キクチヒロシ ブログ

絶滅寸前の辺境クソブログ。妄想やあまのじゃく。じゃっかんのマラソン。

男の子はロマンチストでいいんだ


ちょっと本屋から遠ざかると、こーゆー本が出てる。

オレにとって
原、荒木大輔、そしてこの桑田は、
小学校のころからのスーパースターなんである。
小異こそあれ、同年代だと同じ意見の人も多いんじゃなかろうか。

とりわけ桑田特有の不器用さ、説教くささが大好きだ。
この本は、そーゆー不器用さ、説教くささ満載の、
濃厚な桑田ワールドとなっている。

。。。

何年か前、さる知り合い女史に、
20代の男性を紹介してもらったことがある。

「20代の若者が、将来のビジョンをどう描くべきか」
という雑誌の特集で、ケーススタディーとして出てもらうためだ。

取材でその男性は将来、
「デカいことをやりたい」
と夢を語った。
(もちろん、内容はカツアイするがもっと具体的ですゾ)

それを聞いた知り合い女史は
「オトコってそーゆー発想するよねえ」
といった。

オレは「オトコって」っていう紋の切りかたに
けっこうムカッときたが、まあスルーした。

。。。

この本、というか、「桑田ワールド」は
一面にキレイゴトを並べた男の子のロマンチスムで成り立ってる。

だいいち、いい齢をしたオトナが「心の野球」なんて、
ふつう、こっぱずかしいとか考えるだろ。

ただ桑田は、キレイゴトを真剣に唱え、実現に向けて行動している。

ほんとうに彼がスゴイのは、その背景で
これまでの経験を清も濁もあわせのんでるということ。
だからこそ、桑田真澄という人間は
底光りした、というか、どこまでもまっすぐな、というか、
輝きを放ちつづけているんである。

われながら、言いまわしがクドイ。
とにかく、そーゆーメーターの振りきれかた。

この本を読んであらためて、
オレは、ずっとロマンチストであらねばならないとおもった。

何年か前、オレが知り合い女史にムッとしたのはたぶん、
彼女が紋切りをしたというよりむしろ、
人が夢を語ってるのを茶化していたからだ。
と、これを書いてて気づいた。

「因果応報」について、桑田はこんな解釈をしている。
(いつものごとく、オレのニュアンスなので細部は異なるかも)

そこらへんに落ちてるゴミを拾ったって、野球がうまくなるわけじゃない。

でも、そういった「何かいいこと」を小さく積み重ねていけば、
いざというとき、自分にとっていいこととなって返ってくるかもしれない。

返ってこないかもしれないけど、返ってくるかもしれない。

だからぼくはそこらへんに落ちてるゴミを拾う。

だいぶ前にブログで触れた世界平和のために投げなさいももちろんある。

長くなるので1例だけ触れたが、
この本で語られている桑田ワールドは、もっともっと広い。
「1000本ノックなんて意味ない」とか。

。。。

蛇足をひとつ。
なにやらビジネス書に結びつけたい編集者の意図が
サブタイトルからプンプンにおってくる。

拡大解釈もいいとこ。
よかれとおもってやってんだろうが、
こーゆーことしちゃダメだろ。

いくら「桑田リスペクト」でも「ビジネス書が死ぬほどキライ」な人は、
サブタイだけで、買うのやめちゃいまっせ。