キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

【ソクフォー】ムスメっこのマラソン大会

きょうは、村のかたがいっぱいレースに出てらっさった。
勝田とか大阪ハーフとか、新宿ハーフとか。
若潮っていうのも、あったのね。

とくに新宿ハーフは
おうちからそう遠くないので。
こっそり沿道をカマそうかな。

などと画策してたんだが。
あきらめた。
ランナーズアップデートで
みれるレースをIT的にストーキングしつつ。


小学校のマラソン大会だったんである。
11時10分、多摩川河川敷スタート。

おれとにょうぼうは。
10時ごろに学校へ行き。
体育館に展示されてる
工作やら書き初めやらをみつつ。

ムスメたちが多摩川にくり出す
のと時間を合わせていきゃいい。

っておもってた。



10時。

にょうぼうのケータイが鳴る。
着信は「狛江六小」。

にょうぼうがビビってデンワに出る。

すわ、ななちゃん。
意気込みすぎて、おなかいたくとか
なっちゃったのか?

って、横目にみてると。
おれのケータイが鳴る。
着信は「狛江六小」。



にょうぼうのケータイ。出ると。

「もしもし、ななちゃんだけど」
「え? え? ななちゃん!?」

「きょうね
マラソン大会が早めにスタートするんだって」

「ふーん、そうなの」
「そう!」

「みんな、ななちゃんみたいに
おうちにデンワしてんの?」

「いや、とくべつ」

「そうなの。がんばってね」



同時に鳴ったおれのケータイ。
ディスプレイをみると
着信は「狛江六小」。

すわ、ななちゃん。
意気込みすぎて、おなかいたくとか
なっちゃったのか?

おれもビビりながらおれのケータイに出る。

「もしもし、狛江六小の○○ですが」
うわ、担任のセンセイだ!

ビビる。



「ジツはマラソン大会、
スタートが30分早まっちゃいまして」

「へえ、そうなんすか。。。」

「それで。そういうことになったら、教室で
ななちゃんが涙目になってて。

『パパとママが来られない』って」

「それで連絡しなくちゃねって。。。」



うん。

おれは去年もそうだったように。

ムスメっこの学年の先頭集団を応援しつつ
伴走して、ムスメっこやら
おんなじ学年のトップの子とかを
叱咤激励しようとしてた。

カメラを片手に
箱根駅伝を気どって。

ムスメっこの横につけつつ
たまに追い上げてトップの子に追いつき
また、ムスメっこのとこまで下がったり。
しつつ。



「ああ、わざわざありがとうございます!」
おれはおれのケータイを切った。



ジョグをカマす

シャワーを浴びる

小学校で書き初めやらの展示を見る

マラソン大会を見届ける

という当初の予定をくつがえし。
あわててマラソン大会のスタート地点へ向かう。

河川敷でムスメっこたちの集団と出会ったとき
ムスメっこはなんだか、心底安心したような
表情を浮かべてた。



。。。



こんなとこでアレだが。

どっかでいったような気がする
いまのムスメっことおんなじ
おれの小5のころのハナシ。

「そんなことしんねえよ」は、措く。



30年前。
小5のヒロシ少年。

「運動会でリレーの選手になるていど」
だったが。
「ずば抜けて脚が速いわけではない」
感じだった。

運動会的にクラスで3、4番目、ぐらい。



小5になると、マラソン大会が開かれる。
1500m。

その練習。
1周200mぐらいの校庭のトラックを
7周半ぐらい。

「なんでもいいから目立てばいい」
っていう、いまとは真逆な思考だった
ヒロシ少年。

スタートから超絶ダッシュをカマす。
目立ちたくて。

最初だけ目立ちさえすりゃ、いい。
いずれ、ほんとうに脚の速いやつらに
抜かされたとしても。

それはそれで、オイシイ。
「てめえ、最初だけダッシュ、カマしやがって」と。



スタートだけ、超絶ダッシュをカマす。
ぶっちぎりのトップ。

目立てた。
初恋の○ちゃんも、見てるはずだ。

おれ、かっけええええ!

目立つだけ目立ったから。
あとは、ガチで脚速いやつら、カマン!

抜かれるまで、できるだけ目立とうとした。

女子が整列してるあたり。
イエーイって、ハデにアピールしつつ。



が。待てど暮らせど。
誰も追いついてこず。

そのまま、ぶっちぎりでゴール。

おれのなかのなにかが、変わった。

「運動会の100mはともかく
マラソン大会ではトップをねらえる」

マラソン大会の本番は。
3番でゴール。

すっかり自信をつけて。
翌年はトップでゴール。

中途半端な自信をつけて
引越した先の中学で陸上部に入り
少なくとも学校のなかでは
圧倒的なトップを維持した。



そんなのは別に大したことじゃないんだが。

その。
小5のマラソン大会を端緒とした
「学校では圧倒的にトップ」
みたいなことは、

なんらか、じぶんの人生に影響した気がする。



ムスメっこはきょう。
3番でゴールした。

クラス対抗的なことがあるらしく。
それは順位合計であらそうらしく。

予行練習からそれなりに走れてたムスメっこは
クラスの稼ぎ頭として
おんなじクラスの男の子からも応援されてた。

それはいちめん、プレッシャーでもあるだろうが
いい張り合いでもあったことだろう。

3番でゴールしたムスメは
ちょっと悔しそうな顔をしてた。

それはおれは、とってもいいことだとおもった。
来年はもっとがんばれるかもしれない。



じぶんは小中学校時代
「マラソン大会では無敵」
というほんの一面をもって

ニガテなことに対しても
「おれはできるはず」
的なわけのわかんない自信を持つことができた。

とはいえ
ベンキョーができたわけでもないし
チャンネーには見向きもされなかったが

わけのわかんない自信は、持ちつづけられた。

ムスメっこがこれから
どういう人生をあゆむかは、わからない。

でも。
30年前におれがコンキョなく抱いてた。
そういうみたいなわけのわかんない自信
みたいなものを勝手に抱けてれば

カノジョの人生もなんらか
おもしろいことになるような気がする。


そういうのって、いいよな。
とおもった。
おもいましたとさ。