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今回、新横ぐるぐるにおいて。
「キクチ? そんなのいた? いたとしても小さすぎて見えなかったし、どうでもいいわ」
村のひとが20名以上も
いらしてた(らしい)のに
まあ、そんな感じだったんだろう。
遅刻して、独りで走ってたもんだから。
自己紹介もしてないし
シューズ写真も加わってないし
415とか440とか、
そういう集団にも、ノータッチだった。
ゆえ。
エアキクチ。
「ノータッチだった」って。
なんか「光栄なる孤立」みてえな言いぐさだが
たんじゅんにおれが
現地に着くまで道にも路頭にも迷い
着いたころには誰もいなかった
ってだけ。なんだがな。
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数少ない邂逅のなか、あとのほうで。
Ukeさんとすれ違った。
3月、板橋のアフター以来かな。
「おひさしぶりです。ごぶさたしておりますっす」
子分肌満開な感じでごあいさつすっと
無言で拳を突き出してきなすった。
グータッチ。
カッコよすぎて。
マジで抱かれてもいい。
いやむしろ、積極的にウクレレになりたい。
おもった。
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あ、いまのはですね。
ノータッチとグータッチの係り結びが
オモシロポイント、な。
うーむ。。。
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まあ、認識してるかぎり
「あれ、どなたすか?」ってなったのは
おれがチャリンコで近所のスーパーに
おさけを買いに行くのとおんなじ感覚で
新幹線でいらしてたのぶさん(?)ぐらいで
お会いしたことあるかたばかりだったので
まあ、いいんだが。
しかも、のぶさんにはアフターで
ごあいさつしたのにピンと来てなくて
新横浜で新幹線に乗ってくのをみて
「あれ、どなたすか?」ってたまさんに訊いて
うひょー、あれが!
ってわかったていたらく、なんだがな。
(ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ。
大阪でひとつ、よろしくお願いしますっ)
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。。。
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生まれつきうっすい存在感だ
ということはともかくとして。
新横の回廊で
誰もおれの存在を認識してない。
20名以上、知り合いがいるはずなのに。
ということがだんだん楽しくなってきちゃって。
「こうなったら、徹底的に己の存在を秘してやるっ」
ごっこをやり出した。おのずと。
ナメック星でフリーザにビビった
悟飯ちゃんとクリリンが、「気を消す」イメージ。
キクリリン。
あ、いまのはですね。
クリリンとキクリ。。。
いや、なんでもない。措こう。
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あまつさえ、アレだ。
ふらっとさんとユキさんが企画した
新横ぐるぐる。
最低限のエチケットとして。
「50Tを着用して参加する」
ユキさんが~、企画制作した~
50Tを~。
って、あるはずだ。
このバカバカバカバカシネバカ。
って気づいたのは走り出してからで。
雨が降ってたり
30k走るし滝汗かくだろうっておもったりで
ふつうにランシャツで走ってた。
=一切のめじるしがない。
&回廊はわりといろんなひとが走ってた。
そこに何のへんてつもねえ
蛍光イエローのランシャツ。
よけい、気づかれるはずねえ。
ちなみに。
大阪マラソンでは、上半身
カープ菊池のレプリカユニをキメるので。
それに合わせるよう、ふだんはあんまかぶんない
ピンクのサンバイザー。
に慣れる意味で、ピンクのサンバイザー。
パンツはスカイブルーのランパン。
シューズは黒。
クンピ、蛍光黄、スカイブルー、黒。
コーディネイトもセンスも
あったもんじゃねえ。
気づいても、声かけたくねえわな。
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けっきょく。
出遅れたぶん、最後まで走ってたので。
走り終わってシャワー浴びたら
もうみなさん帰っちゃったんだか
アフターにいっちゃったんだか
陣地は引き払われていて
まったくのポツーン。
いなかったことになってて。
そんなんふうに。
ただでさえ気づかれる要素ねえのに。
ジャクって「気づかれるもんか」を
楽しみ出しちゃったし。
シマツにおえない。
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。。。
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走ってる途中からおもってたこと。
おれってこの3連休。
土曜=オネカンマンブリ
日曜=Eペースで30k
月曜=疲労抜きでぽくぽく
を目論んでて、とくに
日曜のEペース30kを
最重要ポイントにしてた。
オネカンマンブリの翌日。
ショージキ、キツイ。
そんななか、新横ぐるぐるに
イッチョカミさしていただいたのは。
30k走をやろうってかたがいっぱいいるので
いっしょに走って「引っぱりあったり」
「意識しあったり」
「イカシたチャンオジやジョーダマチャンネーに
見られてることを自意識過剰したり」
することによって。
独りで駒沢公園をカマしただけではでけない
プラスアルファのがんばり
みたいなものを引き出せるとおもったから。
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でもでも。
いまおれは、
たった独りで、誰に認識されることもなく
新横の回廊をぐるぐるしてる。
知ってる知らないにかかわらず
走ってるひとはいっぱいいるだろうのに
カラッカラの東京砂漠だ。
(屋根があるので嵐のなか、走れる。
ってメリットが享受でけたのはいいとしても)
それって意味なくね?
「独りで駒沢公園」でもよかったんじゃね?
キョライしまくった。
しまくりまくりましたとさ。
新横ぐるぐるの一連。
まだまだ、つづく。