ギャハハハハ。
なんでぜんぶ「雑記!」なんだよ!
って、出オチでおなじみの。
*
けっこうゴブサタしてた盟友・キャトゥから
2週間ぐらい前にいきなり
「2週間後に飲もうぜ」
って、言われたときー、言われたときー。
考えられるっちゃだいたい、
こんな感じだよね。
野性、なんてもんは出さなくとも。
「キャトゥは結婚丸2年」
みたいなことも加味して。
っつう、おれの野性味あふるる予想。
1)宿った。生まれる。あるいは生まれてる。
2)お別れする。またかよっていう。
3)熱烈におれさまちゃんと飲りたいブーム来たれり。
4)たいした理由はねえ。
5)ゴブサタしてる間に宗教とかにはまっちゃって、おれを熱心に勧誘。
6)年末の選挙は○○党にって勧められるみたいな(5)の近似値パターン。
まあ、この序列は妥当順として。
11月初めに来たいきなりのメールを端緒に
きのう、飲ることになった。
19時半にJR新宿南口の改札で落ち合おう。
というごくクールなメールを残して。
*
きのう、19:25ごろ。
おれはさっそうと、JR新宿南口に下りたった。
バケラッタ。
まだ、ヤツは来ていない。
とりあえず、ひとりで来たら
1)宿った。生まれる。あるいは生まれてる。
2)お別れする。
めおとで来たら
3)熱烈におれさまちゃんと飲りたいブームが来たれり。
4)たいした理由はない。
と踏んでた。
*
2、3分して、ヤツは現れた。
ひとりで。こんな感じで。
もうこれ、DK1でしょ。
どう考えても
1)宿った。生まれる。あるいは生まれてる。
1択でしょっ。っていう。
もうコレ、本人がハナシを切り出すまで
どうやってカマトトぶりゃいいんだよおれは
っていう。
*
鶏、的な店に入る。
「いやあ、ひさしぶりだねえ」
「いつぶりよ?」とか、
コトバのツギホを矢継ぎ早にくり出す。
ルービーがクル。
乾杯、する。
ビジネストリカラを頼む。
ビジネスとはおもえないくらい、
ガツガツ、食う。
だって、すきなんだもん。
なんだかんだ。
*
どうでもいいハナシを続ける。
「ところで、ハナシあんだケド」
ってキャトゥが言う。
「待ってました!」
としらじらしく言う。
キャトゥを見つめる。一途に。
「なんのハナシだとおもうぅ?」
キャトゥが言う。
なんだその。
「フカキョンちゃんっていくつなの?」
からの
「いくつだとおもいますー?」
みたいな、クソ会話。
おれが訊いてんだっての。
*
もうやってらんなくて。
コトバのツギホでおもいっきり外してみる。
「そういえば高倉健、死んじゃったよな」
「おれ、映画みねえから、南極物語ぐれえしか、知んねえんだよ」
「フーレンのクマ、ってキクチヒロシよか100倍かっけえネーミングだよなあ」
「おれはリキがシャチと戦うとこで泣いちゃったんだケド」
「高倉健っていやあ、おれは田中邦衛だいすきなんだよ」
「おれのベストは98時代、なんだよね。どう考えても」
「草太にいちゃん、ちょーかっけえ」
「だって、あんときリアルタイムで見てたんだけどよお」
「草太にいちゃん(岩城滉一)がさんざん事業を広げたすえに事故って死んじゃって」
「えーっ! っておもってたら直後にCMになって」
「クルマのCMで」
「岩城滉一が『でっかくいこうぜ人生は!』って」
「そりゃねえよなあ」
おれさまちゃん、畳みかける畳みかける。
どんな蔦監督だよってくらい。
江上、畠山、水野、ぐらい。
*
キャトゥはおれより北の国からがすきだ。
「学生のとき、キクチは裕木奈江だいすきだったよなあ」
「だーれかさんとだーれかさんがって」
「こういうエンジェルみたいな人形をチュッてさせて」
「文太、さしだしてるカボチャ、シカトして豆腐切っちゃったりなんかして」
*
「いやいやいや、ハナシがあんだケド」
って、戻そうとする。
「どんなハナシか、当ててみ?」
って、いう。
「そんなん、わっかんねえな」
おれは、ここぞ、チキンレースぞ
ぐらいの覚悟で、全力でカマトトぶる。
カマトトブル! 翼をくださーい!
レッドブルな、ていで。
*
「いやあ、フシギなことってあるんだよなあ」
キャトゥがつづける。
おめえ、そんな煮え切らないヤツだったっけ?
どっちかっていうと、ザ・単刀直入。
みたいなヤツじゃん、本来。
そのルックスと
その単刀直入で
モテモテ路線をあゆんできたんだろ!
