キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の「辺境クソブログ」。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

当店はチェーン店ではありません

とある飲食店の店内にあった貼り紙。

お店の人に訊いたところ
「よく訊かれるんだよねえ。前に入ってたのがチェーン店だったからじゃね」
とのこと。

1品でも料理を口にすれば
チェーン店でないことは明らかなのに。
客がそう訊いてくるのはどうしてだろう。
ということを、きのうの帰りの電車でなんとなく考えていた。

ピンと来たのは
「インテリアの洗練のベクトル」ではないか
ということ。

とある店のインテリアは赤と黒を基調とした、
センスのよしあしでいえば
「まあ、いいんじゃないか」な部類。
あくまでオレの好みでいえば、わりと好きなほうである。

ただ「ベクトル」なんである。

なんというか、紋切り型な物言いになるが、
「チェーン店=汎用性の高さ」とすると、
チェーン店のインテリアは
汎用性の高さという点において洗練度がそうとう高いと考える。

それ以前に
チェーン店という、ある先入観を除いて、
たんじゅんにインテリアだけを取り出して思い返してみれば、
それなりのインテリアコーディネーターなりを通しているんだろう、
どこもデザインとして悪くない。

ここで、ポイントは汎用性。
換言すると没個性。

たとえば全国展開のチェーン店「A」があるとする。
店としては「A」がここにある
ということを客に知らしめたいので、
北海道にあろうと沖縄にあろうと、東京にあろうと
「A」とわかるよう、統一感を持たせなければならない。

客としては、知らない土地でもなじみの「A」がここにあった
という安心感から「A」を選ぶということもあるだろう。

そういうベクトルが1つ。

話はちょっとそれるが、
きのう、地元の美容院に髪を切りに行った。
ちなみにこの美容院もチェーン店ではない。
そのことは店に入るとよくわかる。

全体的なインテリアが凝っているわけではない。シンプル。
什器もどこにでもある流し、椅子、鏡が「ふつうの美容院然」にレイアウトされている。

ではどうして店に入った瞬間、チェーンではないとわかるかというと、小物。なんである。

壁にぽつんと1点、5センチ四方の絵画。
レトロぽいミッキーマウスのレリーフ、
ボブ・マーリーのエンピツ画らしい肖像画。
などなど。

小物の好みについてはあくまで個人の趣味によるが、
初めて訪れた人でも
なんとなくそのお店のスタッフのセンスや趣向性を
うかがい知ることができる。

小物から感じ取れるスタッフの息づかいが
ある種の安心感、信頼感につながる。

というベクトルが1つ。

いっぽう、たとえば町のラーメン屋、定食屋、というのがある。
もちろん個人経営(非チェーン店)の。

これらの店のインテリアは、悪く言えば何のくふうもない。
じゃあなんでこういった店はなんのうたがいもなく、個人経営と判断がつくのかというと、

「インテリアになんの工夫もない」から。

これ、個人経営店の洗練のベクトルとしては
1つの到達点でもあったりするんじゃなかろうか。

冒頭のとある店は、そういったところで
デザイン(インテリア)の加減とか、
小物(これもインテリアだな)ぐあいが、
ド「チェーン店ベクトル」といえるのかもしれない。

。。。

このお店には、ウェブサイトもある。
自称ITに詳しくない店長が、ヒマを見つけておそらく見よう見まねで作成したものだ。
ということがひと目でわかる、ソボクなサイト。

「トップページで、メッセージが右から左へグインと現れる」
みたいな。

ウェブ作成の技巧面で、うなずけるかどうかといわれれば、
オレはうなずけない。
というか、首をかしげるシロモノ。

ただ、いちめんでは、
実際にお店を外からのぞくより、
ウェブサイトを見れば、店長の人となりが一発でわかっていい。
特に、「トップページで右から左へグイン」なメッセージなんてね。

みたいなこともある。

インテリアにもデザインにも店舗経営にもドシロートなんだが、
あくまでオレの解釈として。
というエクスキューズも忘れずに添えておく。