ぼっち練のつづき。
この日のぼっち練の予定。
キロ5で30k。
おれはボッコ、しようと決めてた。
*
没個。
まず「キロ5で30k」をぶち上げたムネコフさんが少しでも走りやすいようにする。
それに食らいつくって宣言したけいすさんを盛り上げる。
「20kまで粘る」ってってたたかしさんに気分よく終えていただく。
すげえエラソーだ、おれ。
*
まあ、エラソーついでに調子くれますならば。
いまの感じでキロ5分で30k走ることは。
じぶんにとってそう、負荷ではない。
この日も、「走りきれるかな?」ってより
「ちゃんと起きれるかな?」
のほうが不安だったぐらい。
その分、みなさんに気持ちよく走っていただこうと。
いう気持ちがつおかった。
そのために、このクソムシに何がでけるか、と。
*
あ、きょう、ネタゼロですぞ。
*
キロ5で30k。
ひとつ我がため的なことを挙げれば。
30k以上を連続して走るのは、春のかすみがうらマラソン以来、だ。
「平坦を30kとか35kペース走するよか。
起伏をメリハリつけてがんばるほうが脚がみなぎる」
ナドトしゃれこみ。
職場から自宅を19kガシガシしたり。
多摩丘陵までの往復27kをガシガシ、したりしてる。
たしかに、脚はみなぎってきてる。
*
ただ、月間走行距離とかもそうだケド。
「キョリ走った」って。
フルを控えて、すげえ精神安定剤になるじゃないすか。
そういう意味では。
「皇居6周ちょい、30kを走りきれたら
精神安定的な部分は満たせるゼ」
って野望は、抱いた。
*
皇居って。
わりと起伏があったり
コースに凹凸があったり
道が狭かったり
人大杉だったりするので
ペースを一定させることはむつかしい。
なんて能書きはどうでもいい。措く。
*
ペースメーカーを独りよがってると。
3、4kで。
ムネコフさんが前に出た。
「てめえ、遅すぎんだよ」と言わんばかりに。
最初の2kはアップとして。
その後だいたい、キロ5分~510ぐらいで進んでた。
だのに。
「諏訪っ、ムネコフさんのおっしゃるキロ5って
『キロ5を見ねえ』って意味か?」
泥酔したあとにジョーダマチャンネーとマンツーになる。
みたいな役立たなさ、情けなさを感じながら。
*
ちょっと前を行くムネコフさんと等間隔を保つようにする。
キロ5設定なもんだから。
そこで急にムネコフさんについたら
おそらくキロ5がんばる設定なたかしさんとけいすさんは
ふざけんなってハナシになるじゃん。
ナドト、エラッソーにおもいつつ。
*
そのままわりとイーブンペースで
ポクポク進む。
「2周(10k)したら、給水します」
たかしさんはおっしゃってた。
おれはペース走は、途中で止まんない派。
ボトルポーチを持って、ペースをキープする。
2周が終わったキヨマロで。
たかしさんは離れてった。
*
ムネコフさんをちゃんとひっぱろう。
たかしさんには申しわけないが。
30mぐらい先を行く、ムネコフさんに追いつくことにした。
そのまま、ムネコフさんと話しつつ進む。
ムネコフさん、調子よさそうだ。
おれは言うほどよゆうしゃくしゃく、でもない。
一定のペースで走りつづけるって、そういうもんなんだな。
*
13kすぎ。
ムネコフさんと横に並んで進んでると。
ピタッと後ろにつく影。
「皇居ランナーのヤローめ、おれらをペースメーカーにしやがって。。。」
挑戦的に斜め後ろをチラ見やると、たかしさんだった。
「いやあ、必死に追いかけてみました」
おれ、コレ、すっげー感動した。
生たかしさんとお会いして、1年ちょい。
なんか初めて、並々ならぬ的なものを感じた。
*
そこから1周。
ムネコフさんはふたたび先行しなすった。
30mか40m手前にいる。
おれはあいかわらず、キロ5。
桜田門の広場を抜けて、内堀通りに合流する。
スタートゴールのキヨマロまで、2k。
20k予定のたかしさんのゴールまで2k。
並走してたたかしさんを、そそのかしてみた。
「キヨマロまでに、ムネコフさんに追いつきましょうよ」
ちょっとカマをかけてみよう的なノリだった。
なんなら「やれるなら、やってみやがれ」って感じだった。
*
たかしさんは、静かに首肯く。
「てめえ、アタリマエなこと言ってんじゃねえよ」
そんなオーラがオラオラ、漂ってた。
たかしさん、ペースアップ。
残り2kでムネコフさんに追いつく。
っていうそそのかしかただったのに。
ぐんぐんぐんぐんペースを上げて。
1k弱でムネコフさんをチギる。
435ぐらいで走ってた。
*
ネタなしの上にガチを盛り込むと。
たかしさんは、剣道をやってたし。
さいきん、筋トレ的なことに目覚めてるぽいから。
体幹の筋力が安定している。
せすじとか、ピシッと伸びてる。
うらまやすい。
見習いたいとおもうが、なかなか見習えない。
かたや。
コレはコッコさんの受け売りなんだが。
たかしさん、走るとき。
じゃっかん、腰が落ち気味。
ホント、じゃっかん。
モモとかヒザを前に進めようってよか
ヘソとちんこの間ぐらいのフッキンに紐がついてて
それでカラダが前に引っぱられてる。
みたいな感覚で走れたら、
もっとすげえことになるんじゃねえの。
って、おもいながら。
*
435、430。。。
たかしさんはどんどんペースアップしてく。
キヨマロに着く。
たかしさん、止まらない。
皇居1周って、ビミョーに5kに足りない。
いつもは周回ベースでとまったはずなのに。