などはおくびにも出さず、
チキンレース・オブ・カマトト続行。
*
「ジツは、コドモが生まれんだよ」
ジツは、の遣いかた、間合い、タイミング。
決定的に、おかしい。
生まれんだか、馬連なんだか、わからん。
どうでもいい、措く。
もう、こういう顔で。
キヨシぐらい、ゼッコーチョーな再掲。
*
おれは、もう、耐え切れねえ。
タネを明かす。
「2週間前から、そんなことかと」
「よくおれ、ここまでカマトトぶっただろ、と」
「まじ、おめでとう! やったな!」と。
*
富士山マラソンまであと10日あまり。
どんなことがあろうと、ビール3杯までと決めて
おれは決闘の場に乗りこんだ。
でも、予想してたとはいえ
実際に報告を聞くと
まあそのー。角栄なていで。
やっぱ、テンションがMAXになるもんで。
飲みすぎちゃうよね。
そりゃ、うれしいもの。
他人事とは、おもえないもの。
*
2つ前のエントリーでチラ見せしたケド。
おれとキャトゥとは、こういう関係。
*
その1。
独身時代は、毎年夏に西伊豆へ2人旅。
ある年なんか、ひなびた村の
小さい旅館に泊まって。
ビール飲もうぜって、受付にもらいにいったら。
「ごめーん、とうちゃんが飲んじゃって。
ビール、切れちゃった」
って言われて。
もう、シラフなまま、2人でテレビ見るわけですわ。
テレビで「ウォーターボーイズ」やってて。
120分ずっと、2人で
「平山あや、まじ、かわいい」って連発しあう。
コーフンのあまり、
おれらやっちゃうんじゃねえかってぐらい。
*
その2。
おれのムスメが生まれるってんで。
「生まれたら、すぐ知らせれ」ってんで。
すぐ、知らせたですわ。
200X年12月30日。
世は年末ムードですわ。
よりによって、大雪、ですわ。
昼まえに知らせたら、昼すぎには来やがった
ですわ。
中野の病院に、ですわ。
武蔵浦和から、ですわ。
大雪にもかかわらず、ですわ。
年もおしつまってるのに、ですわ。
*
その3。
その2の2ヶ月後ぐらいだったか。
キャトゥが(1度目の)結婚する
ってことになって。
バリ島で親戚だけで挙げるってって。
聞いちゃったら、
行かねえわけにはいかねえだろってんで。
ビンボーだてらにヘソクリ全放出して。
人見知りで「世界に羽ばたかねえ」
を旨とするおれさまちゃんすら
プライベートの初海外に乗り出して。
ガルーダインドネシアに乗ったら。
スッチーが寄ってきて
「いよいよ来るぞ、夢のビーフオアチキン」
おれはビーフっていうっていう
強い気持ちを準備してたら
何て言ってるのかわかんねえ。
「ビーフオアほにゃらら?」
3回ぐらい聞き直したら
半ギレ気味に
「ビーフオア、ウ・ナ・ギィ?」
そりゃ気圧されるあまり
ウ・ナ・ギ、1択でしょ。
鉄の意思で。
*
デンマサール。いやいや
白タクだらけのデンパサール空港で
「おれに話しかけたらまじ、ぶっ殺すオーラ」
を全開にしつつ。
インドネシア語もわかんねえまま
決死の覚悟で乗り出したわりにキャトゥ
数年後、あっさりリセットボタン
押しやがったんだケド。
式に出させてもらったら
キャトゥのおかあさんが寄ってきて。
「キクチさんのオクサマは
いまもあんな感じで変わらず
明るくていらっしゃるんでしょうねえ」
って。
聞く人が聞いたら、
いまのこういうこの場でよくぞ
そこに踏み込みましたね。オミゴト!
