駅から家に向かって歩きつつスマホをみてたら、
夫婦のイイハナシを目にした。
「いなくなってはじめてわかる、アイカタのやさしさ。大きさ」
みたいな。
とりあえず、それで思い出したネタが、以下。
リプリーズね。ビートルズのサージェントペパー、よろしく。
*
11/19の伊集院光のラジオから起こしてみた。
いちおう補足しておくとこれ、
「原稿を書いてるうちに、最初におもってた方向とは違う方向にいっちゃうことあるよね」
という流れで出てきた話。
この話自体、伊集院のオリジナルなのか、どっかからの受け売りなのかは、知らん。
あまつさえ、実話なのか創作なのかも、わからん。
が、どうでもいい。
あと。
わりと忠実に起こしたので「いきがかり」とか「オウムのくだり」とか、つながりがおかしいとこがあるんだが、それは喋り言葉の妙、ということで。
ポッドキャストに上がってるので、そっちを聴いたほうが話術として楽しめると思いマス。
以下、太字分はおれの気まぐれね。前にどっかでやったように。
けっきょく、いまおれは、おもしろい話が書けないわけでもいい話が書けないわけでもこわい話が書けないわけでもなくて、ねらったところにいかない。っていう、そのプレッシャーで全然いかないっていう。
あのー。
犬好きのダンナさんと、奥さんが結婚して。
ダンナさん「犬飼いたい」っていうんだけど、奥さんは「絶対イヤだ」っていうの。
「私飼いたくない。私、犬飼いたくない」動物嫌いでもないのに「犬飼いたくない」。
「犬飼おうよ。なんでイヤなの?」と言うと「動物は、その動物が死んじゃったときに、もうその、さびしくてしようがないから、犬は絶対飼いません」
って奥さんが言って、まあダンナさんは渋々、それに従ったと。
何年かして。
奥さんが、どうも病気だと。
で、それもかなり難しい病気で、まあもって1年だろうということを医者に聞かされるんだけど、ダンナさんはいつも明るい奥さんのことを想って、そのことを言えない。
で、奥さんはそのことを知らないで、自宅で療養してるんだけど、奥さんがある日突然、「犬を飼いたい」って言いだして、ね。
だけど、もともと自分が犬を飼いたいって言いだしたのに、ここで飼いたくないって反対すると、奥さん、自分のカラダのことを知っちゃうんじゃないかとおもうから、もう、飼うしかないなとおもって犬飼うんだけど、奥さん、けっきょく1年半ぐらいで亡くなっちゃって、で、いまその犬を抱きながら、「ああこの犬は、おれのための犬なんだな」って、おもう。
いい話だよね、これ。
これ、最初のほう、いきがかりのほうだよね、
パーツを出したときにはこわい話になるよねなんか。
これは、なんか。最初、犬じゃなくて小鳥だったんだよ、オウムか。最初、犬じゃなくてオウムで、それでその奥さんがほかの動物は好きだけど、鳥だけは絶対にイヤだみたいな話をしてて、という話から、こわいところに攻めていく予定が、「ん? これ違うな。犬かな」とか。
えーっと、最初は、奥さんは、飼えない理由をもうちょっと具体的に言ってないと、ダンナさんが引き下がる理由がわかんねえなとおもってたら、ああそう、よくあるペットが死んだら…っていうパーツをやったときに、ああ、最終的に一個の話にまとまって、だいたい実験台でいつもカミさんに聴かせんだけど、言わせたところ「ふつうのいい話じゃん」。なるほどね。
奥さんは、ダンナさんが独りぼっちになることを避けるためには、いま犬飼わなきゃって、奥さん知ってたんだね。そうだねーって。
このDVDに入れようがないだろう。その怪談のDVDに。
どんだけスランプなんだよと。