キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

勝てないとこういうことになるんだ

毎日新聞で王貞治の野球人生という連載をやってる。

王貞治がダイエーホークスの監督になって2年目の1995年。
ホークスの不甲斐なさに暴徒化したバカどもが
選手の乗っているバスを取り囲み、
罵声を浴びせたり、生卵を投げつけるという「事件」があった。
表題は、そのバスのなかで王監督が選手に向けたひと言。

この言葉だけ切り取ると、
ともすると「おまえら(選手)がちゃんとやらないから」
という責任転嫁にも取りかねないが、けして選手のせいにしてるんではない。
(誰もそんなことおもわないかもしれんけど、いちおう)

なにしろ、罵声だののメインターゲットは
ほかならぬ王貞治だったのだから。
たぶんこの言葉は、王さんが選手というより
自分自身に言い聞かせていたんだろう。

自分たちの野球が、野球以外の方法(罵声なり)で否定された。
でも自分たちは野球人。
あくまで野球(勝つこと)で見返してやろう。
そんな決意表明なんである。

じゃあともに勝とうじゃないかと
指揮官として選手を鼓舞し、チームを一体化させようとする言葉なんである。

かぎりなく気高い。

冒頭で「バカども」といったが、
どうひいき目にみても「バカども」は「ファン」ではない。
たぶんにキレイゴトなんだが、
ファンだったら、するのはあくまでも「応援」であって
「暴徒化」ではないはずだからである。

叱咤激励を暴徒とはき違えるぐらい脳みそが足りない方たちは
バカどもでしかありえないんである。

バカどもは、罵声を浴びせ生卵を投げつけるだけでもじゅうぶん「有罪」なのに、
あまつさえ、言いがかりな横断幕をスタンドで掲げたり応援放棄までした。
年月が経ったいまおもいかえしても、救いようのないクソバカシネカス。。。
オレだったら、当時の所業を恥じて腹の1つも召しちゃうね。

などと、
こんな辺境で、汚ない言葉でそんな前のことに罵声を浴びせているオレだってクソバカシネカスじゃね、
ということはさておき、
10数年のち、監督を勇退するとき、
王貞治はファンに感謝の言葉を述べこそすれ、
恨みごとの1つも吐かなかったんである。

かぎりなく気高い。