っていう、静かなレジェンド発言を
かまされて。
よくご存知で、っていう
すがすがしい気分にさえ、なって。
でも。式のあと。
あこがれのジョーダマチャンネーなパイセンが
ダンナさんとジャカルタに赴任してたから
そっちも寄れておもろかったんだけど。
*
その4。
おれの実父がいよいよやべえってことになって。
いろいろ駆けずりまわって。
やっと、実父にとってベストの病院をめっけて。
入院できるってことになって。
安心しちゃって。
でも、やべえもんはやべえって。
キャトゥに電話しちゃって。
近未来に来るであろう悲劇と
みてもらえる病院めっかったて安堵が
ごちゃまぜになって
電話口で号泣しちゃって。
*
キャトゥはおれの実家に遊びに来るたび
実父と3人で酒を飲みまくり。
父もキャトゥがだいすきで。
家で飲み足らず、父の行きつけの
カラオケスナックに乗り出して
キャトゥがチハルマツヤマを熱唱。
とかっていう、どんちゃん騒ぎも、した。
*
電話した翌日、
荻窪の病院にキャトゥが来てくれて。
実父はそうとう末期の末期だったので
親戚以外は、おれ判断で
誰にも会わせなかったんだケド。
父と懇意にしてくだすってたかたが
アポなしで病院に凸してくれても
病室には入れず、外でスンドメしてた
ぐらいだったんだケド。
キャトゥが来てくれたとき、
父に「どうだろう?」ってったら
キャトゥには会いたいって言って。
キャトゥはキャトゥで
実父にクソしらじらしく
「また、飲みましょうねー」
とか、言っちゃって。
父はすげえうれしそうな顔して。
数日後に、旅立ってった。
*
その5。
何年か経って。初夏。
代々木の焼肉屋に呼び出されて。
そのちょっと前、ボッチに戻って。
ふたたびボッチを卒業しようってキャトゥに
「おれじたいチャンネー見る目は皆無だケド
キャトゥがどんなチャンネーと合うかは、
カンッペキに、わかる。
おれに鑑定さしてみいやゴルア!」
って豪語して。
じゃあ、ってなって。
お会いしたら、チョーいい娘で。
そのチョーいい娘が席を外したしゅんかん
キャトゥが「どうよ?」
って聞いてきて「間違いない!」
って、長井秀和的な答えを返して。
*
キャトゥが席を外したしゅんかん
なんかくやしくなっちゃって。
そのチャンネーに
おれがどれだけキャトゥをすきか
熱弁して、張り合おうとして。
おれ、必死のキャトゥプレゼン。
でも、いい娘で。
すでに酩酊してた筋書きのないおれすら
ちゃんと受け入れてくれて。
さらにしこたま飲んで食って、
「やったね!」って握手して別れて。
*
その6。
2年前の11月。
代々木の焼肉屋で日取りを聞いたケド。
ベロベロだったから憶えてなくて。
そのころはもう、マラソンしてたから。
つくばマラソンにゼッコーチョー
って感じで。あさってがんばるぞ
ってなってて。
あと2日。安静にして。
圧倒的なPB叩き出そうってなってて。
そしたらメールが来て。
「あす、よろしくな」って。
ファッ! って。
「翌日にフルマラソンだから、
すまんが体力温存するわ」って断って。
*
でも、その5までのいきさつ。
行かねえわけにはいかないよね!
って、ツンデレ的に
アザブジュバーンの
シャレオツなチャーチにおもむいて。
カーボだってんで
途中、代々木のそば屋で
うどん食ったりなんかして。
ムスメといっしょに、
意気揚々と行ったりなんかして。
やる気、元気、イワキ、ってていで。
*
教会で、誰にもみっかんないように
はじっこに座って。
でも高らかに
賛美歌、唄っちゃったりなんかして。
式が終わって。
外出ましょうってなったりなんかして。
外に出てもムスメとはじっこにいて。
ちょっと新郎新婦に声かけて帰ろう。
とか、おもってたら。
ジェントルマンがつかつか寄ってきて
「あのう、あのとき。
島で、お会いしましたよね」って。
「きょうもありがとうございまふっ!」
って。
キャトゥのオヤジさんじゃねえかって。
なんでこの、晴れやかな再出発の場で。
その場にいる誰もがしてる封印を
よりによっておれさまちゃんに
向かって解くのかって。
しかもなんだよ「島」って。
「あのとき」って。
婉曲表現が、逆になまなましいじゃねえか
って。
おかげさまで翌日のつくばで
圧倒的なPB出せましたわ。
*
そういういきさつでの、
おとといのデキゴト、なわけですよ。
そりゃ、予定以上にルービー
飲みすぎるわけですよ。
すっかり気分がよくなって
いらねえこともベラベラベラベラ
話しちゃうわけですよ。
気分が高揚したまま、
地元で飲み直しちゃう、わけですよ。
ひとりぽっちで、静かに。
*
そういう、ね。
*
おまけ。
そのウタゲの前後にですよ。
同級生♀から、おさそいなわけですよ。
「突然だけど、今週の土曜日」って。
えーっ、また、さずかる系?
あるいは、秘めに秘めたる
募りに募りたる、おれへの想い?
いまさらー?
*
それがまた。
秘めに秘めても
募りに募ってもねえケド
まさかのテニスのお誘いなわけですよ。
このニッポン中が
ニシコリにうなされて
触るものみなニワカテニスブーム
ってタイミングにですよ。
おれもリッパなニワカだぜ
ってタイミングにですよ。
翌日は10kのレース。府中。
ってタイミングにですよ。
でも、断る理由はないっていうか
二つ返事ふたたび、ってわけで。
10年ぶりのテニス。
at大井のほう。
さっき、あわててラケット探す。
いちおうあったケド
使えんのか、コレ?
なんか、グリップがベトベトしてるぞ。
*
あすは草野球に誘われて
「フルマラソン前なんで」って
辞退しちゃたんだケド
草野球のひとに白い目で見られながら
ひさびさにテニスしてこっかな
と、おもう。