表題は職場の女史の言。
くやしいぐらい、ナイスなセンスのもちぬしだぜっ。
*
ぜんぜん関係ないケド、言っとく。
明日のTOKYOの西のほうのぼっち。
おれは部外ぼっちとして勝手に、かつ異常にwktkしてる。
まあ、この胸のwktk。
誰かと共有しようなんて気は、ビタ一文ないんだけどなっ。
ぼっち、だけに。
*
今朝、テレビをみてたら
ワイドショーで中津からあげを特集してた。
朝の時計代わりなテレビ。
最初は、観るともなく観ると
いう感じだったが
ある人気店の店主がこんなことを言う。
――この店の人気の秘けつはなんですか?
「とにかく、仕込みをむちゃくちゃていねいにやりますっ」
*
はい、鶏Oもとい、KO。
おれはもう、メロメロにやられてしまった。
テレビではその後、厨房に入り
仕込みの様子を映していたが
もうやられてしまったおれには、もう
何も入ってこなかった。
*
むちゃくちゃていねいに仕込まれ
タレがしみこんだ、揚げるまえのモモ肉。
そんな画が、テレビには映ってないが。
バッチリ映ってる。おれの妄想スクリーンには。
全オレが身悶えてどうしようもなくなるぐらい、絶賛公開中。
アレですな。
織田信長が安土城の天守閣を天「主」閣といったように
おれさまちゃんは、その店主を「天主」と呼んじゃっていい。
*
とりあえず、メール。
「トリカラってマジ、うまいよね」
10分ぐらい前に家を出た、にょうぼうへ。
ステマ。
食いたいとかつくってとか買ってきてとか、あえて言わない。
でも、キーワードを出しておけば
おれの壮大な夢は今夜さっそく、叶うかもしれない。
よしんば、きょう明日じゃなくてもいい。
カノジョの脳みそには確実に
「おれがこんなことを言ってた」と
刻み込まれてることだろう。
そう。
モモ肉にしょう油ダレがじわーっとしみこむように。
*
あー、この
「おれいま、うまいこと言ったよね」感
ホントにむなくそ、だぜ。
なんだよ「そう。」って。
*
通勤。
ふだん、ほとんど昼飯を食わない。
朝飯をいっぱい食うので、腹も減ってない。
でも、きょうは、もう、ダメだ。
駅から職場までの途上、からあげ弁当をせしめる。
せしめた直後、気づく。
別に飯はいらないから、「からあげくん」でもよかったな。
まあ、あとの祭りで。
あとのトリカラカーニバル、またはフェスティバル。
*
職場に着くなり、
訊かれてもないのに、女史に今朝のてんまつを話し出す。
おれ、女史に対してやましいことでもあんじゃね
ぐらい、チョー饒舌に。
「そんなわけで、食いたくもないからあげ弁当、買っちゃったわけ」
なんつって。
*
「そういえば」と、女史。
「キクチさん、
しばらくトリカラブームが沈静化してましたよね。
リバイバルですか」と。
ちげえんである。
*
確かに。
一時期、トリカラばっか食ってた。
飲みに行けばかならず、トリカラをオーダー。
やがて、
おれがウタゲに臨むと、誰かがアタリマエのようにトリカラを頼んどいてくれる
ぐらいにまでなった。
*
そして一時期、トリカラを口にしなくなった。
音声にもしなくなったし、食さなくもなった。
ただ、けして沈静化したんではない。
泣く泣く自重してたんである。
「キクチはどうせ、トリカラでしょ」っていう
なんかこう、子どもがグズりはじめたから
アメでもやっときゃおとなしくなるんでしょ、とか
機関車トーマスのDVDでもみせて黙らしとけ、とか
そういう予定調和感が、くやしくって。
あえて、遠ざけてたんである。
ジャクリーヌ的に。
*
そんなジャクリーヌも
今朝、中津からあげの特集をみて
想いがあふれちゃった。
「あれだよね。
それまで煩わしいとおもってたのに
じぶんが社会に出てはたらきはじめたら
いきなり、トーチャンすげーーって尊敬しだす、みたいな」
よくわからないケド。
おれは、やっぱ、からあげが、大すきだ。
って、叫んじゃう。
流行の最先端でおなじみの、世界の中心で。
*
「いろいろあって、からあげに戻ってきたということですね」
札付きのワルが、更生していまはマジメにはたらいてます。
なていで、
からあげ的に更生したおれに
女史はやさしく、総括の言葉を添える。
*
そう。おれは、トリカラに戻ってきたんだ。
いっとき、フラフラもしたケド。
もう、ヒトサマから
どんな生あたたかい視線を向けられようと
予定調和的に機関車トーマスのDVDをみせられようと。
揺るがない、強い想い。
ちっぽけなプライドや
ジャクリーヌ精神なんか、吹き飛んでしまえ。
*
そんなわけで明日。
北海道、東京=2
他府県=各1
トリカラ=1
50の代表コケコッ校が勢ぞろいし、
夏の甲子園が、はじまるっ。