キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

サクちゃんのサブフォー祝。からの、ものすごくキレイな放物線を描くブーメラン

きのう。
板橋cityマラソンでサブフォーを達成したってんで
大学の後輩、サクちゃんとウタゲをカマした。

走り出して4年目。
おととしの富士山マラソンから
フル4回目での快挙。

「オトナになってからのすべての出来事のなかで
いちばんうれしいことかもしれないす」
サクちゃんは、天下を獲った、ぐらいウッキウキしてた。


大学時代の仲間とは、毎年夏
ゆめのしまでリレーマラソンを走る。

今年もエントリーすれば、5年連続の出走。
「もうアレだね。今年からサクちゃん、
押しも押されもしないエース格だね」

「うす」

まんざらでもない、ご様子。
今年はイワさん不在でも、なんとかなるかもしんない。



いちばんうれしい出来事
というだけのことはあって、サクちゃん
いつもにも増して、饒舌だった。

マラソンのことを、語る語る。

サクちゃん。
ショージキ、リレマラに出はじめたころは
「みんな出るからとりあえず参加するっす」
ってていどの感じだった。

じっさい、リレマラメンバーのなかでも
4、5番手ってニュアンス。

後年、フルマラソンを走るようになる。
とは、とても予想できなかった。

それだけに、今回の快挙はうれしかった。

あまつさえ、荒川のあのコンディションで
前半5キロ28分台、後半ずっと27分台
っていう、お見事なネガティブ。



日曜。板橋の当日。

13時すぎにサクちゃんからダイレクトメッセージが来た。
やっと4時間切れました

板橋は、9時スタート。
ってことはほんとうにゴール直後。
ウッキウキでメッセージをくれたんだろう。

「とりあえず、いちばん最初にキクチさんに伝えました」

なんて言われちゃった日にゃ、おれんなかの
「最かわいい後輩ランキングナンバーワン」
に名をつらねますわな。そりゃ。めきめき。

にもかかわらず。
メッセージをもらったオンタイムのおれは
てめえの結果に凹み度まっくすで
すぐには返事のひとつもよこさなかった。

ったく、ちいせえちいせえ。
ってのは、措く。



きのうのサクちゃんは
いつもにも増して、饒舌だった。

マラソンのことを、語る語る。

サクちゃん。
「おれ、小出監督の本を読んで、目覚めたんすよ!」
「やっぱただ、ジョギングしてるだけじゃ、速くなんねえんだなって」

おれ。
「お、『ぜえはあする』ってやつね!」
「おれもサクちゃんぐらいのころ、毎週、1周12キロのコースをTTしてたよ」

くそっ、エラッソーに。
上から目線だ。
でも、いいじゃねえか。
なにがいいのかよくわからんが、後輩だし。

といういきおいで
「すっかりマラソンに意識高い系になった後輩サクちゃん」
vs
「わけのわからない上から目線のおれさまちゃん」
という図式で、会話が進む。



(サ)「キクチさん、サブスリーっすよね。それってどんくらいのペースなんすか?」

(キ)「キロ4分15秒。いや、まだできてないんだけどねっ」

(サ)「うっひょー。それ、全力疾走っすよ。200mしかもたないっす」

(キ)「でもあれでしょ。サブフォーってキロ5分40秒。おととしの富士山マラソンは5時間じゃん。キロ7分以上。そんときにキロ5分40でフル走るとか、神じゃねえのっておもったでしょ」

(サ)「おもいましたおもいましたっ!」

(キ)「そういうのの、積み重ねっていうか輪廻みたいなもんだから」



(キ)「サクちゃん、次の目標はどんくらい?」

(サ)「サブ3.5って言いたいんですけど、キロ5分すよね。その壁はとてつもなく高すぎっす」

(キ)「まあ、3.5までなら素質とか関係なく、そんなに無理しないでもいけちゃうとおもうけどね」

(キ)「たしかにいきなりそれはキツイかもしんない。でもでもね、3時間45分、いや3時間50分なら、いますぐでもできるとおもうの」

(サ)「は、はあ。。。」

(キ)「だって、あの陽射しにあの風でラクショーのネガティブでサブフォーだぜ。3時間50分は5分30。もっと条件のいい、たとえばつくばとかかすみがうらとかなら、そんくらいで走れるチカラはすでにあるじゃん」

