「あんまデカい声、出すんじゃない！」というむかし話。
10年ぐらい前、当時のカノジョと焼き肉に行った。
そのころはＢＳＥ騒動で、どの焼き肉屋も
「土曜夜でもガラ空き」かつ「大幅値下げ」だったので、
ここぞとばかりに焼き肉屋ばかり行っていた。
「どうせ罹っても、症状出んのって何十年後なんだろ！」
という若さゆえの無謀と、
「こんな時期だから、事前チェックを厳しくしてて逆に安全なはず」
という冷静な分析（？）。
ガンガン攻めた。
こんな背景説明するほどのネタじゃないけど、いちおうね。
たらふく食って飲んだあと、
店先で、当時のカノジョ。こと、いまの奥さん。
「ああ、ニクヨクが満たされた～！」
ば、バカヤロウ。
あんまデカい声、出すんじゃない。
「“ニク”をたらふく食って、食“ヨク”が満足した」
だか
「“ニク”食いてえという“ヨク”望が満足した」
略しすぎだし、なにしろ略しかたが致命的に間違っとる。
それからオレたちの間では
ニクヨクを満たすとは、
焼き肉屋に行く、あるいは焼き肉するを指す言葉となり、
おもしろがってしばしば遣うようになった。
ただし、遣う場所とときをものすごくわきまえたうえで。
