「じぶんがサンタクロースを信じてたのは、いつまでだったっけ?」
ふと、考えた。
*
小学校低学年のときは、がっつり100パー。
4年生ぐらいで、クラスのどうでもいいクソガキが
「ジツは」的なことをドヤ顔で喋ってるのを耳にして
がっつり100パーが揺らぎ出す。
うすうす、勘づきはじめる。
「ひょっとして・・・」
*
5年生ぐらいになると、かんぜんに正体を見破ってる。
でも、なんか親に申しわけないなあとか
わけのわからない気遣いを発揮して
無邪気なコドモを演じる。
わけのわからない気遣い & 黙秘してたほうがおれ得という、ほんのちょっとの打算。
マセた妹が、家族団欒で
ドヤ顔をカマそうとするやいなや
アズスーンアズ・無言でぶっとばして黙らす。的な。
*
いちおう、そんなこんなで小学校の間は
わが家にサンタさんは存在してた。
中1のとき、12月の始めだったか
親子のあうんの呼吸で、「もういいよね、この茶番は」
的な流れとともに大団円を迎えた。
ような。気がする。
*
ムスメっこはいま、小5。
去年までは100パーだったが。
今年ぐらいからようやく
「ジツは正体を見破ってるんじゃねえか」
的なふいんきになってきた。
こないだ。
にょうぼうがウタゲに行ったマンツーの子育てデー。
「学校ではいま、サンタがいない的なハナシになってるケド」
を、アタリマエじゃないかそんなのテイストで、ムスメっこが話し出した。
メルヘン100でもドヤ顔をカマすでも、なく。
日常の風景、的に。
*
とうとうきたか。
けっこう衝撃を受けたが、まあもう5年生だしなって
おくびにも出さず、テキトーにトークを流した。
ムスメっこもそれ以上つづけなかった。
たぶん、気遣いと打算が行ったり来たりしてるん、だろう。
今宵はいつもより早めに、すげえ素直に寝に行った。
*
もんだいはむしろにょうぼうで。
まだ、ムスメっこは100パーだとおもってるので。
(にょうぼう的には)「それとなく」希望を聞き出し
仕事帰りにブツをせしめて。
いま、テキトーに時間をつぶしてる。
ななちゃんがそれとなく勘づきはじめてるとか
ゆめゆめおもってもない。
そんな感じだ。
クローゼットの奥のほうに隠してあってね。
とか、毎年おんなじところに隠してるのに
今年も手柄ヅラでアピってくる。
そういうにょうぼうの顔をみると。
コドモの気遣いってのも、まあひつようなんだろうな。
ちょっとの打算が含まれてるにしろ。
じぶんが親にしてたことも、
超絶流行語大賞「ウイン・ウイン」的には
あながち間違っちゃいなかったんだな。
そういう意味では、
親が忘れずにサンタさんしてくれる気持ちをコドモが汲むだとか
コドモがわーいって喜んでる姿をみてサンタさんも喜ぶだとか。
いいシステムなんじゃないかな。
おもった。おもいましたとさ。
というだけのハナシ。
なんだよ、システムって。
*
っていうか。
おれにもサンタさん、来ねえかなあ。
むしろ41歳の冬、いまだからこそ。
チョー無邪気に、100パー、信じきれる。
自信マンマンだ。
*
じゃあ、と。
おれはいまサンタさんに、何をオネガイ、するか。
何をオネガイ、するのが、てきとうか。
○金、とか
○自由な時間、とか
○痛くならないヒザ、とか
○かっけえジョギングシューズ、とか
○早起きできる人間性、とか
そういう、クソおもしろくもねえのは、趣旨とちがう。
ちゃんとコウ。
サンタさんにオネガイするべきものって
それとなくなんとなく、ジャンルがキマってるじゃん。
かといって「おもちゃじゃなきゃいけない」
とか、そういうションベンくさいことではなく。
ジャンル。
ちゃんと欲しくて。
でいて。
朝、目が覚めて枕元にあるブツをみつけて、うひょーってなれるもの。
*
うーむ。
なかなか、むつかしいぜ。
「うまい酒」とか。
朝には似つかわしくねえし。
やっぱコウ。
そういうジャンルにおけるじぶんのウォンツって
いつも何となく考えてないと
いきなり挙げろったって、そうそう出てくるもんではない。
んだな。
なかなかむつかしいぜ、ロード・トゥ・サンタさんオネガイ!