(キ)「だいたいキロ7分から5分40って、途方もないペースアップじゃん。ソレ、サクちゃんできたじゃん? たしかにキロ5、一気にキロ40秒縮めるのはキビシイかもしんないケド、キロ10秒、20秒なら、現実的な目標としてけっしてむつかしくないとおもうのねん」



(サ)「だとすると、やっぱ坂道ダッシュとかしたほうがいいんすかね」

(キ)「おれはね、って、てめえのこと言うのナンだけど、オネカンっていう坂道を全力で上って下るみたいなことしたら、一気に地力が上がった気がした。それはひつようかもね」

(サ)「おれ、やってみるっす! うっす!」

(キ)「そうこう言ってるうちに、いまのいきおいならすぐ、3.5って感じになるよ」

(サ)「そうすかね!」

(キ)「うん、できちゃえば、キロ5はわりとすぐに慣れられるはず」
(キ)「まずは適切に心肺を追い込むこと」
(キ)「あと、ゆっくりでもいいから一度にそれなりの距離を踏んどくこと」
(キ)「たとえば、土曜に10k全力、日曜に3時間LSDとかね」
(キ)「平日にいちんちぐらい、ちゃんと走っとくとか」

(サ)「やっぱそういうことっすよね。うすっ」

(キ)「でも、あれだよ。小出監督に心酔ったって、あの本に書いてあるメニューはオニ、だからね。『5kTTを2本』とか、そんなん、おれぜってームリだし」



。。。



あらためて書き起こしてみると。
おれは何なんだ。

ってのは、措いても。

実際のトークは、中身はこんなものでありこそすれ
上からってよりは、サクちゃんの燃える炎を
もっと燃えさからせてあげたい。
みたいな気持ちでもって、話させてもらった。

っていう、自己弁護をベンゴベンゴ
音が鳴る感じだ。



で、そうそう。

そういうことを喋りつつ
「おれ、わりとまっとうなこと言ってるよね」
って、どんどん口が滑らかになりながら
同時に、アタマのなかで考えてたこと。

「これ、ぜんぶ、おのれに置き換えてみ?」

うーむ。
うーむ。



「10kとか短いキョリをちゃんと追い込む」
「ゆっくりでもいいから、一度にそれなりの距離を踏んどく」
「平日に、いちんちぐらい、ちゃんと走っとく」

あまつさえ。
「あとキロ10秒とかってのは、なんとかなる」

ボへー! ゲホゲホゴホ。。。

ワインドアップで大きく振りかぶって。
地肩のつおさを誇示するような感じで
青空に向かって意気揚々と放り投げたブーメラン。

キレイな。
あまりにもキレイすぎる放物線を描いて
戻って来やがり。

おれの脳天に「サクッ」て、突き刺さりやがった。



そもそも、だ。

おれがものの見事に撃沈して
さいごのほう、泣きながら走ってた板橋で

目の前のサクちゃんは、冷静にレースを運び
バッチリネガティブをキメてんだぜ。

orz
オーツくん。



脳天に突き刺さったブーメランを引っこ抜き
アタマから血をピューピュー噴き出させながら
おもった。

「よおく、わかったよな」
「おまえこそ、それを、やるんだぜ」

う、う、うすっ!

恐怖におののののつつ
なんだか気を引き締める。



よおし、あと3週間、やってやろう!
いかんなく、気合いをこめた。

酩酊もてつだって、気持ちが大きくなってる。
でも、やってやるぜ!

気合いをこめすぎたのか、ちょっとねむくなってきた。
帰りの電車。
ちょっとだけ、仮眠。


寝入っちまった。


目覚めた。


10駅先の町田。


うおお、やっちまった。ピーナッツ。。。

去年のGWのデジャブ?


とりあえず。
飲んで、電車に乗ったら。
ぜっったいに、座っちゃダメだよ。