死ぬほど歯医者がニガテだ、というオハナシ。
ちなみに「歯医者がニガテ」が原因で死んだという話は、
まだ聞いたことがない。
ガムを噛んだらツメモノがとれたので、
5年か10年ぶりぐらいに歯医者に行った。
ふだん意識していないことでも、
意識した瞬間にどうしていいかわからなくなることってある。
たとえば、
狭い路地で向こうからオマワリセンセイが歩いてきたとき、
やましいところがなくても
「ふつうの歩き方ってどんなんだったっけ?」と考え出す、とか。
たとえば、
それまでなんともおもってなかったチャンネーが、
自分に気があるとわかった瞬間に
気になってしようがなくなっちゃう、とか。
たとえば、
夏場、クソババアといっていいジャンルの貴婦人が
胸元がすげえ開いた服を着ているのに出くわすと、
ぜったいに興味がないはずなのに、なぜか目が行っちゃう、とか。
。。。
歯医者で考え出すと止まらないのが、舌べろの位置。
治療しているとき、
「ふだん、舌べろってどこに置いてるっけ?」
と頭によぎった瞬間、
もう、舌べろのこと以外考えられなくなる。
舌べろの先は下あごから付けてたっけ? 離してたっけ?
などと。
「ふだん」を求めて、いろいろ位置を試してみたいのだけれども、
丸腰で横たわっているオレに対して、
敵さんは覆面をしているうえに、ドリルやら小型掃除機やら噴霧器やら、武器を携えてんじゃんか。
身動きしたら、やられる。たぶん。確実に。