土井正三氏の訃報に接して、
イチローのコメント(とされるモノ)。
イチローがオリックスに入団した時の
監督が土井正三で。
土井監督時代、
「振り子打法を直さないと使わん」と
2軍に落としたりしてたことから、
イチローと土井氏の確執
は既成事実としてあった。
というバックグラウンド。
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川上哲治が弔辞で
「土井氏はイチローの素質は見抜いていた」
と言ったらしい。
それがホントかウソかはどうでもいい。
邪推すると、川上氏は
「土井氏がイチローを見抜けなかった凡将」
といわれることにガマンがならなかった。
どこかで名誉回復をしておきたかった、
ということかもしれない。
でも、謎は謎のままでいい。
ということは、たぶん、ある。
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偉大な足跡を残した人に対して、
大変おこがましいことは承知で。
自分を土井氏に置き換えて考える。
わかってる人がわかってれば、それで十分だ。
人間の心理なんてものはフシギで、
フォローされればされるほど、疑いたくなるもの。
じゃあ最初っからフォローなんてしなければいい。
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イチローがもし。
表題「そうじゃないのにねえ…」の
一言しか放っていないとしたら、完全に神。
「自分と土井がわかってればいい」
とだけおもってる。だから、多くは語らない。
ということになる。
「そうじゃないのにねえ…」って強い否定なのに、
どこか曖昧さを残している。
その曖昧さは、
「んなこと、他人にとっては、どうでもいいじゃねえか」
という、イチローの強烈な意思表示。
という、おれの妄想天国。
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葬儀には、「シアトルマリナーズ 鈴木一朗」
という弔花があったという。
それだけで十分だ。
「イチロー」ではなく「鈴木一朗」。
というあたり、なんだかわからんがミョーに感心した。