おれは、高校野球が大すきだ。
すきよ、すきよ、大すきクンっ、だ。
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甲子園は
両親ともスポーツにまったくキョーミがない家庭に育ちながら
モノゴコロついたときから見続けている。
オトナになって。
夏場にクライアントが仕事をくれても、最初に
「甲子園の季節は高校野球観るんで
使いモンになりませんが、それでもいいすか?」
って、お断りを入れる、ぐらい。
大すきだ。
30年以上、つぶさに観続けてきたので
本を何冊か書けるだけの知識はある
と、勝手に自負してる。ぼっちよがり。
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まあ、生粋の関東にんげん。
くわえて、ひきこもりのぼっちなので
もっぱらテレビ観戦、なんだがな。
甲子園球場、行ったことすらないんだがな。
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さて、マラソンを走るとき。
「30kmとか32km(残り10km)から
キロあたり20秒ぐらい、一気にペースアップして
ゴールまでごぼう抜きしまくる」
のが、じぶんのスタイルだとおもってる。
で、「よーし、こっからいきますよーん」
ってとき、脳内を流れる曲がある。
智弁和歌山高校の「魔曲」ジョックロック。
脳内を流れるのはほかにも
習志野高校の「レッツゴー習志野」とか
平安高校の「あやしいボレロ」
ってのもあるんだが、とりあえず、措く。
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流す、ではなく、流れる。
主体的なものではないので、
気分がチョーアガり、
ペースアップしたいときに流れる曲なので
調子がいいと25kmとか28kmで流れだすこともある。
「いやいやいや、まだ早いでしょ」
と脳内再生を一時停止する。
ぐらい。
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智弁和歌山のジョックロックは
「魔曲」と呼ばれてる。
この曲が流れると
それまで沈黙してた智弁和歌山打線が
信じられない大爆発をする。
こういう(↓)。
魔曲ったって、まあ要するに
智弁和歌山のチャンステーマ(チャンテ)なので
ランナーが2塁に進みゃ、のべつ流してて。
智弁和歌山打線は、とつじょ
信じられないような爆発をする。
そのとき、チャンテである
ジョックロックが流れてるだけ。
って、ただの確率論なんだが。
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「魔曲」ってのが先走ったんだか知んないケド
智弁和歌山の応援団は
たとえば劣勢の終盤、自軍の攻撃。
ノーアウトランナーなし、
からジョックロックでキメる
ってときが、ある。
「てめえら、やれ!」と。
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それで打線が爆発する。
で、たとえば。
相手がかわいそうになるくらい
連打を重ねても、
けしてほかの曲に移らない。
ジョックロックを流しつづける。
後半開始直後、
湘北が戦意を喪失するホド
得点を積み重ねながらけしてやめなかった
ヤマオーのゾーンプレス、みたいに。
『スラムダンク』ね。
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フルマラソンの30km以降。
キョリがキョリなので、まわりはみんな
ゾンビ状態で粘ってる。
ペースダウンしてる。
そこで脳内ジョックロックが、流れる。
テンション、上がる。
ペース、上がる。
抜き、まくる。
何人、何百人抜いても、
ジョックロックは、やむことなく
おれの脳内で響きつづける。
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今年の秋も、そういうのしたくって。
きょう、やりたくもない400のインターバルをした。
パクパクですんません的に
やる前は「ヤッゾ400」。
3本目ぐらいで「ヤメッゾ400」。
7本目ぐらいで「ヤッテランネーゾ400」。
なんとか10本。マジ死んじゃうんじゃないか、な
「ヤッテヤッタゾ400」。
だったんだが
智弁和歌山のジョックロックはついぞ流れなかった。
トータルのキョリ数じゃない。
1000を7本(7000m)よか
400を10本(4000m)のが確実に、キツイ。
マジ、きクぜ!
おれのチャンスはまだまだ先、なのね。。。