キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

ボッチジョガーの矜持

ゴールデンウイーク。
じぶんのなかの本番レースも終わったことだし
時間もたっぷりあることだし
「じぶんは何で走るのか?」
をゆっくり考えた。

内容はいつもどおり、ない。
そしていつもどおり、何の示唆もオチもない
グダグダエントリーになることは間違いない。

そんなわけでGW特別企画。
GW、もうすぐ終わっちゃうケド。。。


走り出したのは、2010年のGW。
なのでちょうど4年になる。

別にダイエットしたかったわけじゃないし
強じんなニクタイとやらをつくりたかったわけでもない。

軽いノリで
「一度くらいフルマラソン走ってみよっかなあ」とおもって
たまたま秋につくばでマラソン大会があることを知り
申し込んじゃったてまえ、走ることにした。
まったくのゼロスタートだが
半年ありゃなんとかなるだろとおもった
というだけ。

速く走ろうなんておもわない。

あんまり苦しいと走るのイヤんなっちゃいそうなので
がんばって走らないことをがんばった。



走りはじめて気づいたのは
「走ると、絶対的に独りになる時間ができる」
ということ。

とくにそのころ、ムスメはまだ保育園。
家のなかはつねにワッチャカ、してる。
でも走れば1、2時間はいやおうなくボッチになれる。
脳が活性化すんだかなんだか知らんが
走りながらだとふだん考えるヒマもないことを
ゆっくりと考えることもできる。

この時間は貴重だぜ、と小躍りした。

ここでは別に
走り出したころにフォーカスするつもりはないので
とりあえずここらへんで、措く。



走ることがすっかり習慣になり
走りだして1年半、2回目のつくばマラソンを完走したころから
目的が「記録を縮める」「速く走る」
にシフトしてった。

家のなかでも「もうしようがないわねえ」という感じで
いちいち「さあてと走りにでも行くかあ」
などと大げさなアクションをしなくても
走るもの、として認識されだした。

30km走、なあんていうのも、
途方もないチャレンジではなく
気合いの入ったポイント練習ぐらいの認識になってきた。



「もっと速く走れるようになりてえ」
とその方法を考えるようになった。
本を読み、ネットで調べ、
じぶんに足りないことは何か
より効果的なやり方はないか探った。

ふだん多摩川の河川敷を走ってると
団体で走ってるひとがいくつかある。

これがランニングクラブってもんなのか。

集団で走ればもっと速くなれるかも。
いろんないいことあるかも。
たとえば美ジョガーとなかよくなっちゃって、「今度飲みに連れてってくださいよお」ってなって飲みにいったら、いい感じになっちゃって、背徳のドッキドキワックワク・ワンダーランドへようこそ。
なんてこともあるかもしれない。いや、かならずあるはずだ。



○ボッチジョガーでいつづけることと
○ランクラに参加することは
半年に一度ぐらい考える。

それぞれのメリットとデメリットと天秤にかける。
かんぜんな妄想として、以下。



ボッチジョガーのメリット

○好きなときに走れる。
○独りで走れる。
○走り出しも走り終わりもマイペース。
○体調に合わせてメニューが変更できる。
○じぶんのペースで好きなように走れる。
○やめたくなったらその場でやめられる。

からげると、全面的に自由。



ボッチジョガーのデメリット

○つらけりゃすぐめげられる。
○雨降ったり風強かったりすればすぐめげる。
○強制力がないので、プランが場当たり的になりがち。
○情報をぜんぶじぶんで集めなくちゃなんない。

からげると、けっきょく個人のモチベーションに拠ってしまう。



ランクラに参加するメリット

○いろんなひとと出会える。
○苦しいときでも集団ならもうひと踏ん張りできそう。
○トレーニング方法やレースの情報が収集できる。
○ライバルなんかできちゃって切磋琢磨できる。

