久米信行さんのことをおもい出した。
オレが勝手に心の師匠にしている方だ。
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おととしだったか、雑誌の企画を考えているとき、
書店で見つけたのが久米さんの著書。
本はもちろんよかったのだが、
久米さんご自身にものすごく興味を持った。
取材を申し込んだところ、
お忙しいだろうに、快諾いただいた。
20代ビジネスマンの身近な疑問に、
人生の先輩という立場で答えるという企画。
名目が仕事とはいえ、お会いしたこともないのに、
ずいぶんブシツケだ。いまおもえば。
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そのときにいただいたのが、表題の言葉。
やりとり全文を引用する。
Q自分にあてはめて「なるほど~」と納得すると同時に、
プレゼンや営業など、何度繰り返しても緊張しすぎて失敗します。どうしたらいいでしょう?
A 今より1桁多くの経験を積んで悩むより慣れる
経験上、自分で「何度も繰り返した」と思っていても、実は経験数が1桁足りなかったりします。ガンガン経験を積みましょう。また、スマートにやろうと思うと緊張するもの。例えば目上の人が集まっているプレゼンの場合、あなたをプレゼンターに選んだのは「若い人の意見」を求めているから。エネルギッシュに、若者としてのホンネを語ればいいのです。
この人はすげえな、と感じたものだ。
表題の“1桁足りない”もそうだが、
“「あなた」をプレゼンターに選んだ理由”
を織り交ぜてソリューションを示すあたり。
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で、去年の初夏ごろ、ふたたび取材を申し込んだ。
また快諾いただいた。
そのあと、雑誌ができたので、お届けがてら昼飯をごちそうになった。
下町の路地裏のうまいカレー屋だった。
お礼を言いに行ったのに、次号企画の相談をしたうえ、ごちそうになるシマツ。
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ちなみに久米さんの会社は
「接待は禁止、接待するなら自腹で」
という社則(?)らしい。
夜の飲みだと、時間が長くなるので、
ランチで、ということらしい。
おもい出したいきおいで検索したところ、
youtubeに動画があった(↓)!
表情と語り口はソフトだし、
下町風情、あきんど気質のカッコよさに引き込まれる。
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でもよく聞くと、
実は、上の引用文しかり、要求レベルは相当高いんだけどね。
たぶん、こーゆー人を本気で怒らせたら、いちばんおっかないんだろうな。。。
さておれも、
自分がおもっているのの1桁分、多くがんばろう。
と、フンドシを引き締めてみる。