キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

ぼっち練はいいケド、大手町が迷宮組曲すぎて一生たどりつかないかとおもったですよ

 ヒロシは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の全裸を除かなければならぬと決意した。ヒロシには政治がわからぬ。ヒロシは、「村」の牧人である。ホラを吹き、チャンネーと遊んで暮して来た。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。きょう朝7時、ヒロシは「村」を出発し、野を越え山越え、十里はなれた此の大手町の市にやって来た。ヒロシには父も、母も無い。女房も無い。電車もそれほど走って無え。東京に出たなら銭こあ貯めて東京でベコ買うだ。内気なフカキョンと二人暮ししてえ!(太宰おさむちゃん『走れヒロシ』より)
なにパクッてんだよ。っていうね。


きょうは、ランステってやつを使ってやろうとおもった。
これでもくらいやがれって、ぐらい。

ぼっち練が皇居でおこなわれるとき。
いままでおれは、
仕事場で着替え、荷物を置き、
ジョグをして集合場所の和気清麻呂像へ向かっていた。

半蔵門の交叉点に出て
皇居を3/5周ぐらい。
だいたい20分。



きょうは、生まれてはじめて
ランステってやつを使おうとおもいたった。

よくわかんねえケド、
皇居を走るひとって、収入高いらしいじゃん。

あまねく。
おれを除いて。

「ひとりを除いて、みーんなおんなじ答え!」
「ガーン!」
って、クイズダービーの篠沢教授かよってぐらい。

そんな年収3京円ぽっちの超絶ビンボーが
ランステなんていう
めくるめくシャングリラに挑む。

ってだけの話。



ランステは神田と大手町の
まんなからへんに、ある。

おれは職場から半蔵門線に乗り、
3駅先の大手町に向かった。

大手町まで10分、
大手町からランステまで10分、
ランステからキヨマロまで10分。

ちょっと余裕を見て40分前に出れば
間に合うはずだ。



とーこーろーがっ。
なんである。

電車に乗ったしゅんかん
「大手町ったって、どこの出口に出りゃいいんだよ?」
の神が降臨セリ。

会社四季報と並ぶ
年鑑定期刊行物のベストセラーでおなじみの
『おれのニガテなものランキング2014』
によると。

1位 キッチリしてるチャンネー
2位 大手町の構内ラビリンス
3位 キウイ

と、ある。

あ、「四季」報ってぐらいだから
年鑑じゃねえよな。は、措く。



ひと言で「大手町」ったって。
地下鉄が4本も走ってる。

東陽町に行く用事があって。
「大手町から東西線に乗り換えりゃいいのね」
って余裕の構えを見せてたら
乗り換えで迷いまくり、
アポの時間に遅れ
こっぴどく叱られたことが、ある。

丸の内の企業に行く予定があって。
「大手町なんか3駅だから」
って余裕の構えを見せてたら
あさっての方向に降り、
目指す出口まで10分以上かかり
アポの時間に遅れ、
メンバー総白い目を喰らったことも、ある。