からげると、走力アップの魅力が満載。



ランクラに参加するデメリット

○ひとと合わせなきゃなんない。
○走る以外のしがらみがある。
○わけのわからない一体感を強要される。
○金がかかる。

からげると、いろいろめんどくさい。



まあコレ、たぶんにケツロンありきの偏見。

なんだケド、ランクラに
参加するかしないかという視点に立ったとき
メリットよりどうしてもデメリットに目がゆく。

ボッチ発祥なので。



レースに参加すると
とくにタイムトライアル色の濃いもののバヤイ

本日のゲストランナーさんは○○さんでーす→パチパチパチやんややんや
みなさん、がんばっていきましょー!→パチパチパチやんややんや

ってのをやたらやりたがる。
アレがそもそも、ものすごいニガテだ。
ケッ、安い連帯意識が、などとヘソを曲げてる。



レースの前はマイペースで、おとなしくしていたいもの。
でもなんたらクラブの集合場所ってのがある。
スタートラインにもいっしょに並ぶ。

集合場所やスタートラインでそういうひとと近くになると
テンションが上がってんだか緊張を隠そうとしてんだか
やたらデカい声で話してたり
どーーっでもいいことにお追従のバカ笑いを
してるひとがいる。

うっせーバカとおもうと同時に
団体行動って気ぃ遣うしね、とおもう。



折り返しコースのバヤイ
すれ違いざま、おなじチームの知りあい同士、声をかけ合う。

1人2人ならやったことあるので、まあいい。

みてるとなんかこう、
ギムでもあるかのように
何人ものすれ違いさんに声をかけてる。

横で走ってるおれにとっては
いちいちうるさいしわずらわしくてしようがない。
声をかけてる本人もいちめんではきっと
クソわずらわしいなあとおもってんだろうな
とおもう。



そういうわずらわしさが先に立って
ランクラに参加するのをためらいつづけてる。
というか、参加する気はない。

レースを走ってると
多摩川でジョグしてるときに
見かけたことあるようなひとたちとよく出くわす。

ボッチランナーの矜持として
「おれはボッチだが、そのランシャツTシャツには意地でも負けねえ」
と、よくわからん闘志を燃やす。

スタート前でーす! なんてって
円陣組んで足先のシューズを集合させた
写真をネットにアップしてるひとたちがいる。

「アンタたちリア充が集団で楽しそうにぬくぬく走って
人間関係もばっちり築いて、刺激しあってるなか
おれさまちゃんは孤独なトレーニングをつづけてきたんだ!」

などと、筋違いもはなはだしい想いを抱き
おのれのモチベーションにつなげる。



ぬくぬくしてるだけのはず、ない。
わかってる。
なに「孤独」とか、都合のいい言葉つかってんだ!
わかってる。

ひょっとしたらおれも加わりたいのかもしれない。
シット、してるだけなんだろうたぶん。
そういうひとがホントは、うらやましくてしようがないんだろうたぶん。



でも、ボッチにはボッチの矜持というものがある。
あるんだかないんだか怪しいが
あるとおもわなきゃ、やってらんない。

とおもいながら、さらに闘志を燃やす。
てめえらにはぜったい負けんぞ、と。



とくに今年度に入ってから
ツイッターやブログをとおして
ずいぶん多くの走るひととつながらせてもらった。

ホントにありがたいことで。
お会いしたこともほとんどないケド
日々、共感をおぼえ、勝手に刺激を受けてる。

レースでバッタリお会いして
声なんかかけたりかけられちゃったりしたら
ものすごくうれしいんだろう。



とかなんとかいいながら。

ひょっとしたら舌の根も乾かないうちに
「ランクラに参加しました!」
「ランクラ、サイコー」
ってなるかもしれない。

でも
ボッチ兼アマノジャクとしては
やっぱりもうしばらく
独りで走ってみようとおもう。

原点の
「絶対的に独りになれる時間」を
もっとちゃんと楽しもうとおもう。