きょうのたかしさんは、リアル20kを遂げようとしてる。
なんかわかんねえけど、走りすぎる背中を見ながら
ふたたび、すげえ感動。
キヨマロを200mぐらい過ぎたところで
たかしさんは歩みをとめ。
キヨマロに向かって歩きはじめる。
すげえ「やったぜおれ」ってツラをしてらっさる。
よかったなあ。
おもった。心底。
おれはまったく貢献できなかったケド。
*
長いとおもってた6周、30k。
そんなこんなで4周20kが終わっちった。
残り、2周。
5周目は、ポクポクキロ5。
ムネコフさんと並走する。
*
ツイッターだかブログだか。
引用しようとしたんだが。
ムネコフさんがどこでおっしゃってたんだかわかんないので。
あやうい記憶といいかげんな印象で。
「ラスト5k、ビルドアップする。したい」
って、おっしゃってたような覚えがあった。
おれの最後の役割は、それをちゃんとひっぱることだ。
オメーナニサマだよ的には、「ムネコフ氏を導く」ぐらいの高飛車をカマしてた。
*
よくわかんないし。
ここでこれが適切かどうかはなはだギモンだが。
おれはこの日、ムネコフさんにとって。
あの日のおれにとってのmotoさんになろうと、もくろんでた。
*
あの日。
今年の春。
かすみがうらの直前。
皇居を5周だか、ペース走した。
ボッチ練。
ほかにもいらしてたかたはいたが。
独りでそれなりのペース走をしてた。
独りのつもりなのに。
ヒタヒタムキムキと、後ろについてくるmotoさん。
ラスト1周。
「おめえなんかのスローペース、やってらんねえよ」
ってていで、motoさんが一気にペースアップする。
竹橋からの上り。
まっったく、ついてけない。
おのれ、motoさんめ。
これ以上離されまいと、おれなりにがんがる。
も、じりじり、離されてく。
チキショー、motoさんめ。
*
でも、ある程度すすむうちに気づく。
おれはヘロヘロなのに。
ある程度以上、motoさんから離されない。
むしろ、motoさんが近づいてきてる。
がぜんやる気が出てきて、motoさんを凝視して追いかけてると。
motoさんはチラチラオッフン、後ろをふりかえってる。
「おれを叱咤してるんじゃねえか、コレ?」
*
ちょっと前まで
「チキショー。てめえが速いのはわかるが、見せつけやがって」
っておもってたのに。
どうやら真意は別のところにあることに気づいた。
motoさんはフルの直後だったはずなのに。
おれの練習台を買って出てくだすってる。と。
*
ラスト2k、桜田門の坂を下りたころ
motoさんに追いつく。
というか、追いつかせてくだすった。
ラスト1k、恩返しがてら、ダッシュをカマした。
すると、motoさんは容赦なくおれを突き放しにかかった。
まったく、ついてけない、アゲイン。
圧倒的な力量さを見せつけられた。
走力も。
思いやり度も。
*
エラッソーに、だが。
いまのおれとムネコフさんは
まだ、おれとmotoさん程度には、チカラの差があるとおもう。
なので、ガリガリなおれが
ムキムキなmotoさんを気取る。
ムネコフさんが「キクチに追いつける」
ギリギリ程度に先行して。
30kのラスト1周、マンブリさせたろうと。
*
ラスト2k。
サブスリーペース走の集団が
おれさまちゃんを抜きにかかった。
クソナマイキな。
ムネコフさんのことをすっかり忘れ。
それについてく。
あんがい、よゆうだ。
たったあと2kだし。
GPSが30kを示したところで、止まる。
後ろを振り向くと、大した差もなく、ムネコフさん。
いやあ、ホントいい練習になりました。
ムネコフさんにココロからの謝意を述べる。
半年後には確実に、立場逆転してるなコレ。
おもいながら。
*
ヒトサマに貢献したいとかいいながら。
走り終わったおれは。
ちゃんと30k走れたことにゴマンエツしてた。
おれ、チイセエチイセエ。
*
チイセエチイセエついでに、蛇足。
キロ5で30k。
心拍。平均140、最高173。
マラソン的な巡航をしてるとき、150台。
ちょっとキツイかなとおもうと、160台。
ラスト、「おめえ死ね」ぐらい必死になると190弱。
*
キロ5で30k。
平均心拍は、もっとずっと下の140だった。
通常、多摩川の河川敷で独りでジョグしてると。
140なら、まったくよゆうな感じ。
この日のキロ5はそれなりにキツイとおもってたが。
心拍的には、まだだいぶよゆうがある。
30k走りきれたうえに。
コレは、すげえうれしい。
1週間後のしまだ大井川。
松竹梅の松竹とはいかずとも。
梅ぐらいは十分、抱けちゃうんじゃねえの?
的な夢を抱けた。
しまだ大井川は「ただの40k走」だ。
でも、その40k走。
どう、つくばにつなげようかなあ。
きょういちんち。
スマホの「ランナー電卓」片手に
じゅうぶん妄想に、耽れた。
*
てな、ボッチ練。
心身ともに的に、とてもいい練習になった。
けいすさん、たかしさん、ムネコフさんに感謝の念がたえねえ。
そうだな。
ちょうど1年前。
「雑司が谷254」をトゥギャザーさせていただいたのも
ちょうどこのメンツだったんだな。
もうあれから1年、か。
コーイン、矢のごとし。
マジ、ありがたい。
また、ほとんどギャグで、たまにはマジで。
こういうふうに走れたら、いいなって。
おもいましたとさ。
アフターカツアイの、
とりとめもねえポエム。
かけがえのねえ秋のボッチ練記録。
おしまいっ。