おれは、にわかに、パニクった。
あそこあ、ラビリンスだ。
迷宮組曲だ。
迷宮組曲



皇居でボッチ練をするとき
帰りは電車で仕事場に寄り、荷物を取る。

ただ、テキトーに見つけた地下鉄の入口に
凸乳もとい突入するだけ。
構内に入っても「半蔵門線○○m」
って標識にしたがうだけなので。

地理的な位置だとか何番出口だとかは
一切わからねえ。

だいたい、半蔵門線。
テキトーに後ろのほうに乗っちまったが
いつも、帰りはどっちだったか
おぼえてねえ。

大手町ってやつあ。
まあ、乗り換えって大手町にかぎらずだケド
電車のどこらへんに乗るかで
下車→徒歩→目的地
にかかる時間がぜんぜん違ってくる。
じゃん。



おれは、パニクった。
というか、こまった。
こまったこまったこまどり姉妹
なんて言ってる場合じゃないくらい。

改札にある地図を見たってさっぱりわからん。
ので、とりあえず地上に出ることにした。

地上に出りゃ、見覚えのある景色
なんかにぶち当たって
「あ、ココね」って手がかりに
ぶじ、ランクラ到着ってなるかも。

いや、なるに、違いない。
なるはずだ。
なってくれ! とばかりに。



そんなおれさまちゃんの願いもむなしく。

テキトーに出た地上の風景は
ビル、ビル、ビルディング、ビル。
どっちを見たって、個性のかけらもない
コンクリートの塊がおっ立ってるだけだ。

おれ、終わった。。。

マジ、ボッチだ。
進退きわまる、ボッチだ。

コンクリ群のはるか先に、皇居が見える。
きょうのおれの最終目的地は、あすこ。
だが、いまのおれの夢は、ランクラに到着すること。
皇居って夢は、遥かなる、すぎる。



いやね。
いま、冷静になって考えりゃ。

一度、皇居に出て、
見覚えのある風景とやらを見つけたほうが
コンクリジャングルをさまようより
てっとり早くね。なんだが。

パニクリパニクラに、そんな正論
通用しねえ。

絶賛パニクリ中。全おれ大号泣。

おめえ、スマホもってんだろ。
地図アプリってあんだろ。
それで検索すりゃ、イッパツじゃね。
逆転イッパツマンじゃね。なんだが。

パニクリパニクラに、そんな正論
通用しねえ。



あそこを曲がれば、何か手がかりあるかも。
めくらめっぽうに、角をみつけりゃ、曲がる。

読売新聞社がある。
箱根駅伝のスタート・ゴール。
「絆」って書いてあってランナーがゴールする
銅像が立ってる。

あ、これがあの!

なんだが、おれは読売新聞社なんか
初お目見えだ。

大手町にあるとは知ってたが
それが大手町のどのへんにあって
どこをどう行きゃランクラに通じる
なんて、わかんねえ。

「絆って言ってりゃ、いいってもんじゃねえぞ」
銅像に八つ当たりしながら、歩を進める。
たどりつけるかすらわからない、歩を。



ここらへん、あれね。
写真とか撮っときゃ、おもしろいのにね。
1枚も繰り出されないってことは、
それはアレよ、「コレ、ブログ的にオイシイ」
とおもえる余裕すらなかった。
ってことよ。



困り果ててつぶやいちゃってんのね。
だからおめえ。
スマホ取り出してつぶやくアレがあんなら
隣にある地図アプリ開けや、っていうね。



そんなこんなでさまよいつづけて
なんとか見覚えのあるところにぶち当たった。

よし! コレで、おれまだ、生きれる。

あすこの角を曲がれば、ランクラ。
ってとき。
角の向こうからゴオオオって地鳴りがする。

いつもは取り込まれちゃうんじゃないかって
おそれおのののく、筋肉繊維の蠢き音。
きょうのおれには、なんだか懐かしく
でいて、なにより心強く感じられた。

ムキムキぼっち、そのひとである。

上品きわまるオクサマとトゥギャザーで
「やべえ遅刻だ」って感じで
清麻呂目指して、筋肉を動かしてた。

手に手をとりあい。
指に指をからませあいつつ。
肩に肩をもたれかかせあいつつ。



だいぶ、遅れちった。
ボッチどもはもう、走りだしてるんだろう。
もうおれが焦るひつようは、
ビタ一文、ねえ。

悠々と着替え、ゆっくり歩を進め、
にくらしいホド大胆不敵に、
清麻呂へ向かった。



んだが。

清麻呂のたもとに
およそぼっち練とはおもえない
人だかりがある。

中心に、ゼンラぼっち。
ぎょえー。

おれは、急いで来ましたってていで
気象庁前の信号をダッシュで渡る。

すげえ、なんだこの人数。
IMG_1940
しかもなんかみんな
プロシードさんぽくなっちった。

さいきん、この辺境クソブログ
プロシードさん率、やけに高くね。

きょうの冒頭といい。

つったって、プロシードさんなんか
ぜんぜんお会いしてねえんだぜ、さいきん。
きょうだって、もちろんお会いしてねえ。

ニアミスは多いみたいケド。
きのうのぼっち練、プ=出、キ=欠
きょうのぼっち練、プ=欠、キ=出
てなぐあいで。

多摩川でニアミスし
オネカンでニアミスし
新宿でニアミスしてる。

手に手をとりあい。
指に指をからませあいつつ。
肩に肩をもたれかかせあいつつ。



そんなこんなで、ぼっち練
スタートすらしてねえわ、
きょうの主役、ランクラにすら
まったく触れてねえわ

なんてことは措いて、つづくっ

※集合写真(プロシード加工なし)
ご所望のかたは、PC版右の
カラムにある「非公開コメント」から
ご連絡くださいませませ。
メアドの記入をくれぐれもお忘れなく。