長谷川町子美術館に行ってきた。
名目は家族サービスだが、
おれが行きたかっただけなんである。
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とはいえ、大した期待はしていなかった。
ウェブサイトをみると、館内もそうとう小ぢんまりとしてる感じだったし。
とりあえず「行ったことありますよ」という、おのれの実績づくり(?)な色合いが濃い。
誰に対しての実績かは、知らん。
ともあれその期待薄は、いい意味で裏切られたわけである。
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冒頭の写真は、裏口のほう。
桜新町の駅方面から歩いてくると、最初に出くわすのがコレ。
なんというか、来たぜいという実感ができるうえに、
ファーストコンタクトで絵が原作版のほう、なのがチョーくすぐる。
おれを。
入口脇には、アニメ版のプレートもある。
こんな感じ。
それぞれ、サザエさんとフネさんのマネしてる自己顕示欲はスルーで。
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7月の中旬から8月いっぱいまで、アニメサザエさん展というのをやっていて、
たまたまそこにぶつかった。
磯野家の間取りの説明コーナーや、セル画を自由に触れちゃったりするなど、
いくつか企画があるなかで、おれのツボはコレ(↓)。
花沢不動産
花沢不動産では、サザエさんの住む町あさひが丘の分譲を行っています。あなたもサザエさんの町に自分のおうちを建ててみましょう。(原文ママ)
内容はナイショだ。
というか、文章で説明するのがめんどい。
とにかく、参加するとさいごに権利書がもらえる。
上の紹介文だけでも気になってしようがないのに、
こーゆーディテールのバカバカしさまで備えられては、たまらん。
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いつもは長谷川町子が収集してた美術作品を展示してあるらしい。
個人美術館。
響きだけでカッコイイ。
サザエさんメーンはたぶん、夏休みのお子ちゃま向けなんだろう。
ただ、なんつうか。
パンフの、本人による美術館紹介マンガが秀逸。
それだけで「夢の世界へようこそ」的な
非日常のトビラを開け放つときのウキウキ感を抑えきれない。
ウェブにも載せちゃうとか、もっと前面に出さないともったいない
と、おもうぐらい秀逸。
パンフをスキャンして載せたいぜ、
ぐらい。
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おまけ。
桜新町の駅から、サザエさん通りに入ってすぐ。
町でよくみる水道だか電気だかの装置のウラ面。
こんなのがいきなりヌッと現れるように、
商店街のフンイキはすごくいい。
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あまつさえ桜新町じたい、おしゃれ住宅街タウン。
街じたい、便利なんだか不便なんだかわからないビミョー感は、さておいても。
なものだから、逆にアニメのサザエさんに登場する
昭和40年代な風情てしょせん、遠い日の花火でしかないんだなあ。
と、残酷な認識もせざるをえない、というヒニク。