勝負レースの前の日はあすこに、行く。
片道、6.7km。
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今朝は珍しく、決めた時刻にちゃんと、起きれた。
外は雨。けっこう降ってる。
気温は、さぶい。
風も、吹いてる。
でも、あすこまでジョグしなきゃ、なんない。
エイヤーと外に、出る。
走り出す。
1.5km地点で折り返す。。。
さぶくてさぶくて。
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風呂に入り、飯を食って、家を出る。
昼前に、カレの実家に、着く。
家で、法事、する。
もう、2年かあ。
でもまだぜんぜん現実として認識できないんだよなあ。
とか考え出したら、感極まりそうになる。
隣にムスメが鎮座ましましてるので、グッと耐える。
父親の威厳、的に。
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法事が終わる。14時半。
そのあと、墓に行く→飯を食う、というツアー。
18時からの、駅伝顔合せ。
どう考えても間に合いそうにないので。
ゴメンナサイゴメンナサイデンワを、入れる。
「ところでおれ、何区すか?」
「いやあ、リザーブで」って言われたらどぼじよと、おのののきつつ。
訊いてみる。
「あー、いま手もとに紙がないんですが、たしか」
「3区か4区でっ」
ガッテン! と。
この期におよんで、なにそのフンワリ情報。
両者、あいまみえる。
どう転んでも、出たとこ勝負、らしい。
わかったわかりました。
措く。
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土浦駅の近くで、飯を食う。
「伯父の長男のほう」が、献杯のゴアイサツを、する。
いいこと、言ってた。感極まりそうになる。
隣にムスメが鎮座ましましてるので、グッと耐える。
父親の威厳、的に。
ちなみに、茨城のおじさんは「伯父の次男のほう」
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「伯父の長男のほう」は、76歳。
50歳くらいまでは、まいんち走ってた。
いまから、30年ぐらい前。
小学校5年生のころ(おれが、な)。
1周600mのコースを伯父の長男のほうと
ガチで競走した。
たまたま、勝っちった。
それがおれが「走ること」に大きな自信をつけた、きっかけのひとつだ。
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「伯父の長男のほう」は、かつて。
10kのレースをめざして、まいんち走ってた。
「ヒロシくん、さいきん走ってんだって?」
「おれがPBを出したのは46歳のころだ」
「40代になって記録が頭打ちになって」
「45になって、もうひと踏ん張りしてみようって」
「開き直ったら、46でPB出せたんだよ」
「だからヒロシくんも」
「厄年までなんていわないで」
「とりあえず46まではガチで走りなさい」
と、言われた。
おととし。カレの葬式の日。
そんなもんかな、それもおもろそうだな。
と、おもった。
おもいましたとさ。
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帰り道。クルマを運転しながら。
ぼんやり考えてた。
「伯父の長男のほう」は、さすがにもう、PBを叩き出すことはできないだろう。
すげえ、ファイト一発をしたとする。
ただ、いくらファイト一発したとしても。
時間を巻き戻して若いころのじぶんと張り合うことはもう、でけない。
という。
もの悲しい、現実。
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かたや。ぼんやり考えてた。
カレ。
の、時間は37歳で永遠に一時停止、してる。
1コ下の、カレ。
1コ下、なのに。
おれが40になっても、76になっても。
カレだけ、永遠に37、だ。
永遠に齢をとらないってのは、いちめん、うらまやすい。
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たとえばカレがすげえ、ファイト一発をしたとする。
ただ、いくらファイト一発したとしても。
時計を進めて、さらなるPBを叩き出すことはもう、でけない。
という。
もの悲しい、現実。
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おれにとって「厄年」と「46」は、まだ見ぬなうor未来、だ。
時計を先に進めることも、でけるっ。
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おもうように走れることもあれば。
おもうように走れないことも、ある。
でも、次こそはって、チャレンジできる。
うまく走れてヒャッホー、しても。
うまく走れなくてジクジ、しても。
おれには次、がある。
とりあえず、元気に生きれてるし。
ありがてえ。
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おうち帰って。
いつも厳しくあたりがちな母親に。
いきなりやさしく接しちゃったり。
なんかしちゃったり、して。