テニスでジョコビッチって選手がいて。
このたび「キャリアグランドスラム」てのを達成して。
それは史上8人目(男性)って
それはそれはすげえことなんだが。
という、まあテニスじみたハナシで。
「テニスじみた」ってもそうテニスじみてない
というか、まあそういうハナシで。
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1990年代の半ばごろ。
テニス界にはすげえ選手が跋扈してて。
そのなかでも成績でいうとサンプラス
っていうひとが、すごくつおかった。
どんくらいすごくつおかったかというと
世界ランキング1位の連続在位記録をぬりかえ
年間最終ランキング6年連続1位の記録をつくり
4大大会(グランドスラム)の優勝回数歴代最多記録をぬりかえた。
じゃあ、サンプラスがテニス界において
孤高の存在だったかというとそうでもなくて。
アガシとかマイケルチャンとかクーリエとか
歴史に残るような選手としのぎを削ってて。
それでも最後はけっきょくサンプラスが
大正義って感じで勝っちゃってるという感じ。
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あ、おれはきょう、何を言いたいかというと。
「一生のオネガイ」的なことが図らずも
ふたたび起きるともう、見向きもされなくなる
で。
ちなみに。
グランドスラムってのはテニスの4大大会
全豪、全仏、全英(ウインブルドン)、全米ね。
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そんな大正義サンプラスですら。
「キャリアグランドスラム」ってのは達成できなくて。
(ライバルのアガシは達成してたりして)
「キャリアグランドスラム」ってのは
4大大会すべてで優勝することで。
冒頭で「ジョコビッチが史上8人目」
ってったとおり、むつかしくて。
なんでむつかしいかを、すげえ雑にいうと
4大大会それぞれ、特徴が違うからで。
大正義サンプラスは
ウインブルドンで7回も優勝したのに
全仏では決勝にすら進めなかった。みたいな。
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2000年代に入り、時代が明らかに変わって。
サンプラスはベテランになり
後世代のひとが台頭するようになってきた。
2002年だったか。
全米でサンプラスが決勝に進んで。
ひさびさのグランドスラム決勝進出で。
たぶんコレがサンプラス最後の雄姿だろうな
と、おもった結婚間近のおれが。
テニス経験がありながら、テニスにビタ一文キョーミのない
近未来のにょうぼうにぬかしたセリフが表題。
「おれらが生きてる間、こういう選手はもう現れないから目に焼き付けといたほうがいい」
ふーっ、長え。。。
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いや、ホント、サンプラスって
まぎれもないテニス界のレジェンドなんすよ。
「不世出の」ってってもけして大げさじゃないくらい。
それがまさか。
その後10数年そこらで。
フェデラー、ナダル、ジョコビッチって
レジェンドクラスがたてつづいてくるとは、
ふんとにもう。
テニスがさっぱりっていうひとに
「テニスがさっぱりなら、ここまで読んでねえよ!」
って正論は措いて、野球でたとえると。
ここでそのひつようがあるのかはなはだギモンだが
たとえると。
野茂みたいなすげえの、
日本人で突然変異みたいなもんだよなあっておもったら
松坂大輔が現れて。
いやいや、松坂は怪物だから・・・っておもってたら
ダルビッシュが出てきて。
こりゃ、考えうる最高傑作ですわって舌を巻いてたら
大谷翔平いるじゃん。みたいな。
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あるいは、ドラゴンボール。
ピッコロ大魔王を倒したのに
サイヤ人なんかが現れて
サイヤ人の王子・ベジータを倒したら
宇宙一つおいっていうフリーザが現れて・・・
みたいな。
うーむ。
ニュアンスがビミョーに違ううえに、
ビミョーにわかりづれえな。
たとえなきゃよかった感満載。
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まあその。
「おれらが生きてる間、こういう選手はもう現れないから目に焼き付けといたほうがいい」
っていう、「命、懸けまーす!」的なカード
っていうか見得、既に切っちゃったもんだから
どんなに
「ジョコビッチがいかにすげえか」
「フェデラーがどんだけレジェンドか」話したところで
にょうぼう「ふーんすごいね(平板)」
いやいや、これはね。って
ゲキアツに説明しようとすればするほど
もとからねえキョーミをさらに失くしてく
っていう、コントみたいな悪循環。
なりますわな。そりゃあ。
*
ジョコビッチってのは
そんくらい、すごい。